人気ブログランキング | 話題のタグを見る

MLD Monk Spectralite.60 Tarp

MLD Monk Spectralite.60 Tarp

Mountain Laurel DesignsのCuben Fiber Tarpはサイズ125 X 245cmの一枚布であるが、本体重量は84g!と、ほほう!と、うなる軽さだ。
MLD  Monk Spectralite.60 Tarp_e0024555_9222184.jpg

素材のCuben Fiberはヨットの帆に使われる布で、spinnaker生地と同様に超軽量布として屋根材に使われ出した。元がヨットの帆であるから、伸びたり裂けたり(帆としての使い方での裂け方)ということには強いはず。濡れて重くなることもない。反面、通気性ゼロ(だと思う)。通気しててはヨットが進まないのだ。
透けているので衣類には使いにくい気がする。雨具のrain chapsにspinnakerが使われているくらいか。
生地は織って作ったと言うより、荒目の繊維の布をフィルム材に浸した?ような感じ。縫えるので布なのだろうが、フィルムと言う方が感覚的には近い。
一部、接着されている。
MLD  Monk Spectralite.60 Tarp_e0024555_9224689.jpg

この素材が登場してから、わたし的には屋根系に動きが出た。なんしろ軽い。BivyとTarpを併用すると下手するとテントくらいの重量になるという不満が、100gタープの出現でBivyに優位性が出てきたと思う。

このくらい軽い屋根であるから張り綱も軽くしたい。というわけで、BPLのAirCore NANO Dyneema Guylineを併せてみる。100% Spectra な紐だ。重量は1m当たり0.97g、Breaking Strength 200 lb(90.7kg)とあるが静的荷重だろう。
MLD  Monk Spectralite.60 Tarp_e0024555_924527.jpg

細くて扱いにくいが、こんな用途には使える。主索に10yd、その他5yd2本を使い、これまたCuben製のスタッフザックと併せて98gだった。
MLD  Monk Spectralite.60 Tarp_e0024555_9245018.jpg

ま、ヤードポンドの国で作られた品なので100gに拘っても仕方ないが、わたし的には許せるのは100gまでだ。これでスタッフザックに0.3 oz/sq/yd のCubenを使ってくれると軽くて助かるのだが...

さて、一枚布、どー張るか?布の中程に一つループが縫い付けてある。これがヒントだな...
というわけで、MLDサイトにある分かりにくい写真を念頭に張ってみた。
一枚布だが、けっこう立体的に張れるものだ。風を防ぎ、雨をしのぐ形ができた。
MLD  Monk Spectralite.60 Tarp_e0024555_9294034.jpg

MLD  Monk Spectralite.60 Tarp_e0024555_928484.jpg


こんな屋根の下なら、頭骨が入ったBivyはやりにくい。やはり潔くオロク袋型Bivyを使うべきだと思った。
もすこし、いろんな張り方もできそうだ。長手方向1/4の位置にループが一対あれば...と思う。

最近はBPLではCuben Fiberを使った製品をUltra super Lightという言葉は使い切ったのでNano xxxxと名付けるようになっている。「ナノ軽ぅいーーー」とか、つい口をついて出るような日は...来ないと思うが。
次回はBPL の懸垂曲線Nano Tarpの予定。


参加中... ふ っ と 影 が か す め て い っ た 風 ...山頭火、本家は味があるなぁClick!

# by ulgoods | 2007-10-17 09:33 | 宿泊系

MFD Chelonian Tarp / 富士手芸店 亀の子防水布

MFD Chelonian Tarp / 富士手芸店 亀の子防水布

秋だし天気も良い。
が、私はお山へ行かれず....仕方ないからblogでも書く。

MFDこと富士手芸店(Mountain Fuji Designs)の二代目が秋休みで帰国している。彼は今日は南ア辺りを歩いているのだが(六本木じゃないよなぁー)、来週某山域で使う予定の亀の子防水布、Chelonian Tarpの目止めを頼まれたので庭に張って遊んでいた。

