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Continuous baffles / 連続隔壁構造の寝袋


今回のハイキングではWestern MountaineeringのSummerliteを使った。
セ氏0度用と言われているが、耐寒は人それぞれだし、食事や体調にも依る。私は今回は化繊の綿入り上着(Patagonia Micropuff p/o)を着たこともあり0.2度でもあたたかく寝ることができた。

このSummerliteは軽いくせにbaffle構造を持っており、しかもContinuous baffles。寝袋が面の内外で潰し縫いではなく隔壁材を介して縫われ、なおかつ隔壁区画が寝袋の裏表に連続して作られている。要はジッパーの反対側が縫われていない。隔壁間の羽毛の移動はないが、隔壁内では移動させることができて、意図的に上面に羽毛を寄せたり、下面に寄せてみたりできる。どうせ下面は体重で潰れて羽毛の保温が期待できないから寒い時は普段不遇な羽毛達を上面に寄せてロフトを嵩上げしたり、暑い時は保温の寄与が少ない下面に寄せて体重で潰して寝て寝袋の保温性を下げるなどできるという算段だ。
今回は行く前に上面に寄せてロフトを嵩上げしておいた。どのくらい変わるかというと、

昔の写真だが、通常


出発直前の乱雑な背景で申し訳ないが
今回寄せた上面はぶりぶり!
Continuous baffles / 連続隔壁構造の寝袋_e0024555_825726.jpg


寄せられた下面はやせ細り...
Continuous baffles / 連続隔壁構造の寝袋_e0024555_8252145.jpg


適度に振れば羽毛が移動する。ここでも寄せて上げるは有効?だ!
元に戻すのが大変そうだが...几帳面に戻す必要もあるまい。
完全に寄せてTopBag(元々下面に羽毛がない寝袋)的に使うこともできそうだ。RabのQuantumなTopBagを買おうかと思っていたが、これでいいな。得した!
が、あまりやりすぎて、表面の生地の遊び弛みの分以上寄せてもあまり意味がない。

背中に羽毛がないと..寝返って横寝すると背中が寒い。寝返りをしないか、寝袋の中で体だけ寝返れば良いが、これには修練が必要。

寝袋と切っても切れない縁の敷物のこと、疎かにはできない。
羽毛寝袋の適用温度はロフト高で決められることが多い。当然、厚い寝袋ほど暖かいとされる。羽毛量ではなく、あくまでロフトの嵩高だ。所定の嵩高を作るのに高級羽毛は少ない羽毛で膨らむから軽いということ。で、厚いロフトは中から外への寝袋断面内の熱の対流輸送を軽減すると理解しているが、ある程度暖まった寝袋の表面からの放射損失は仕方ないとして、主に地面に対してだが、熱の伝導によるロスを忘れていけない。寝ると地面に熱を奪われて背中が冷えるでしょ。そこは別な方法で手当てしたい。敷物だ。
通常はマットを敷いて寝心地を良くするが、わたし的には寝心地は二の次で断熱の役目が重要だ。厚くて羽毛が入ったマットが良いのだが重いので困っている。某AR氏の体験では、相当寒い場所でもマットがしっかりしていれば寝袋はさほどでなくても安眠できるそうだ。伝導による損失の寄与割合は結構大きいと判る。
今回は試みとして、通常のRidgeRestの上にアルミ蒸着プチプチであるアストロフォイル(上の写真の背景にある)を敷いてみた。体が一つなので同時に比較できないのだが、アストロフォイルは今回の雪の夜を暖かく過ごせた一要因だと思っている。事前に何度か庭で試したのだが...Quiltで完全にアストロフォイルに背を着けて寝ると、普通に敷いた場合では金属面を伝って熱が逃げやすい。アストロフォイルを凹型にして、両脇をQuiltの中に入れ、体を包むようにしたら、ホカホカ暖かかった感じだ。アストロフォイルで包んで保温調理するのもアルミ面での内側への熱の反射を使うのだから、布団のように敷いただけではうまく保温できないことは容易に想像できる。
体の包み焼き状態、包むの肝要!かと考えているところ。冬が来るまでにもう少し試してみたい。

でも、今回は面倒だったのでアストロフォイルは敷いたが..アストロフォイルは凹型にして寝袋の中の背