Chelonian TarpはRay Way TarpのようにBeak(くちばし)とサイドのリフターを持っているが、重量削減のために後縁側が細い台形となっており、終端にもBeakを持ちGolie HutやLair のように閉鎖性が強まっている。MFDによるとシェルターとタープの中間を狙ったとのこと。
MFD Chelonian Tarp / 富士手芸店 亀の子防水布_e0024555_1637141.jpg


Beakによって耐候性とプライバシーの保護が得られる。サイドリフターによって内部の空間が広く使える。台形にすることで足元は狭いが寝るだけだから重量が削減できる。リッジラインは懸垂曲線ではないが、一枚布で作っているため縫い目が無いから防水性が良くシームシールしない分軽量。後発だけあって良いとこ取りタープだ。
ちなみに来週のテスターは某御徒町系渋谷怪人が務める予定。

Chelonianの重量は160g。Beakなどの造作が多いしSpin素材なので重量が嵩んでいるがLair 1 は12 oz.(340g)だから充分軽い。ちなみに激軽なのはCuben Fiberを使ったタープで80g程度。Cuben Fiber のTarpもいくつか入手済みなので近いうちに試してみたい。

縫い目に張力が掛かった状態でシリコン剤を塗りたいのでキッチリ張った。一枚布平面タープと違って張り姿は一種類しか取れないが張り方の悩みが減るので良いかも。Beakがあるので開き角度も自ずと限定されてくる。これは懸垂曲線を使ったタープも同じで、作り手の意図した角度に開かないと皺が寄る(でもないか、Beakは開きすぎなければ屋根の角度に追従する感じ)。張り方の多様性より耐候性を取っているので仕方ない。
このの手のタープは初めてだったが5分も掛からずにピッチり張ることができた。Spin生地の特性か、MFDがリッジラインにアイロンを掛けたか、リッジラインはピンとするどく角が出ている。

サイドリフターを吊ると、ほうら、亀の甲羅のような六角形が現れる。
MFD Chelonian Tarp / 富士手芸店 亀の子防水布_e0024555_16373398.jpg


天井高が少し犠牲になるのだが、横が広くなるので寝袋が触れにくい。ほんの数センチの広がりであるが、この幅をサイドリフター無しで作るためには一回り大きなタープを高い位置に張らないと無理だ。それでは無用に広く重くなる。Chelonian Tarpは側縁にもループが付いているのでこれをペグするとハタめかず耐風性が上がる。
内部はこんな感じ
MFD Chelonian Tarp / 富士手芸店 亀の子防水布_e0024555_16375846.jpg


このタープ、たしかMFDの第一作目だ。これまでQuiltは2つ作ってもらったが、作る毎に腕を上げるので2,3作目になったら、わがまま仕様でお願いしようと思っている。
Cuben Fiberを使って100g未満は必須だな..

今日は天気も良く、シール剤も良く乾いた。ただし、サイドリフターの取り付け部は念を入れて裏からもシールしないと、どこからか糸の繊維を伝って水が来る。表に現れている縫い目はもちろんだが、あて布と屋根材の狭間にも僅かだが縫い糸は露出している。雨の夜、ポタリポタリではさすがに空気抵抗が少ない髪型の某渋谷怪人も可哀相だ。裏は今夜やらないと本番に間に合わないか。繊維を伝ってくる雨水を長時間に渡って完全に止めるのはなかなか難しいのだよ。



参加中...

MFD Chelonian Tarp / 富士手芸店 亀の子防水布_e0024555_1772255.jpg

落 葉 の 花 梨 ゴ ロ ゴ ロ と 今 年 も あ っ た ...ULG、御粗末、わははClick!
# by ulgoods | 2007-10-13 16:43 | 宿泊系

Black Diamond Spot Headlamp

Black Diamond Spot Headlamp

ブラックダイアモンドの軽量ヘッドランプ、スポット。同クラスと思われるペツルのTIKKA XPより少し軽いので入手してみた。
昨年入手したPETZL TIKKA XPとの比較で語ってみたい。
Black Diamond Spot Headlamp_e0024555_18243531.jpg


・重量
Spotは単4電池3本で85gとのことであるが、リチウム電池を使った実測では76gであり、同様にリチウム電池を3本使ったTIKKA XPの81gより5g軽量となっている。
このくらいの重量差では実質的に差がないので特に重量的には比べても面白くないのだが、その他の使い勝手の差に興味があった。

・スイッチ
Spot 1個
TIKKA 2個
Spotはスイッチが大きく、手袋をしたままでも操作ができる。TIKKAのスイッチは小さいので手袋では判別しにくいが、間違って押してもさほど問題ないし許せる。Spotは操作ミスが起きやすく、消灯させると同一モードへの復帰に手間取る。

・LED数
Spot 1x1W LED、小 LED x3
TIKKA XP 1x 1W

・集光、拡散の切り替え
Spot レンズで集光する1Wが1発と、拡散する小さいの3発の構成
TIKKAは拡散させたい時は拡散用のレンズをLED前面にセットする。

・モード遷移
Spot OFF->強中弱->点滅->OFF(1W、3LED共)、ただし、どこからでもOFF可能
TIKKA OFF-> 強中弱+点滅->OFF、別途どこからでも押してる間はBOOSTで、離すと元のモードへ戻る。

・スイッチ操作
両者とも1つのスイッチを押すことで順に切り替わるのだが、TIKKAは小さなスイッチだが確実なクリック感を伴った操作ができる。
一方、Spotは半押しを要求される。

・LEDの遷移
SpotはOFF->ON->OFF->ONで1Wと3LEDを切り替える。

・ヘッドバンド長
SPOT ヘルメット上からも装着できるくらい長い
TIKKA ヘルメットでは辛い

・電池寿命
Spot
1W
High Med Low
20 60 120 hr

3LED
High Med Low
100 120 145 hr

TIKKA
High Med Low
60 80 120 hr

Spot1W < TIKKA < Spot3LEDとなっており、順当だ。


・到達距離 0, 0.5, 10 hrの順
Spot
1W
H 43m 33m 17m
M 17m 16m 15m
L 8m 7m 7m

TIKKA
H 35m 30m 20m
M 27m 25m 19m
L 18m 17m 15m

Spot 3 LED
H 19m 14m 10m
M 14m 14m 7m
L 10m 10m 7m

TIKKA
BOOST 50m

光量の切り替えはSpotの方が強弱のメリハリがあり、調整範囲は広い。

その他、
TIKKA XPはバッテリーインジケータが付いている。


と、数字を比べるとこんな感じだが使った感じでは更に性格の違いを感じた。
Spotは大きなスイッチ1個なので手袋のまま操作ができるが、1スイッチで2系統のライトを操作するため好みのモードに到達するのに煩雑であった。例えば、テント内で3LEDのLOWモードを使う時、一旦消灯すると次回は1WのHighモードから始まるので更に1回押して1Wを消灯してから再び押して点灯し3LEDモードに移してから2回半押しという操作が要求される。この半押しはクリック感を伴わないため、押しすぎると消灯となり、次回点灯すると1Wモードの強となり...はっきり言ってウザイ。だいいち、手袋したままではこの半押しが難しいと思う。で、目が順応していない状況でいきなりTIKKAより強力な1W強で始まる時は辛かった。ライトを手で被った。今のモードを頭に入れておかないとモード遷移ができない。
一方のTIKKAはスイッチが小さいので手袋時の操作はし難いが強度の切り替えはクリック感を伴った操作が可能で指先が分かりやすい。しかし、消灯まで順にモードを替えないといけない。拡散モードへは拡散板のスライドで行うので、物理的に分かりやすい。
どっちもどっちだ。
Spotは冬の手袋している時にモードがどうのと面倒なことは言わずにON/OFFできればいい様な時には便利。
TIKKAは非降雪季にそれなりのモードがすぐ得られるので便利、しかもBOOSTモードは強力だ。
それぞれ、設計思想と想定適用分野の違う事がモード遷移とヘッドバンド長から伺える。
見た目、車に例えると、Spotはビガビガな目を持つホンダ車、TIKKAは独逸車の感じがする。

光は..ま、それなりに。光の色や拡散範囲に差がある。実生活でさほど支障がある差とは思わない。
Highモード
Black Diamond Spot Headlamp_e0024555_1874263.jpg

TIKKAの方が色温度が高いようである。
Spotの方が集光はシャープである。レンズと反射板の作りの違いと思う。

Highの拡散モード
Black Diamond Spot Headlamp_e0024555_1885259.jpg

3LEDで拡散させているが、中心部に明確なスポットが見られる。
明かりのことについては探せば正確な比較のページが見つかると思う。

わたし用途の使い勝手的には総合的にTIKKA XPが勝ると印象だ。あえて使い分けるならトレッキングにはTIKKA XP、冬山歩きにはSpotという使い分けをすると思う。

両者のいいとこ取りの設計はできないだろうか。例えば、Spotのスイッチを2個にして本体の左右あるいは上下に振り分け、それぞれ、1W,3LED用とする。モードは共用で押された方のLEDに遷移するだけ。とか、TIKKA XPもスイッチを左右に振り分けるなど、アフォーダンス感を強めることは可能だろう。
また、初っぱなが強から始まるか、弱から始まるかの設定も変更できると嬉しいかも。


参加中... な に か 足 ら な い も  の が あ る 落 葉 す る...山頭火、侘び...Click!

# by ulgoods | 2007-10-08 18:28 | 生活系

Titanium Goat Adjustable CF Trekking Poles

Titanium Goat Adjustable CF Trekking Poles
Titanium Goat Adjustable CF Trekking Poles_e0024555_11878.jpg

Titanium Goat製、カーボンファイバーのトレッキングポールで、1本の重量は94g!軽い。
昔買ったLEKIのSuper MAKARUが堂々の1本270gだから1/3弱だ。どんくらいの軽さかというと、手首で振っても手首に負担が掛からないくらい、突きたいところに瞬時にスパスパ決まる。
Titanium Goat Adjustable CF Trekking Poles_e0024555_113044.jpg


以前のバージョンは1本物だったが、さすがに持ち運びに不便ということか長さ調整が可能になった。といっても2分割なのでそれなりに長いのだが、ザックに差しても刀のように見えない範囲なので許す。
長さ調整は小さなゴムのパーツがネジで圧縮変形し、上のポールの内面に摩擦で頑張ることで留まっている。上半身の体重を掛けたくらいではストッパーは滑らないようだ。
Titanium Goat Adjustable CF Trekking Poles_e0024555_114780.jpg


これはゴルフクラブのシャフトを流用したものか、とてもしなやかである。入手直後、輪っかを付けずに山へ持っていったが、ちょと岩の間に差してしまい、抜けずに力が掛ったのだが、びょーんと撓って手を外れ反動で反対側へ飛んでいった。今のところ折れる気配はない。とはいえ、カーボンだから少し心配。気を遣う。低温の時とかはやめとこかしら。

まだシェルターの支柱に使ったことはないのだが、無茶に荷重を掛けなければ大丈夫だと思う。
欠点として、ロック機構のネジが、調子に乗って弛めすぎるとゴムの部品を中に残してネジが全部抜けてしまう...2回ほどやった。ま、残った側を地面に叩きつけたりすると次第にゴムが口のところまで出てくるのだが、野外で無くすと使えない棒になってしまう危険がある。と思っていたら、奥からゴムがもう一個出てきた。予備を詰めているのか、製作段階でゴムを残して抜いてしまったので、回収が面倒でもう一個使ったか...後者な気がする(コメント頂き、前者であることが判明)。

OdBoxのFoxtail(135g@120cm)も持ってはいるが、Titanium Goatの方が軽量だ。ただし、FoxTailは4分割、長さ調整はできないけれど折り畳みに1.5秒、組み立てに4秒という機動性がある。岩っぽいトレッキングでは面倒がらずに肩から提げたポーチに出し入れができ、両手が自由になるので安全に岩場を通過できた。トレッキングポールを手首で引きずったまま手で岩を掴んでの上り下りは危険だしね。Titanium Goatのはその辺の機動性に欠けるし手首の輪っかも無いので落とすと回収不能になるかもしれない。紐でも付けるともう少し重くなってしまうだろうな。

いっそのことトレッキングポールを持たないという選択肢もあるが、シェルターを張るのに使ってしかもベースウエイトにカウントしないでいいと言う数字のトリックの重要なネタなので持たないわけにもいかない(何か変だぞ!)。

輪っか、キャップの類はLEKIの物が流用できる。それらを装着すると1本113g、振り回しもだいぶモーメントが大きくなる感じで残念だ。ま、フィールドでは気にならない程度だと思う。

場面に応じて持っていくポールを選ぶ事になる、か...またパッキングに時間が掛かってしまう訳だ。ああ。


参加中... 噛 み し め る 飯 の う ま さ よ 秋 の 風 ...山頭火、わははClick!

# by ulgoods | 2007-10-04 01:10 | 生活系

NEMO HYPNO EX tent

NEMO HYPNO EX tent

空気梁を二本使うNEMO HYPNP EX、お安く買うことができたので空気梁を試してみることにした。
張ったのは白根三山縦走の翌週の仙水小屋で、私にしては珍しく2週連続の南アの山行である。今回は昼近くから出掛け、最終バスで北沢峠入りし、夕方には天泊に入って翌朝の朝一バスが来る前に軽荷で出て甲斐駒をピストンする予定であった。

テントは事前に部屋内で張り、空気梁を固定しておいた。初回は20カ所以上をベルクロで固定しなくてはいけない。これをテン場でやると手間なので、いつもの通り畳マットの上で準備をしておいたのだ。
当日は、あいにく北沢峠のキャンプ場を過ぎた辺りから大粒の雨に降られて雨の中の設営となった。ま、降るとは聞いていたので想定内であったが、雨の天泊、しかも雨の中での設営は憂鬱だ。

設営はTyvekのグランドシートの上にテントを広げて四隅をペグダウンし、各梁のテントの外に出ている孔から空気を送ると梁がムックリ・シャンと立ち上がる。少し標高があるのと、GoGoに比べて容積が大きな梁を呼気ポンプで膨らますのはちょと辛かった。足踏みポンプもあるのだが、少し重いのでGoGoと同じ呼気ポンプで頑張った。
NEMO HYPNO EX tent_e0024555_1913314.jpg

一本の梁はテント内部、もう一本は外に大きく飛び出ている独特のスタイルだ。

ムックリ立ち上がったテントだが、この際テントのドアを開ける必要は無く、中は一切濡れていない。この点、重要と思う。単壁テントではBDのFirstLight,OneShotを持っているが、いずれも入り口を開けてもぐり込まないと梁が設置できない。雨なら内部を濡らしてしまう。また、二枚壁のテントの場合もメッシュの内張をポールに吊り下げた時点で内部はずぶ濡れであろう。空気梁テントの面白いところだ。
立った後、空気梁から張り綱をとり、側面からも張り綱をとった。側面の張り綱はハタメキを押さえ内部を広く使える利点があり、単壁の山岳テントに多く用いられている構造だ。入り口にツェルトを被せて仮設前室とし、出入り時の濡れを防いだ。

テントの内部は身長174cmの私が火の字で寝て手足が少し余裕がある程度。ぎりぎり二人用か。
このテント、ベンチレーションが良くできていると思う。入り口は下縁のジッパーが真横に開き、荒天時はそこからもぐり込むことになっているのだが、同時につっかえ棒が仕込まれていて、棒をつっかけて隙間を作ることができる。同様のつっかえ棒式のベンチレーターが屋根にも付いている。これらを全部使うと換気効果が素晴らしい。今回は雨に降られたのでテント内でガスを使って煮炊きを行ったのだが、テント内壁はサラサラしたまま。スポットで3滴ほど、水滴を見たが、朝まで壁面全面の結露は見られなかった。最初は生地の透湿が素晴らしいのかと思ったが、今思うと換気に依るところが大きいと思う。この日は最低気温が11度程度まで下がった。呼気での結露が見られて良い状況と思う。FirstLightだと金属ポールが結露する...
NEMO HYPNO EX tent_e0024555_1914024.jpg

入り口と屋根のベンチレーション、それと赤いキャップをはめた空気孔
NEMO HYPNO EX tent_e0024555_1918328.jpg


寝姿は、Patagonia MicroPuff P/OとMontbellサーマラップパンツを着て、モンベルU.L.コンフォートシステムパッド150を敷いた薄い化繊のキルト(MFD Gecko)のコクーンモードであったが、全く冷えはなく、テントの出入りとかで濡れた衣類も朝までに完全に乾燥していた。このスタイルも今期2回目だが、湿っぽい環境の10度を少し切るくらいまでなら使えることが実証できた。

翌日、何とか降雨を持ち堪えている空の下、サブザックとしてREIのFlash UL Packを使い雨具、水、行動食だけ背負って甲斐駒へ向かった。究極の軽荷である。担いでいるのだが、いつもの荷重感からすると羽が生えて上に引っ張られているような錯覚すら覚える。
降ったり止んだり、雲の切れ間から時々富士や北岳、仙丈が見えては隠れた。雲は仙水峠を通じて仙丈の麓から白州の谷へ流れているようである。無事に甲斐駒の頂上へ達しが、以前、黒戸尾根から来た時も雨であった。今回も視界は効かないのが残念である。どーやら私の甲斐駒は雨と縁が深いのだな。

山頂をすぐに辞し仙水小屋まで下山してキャンプを撤収したが、ここでもHYPNO EXの空気梁は便利だった。空気孔に排気用の弁を付けると、ものの3秒でテントはヘナヘナと平らになる。そしたら空気孔と反対側から付属のコンプレッションザックへワシワシと容赦なく詰めていくだけ。ポールがない単壁テントだからできるワザだ。どんどん詰め込んで体重を掛けて中の空気を抜き、締め上げればお終い。雨で少し重くなっていたが仕方ない。この際テントの中は濡れない(はずだ)。内側もそれなりに湿るだろうが、翌日の雨でも乾いた環境を提供してくれると思う。

テントではないが、またMontrail HardRockにGoreの靴下で歩いた。防水は前回同様に完璧。歩き方も慣れたせいか、尻餅は着かなかったし、足も捻らなかった。足が軽いのでもう登山靴には戻れないかも。心肺機能さえ許せばトレールランもできそうな感じで自由を感じた。
NEMO HYPNO EX tent_e0024555_19185374.jpg

やはり岩場を歩くので靴は擦れるのだが、HardRockは要所要所、擦れる箇所に上手く補強してあって、生地に穴が開くことは無いようだ。もっと軽くて通気性の良いトレールランニングシューズはあるのだろうが、Wide仕様があるだけでなく、作りの面からもHardRockは良いと思う。とはいえ、ソールの耐久性はビブラムの比ではない。底面パターンのエッジの減りも早いし、一部積層の剥離も起きた。セールで見かけたら買いだめしておこう。

そうそう、キャンプサイト用にCROCSのサンダルを持っていった。サンダルも外に放置で雨に打たれっぱなしだったが、ゴアの靴下を履いたままの状態だったので気にすることなくサンダルを履けたのは便利。


NEMO HYPNO EX、空気梁は不真面目ではなく、それなりに使えます。



参加中...わ が 手 わ が 足 わ れ に あ た た か く 寝 る...山頭火、Click!

# by ulgoods | 2007-09-30 19:27 | 宿泊系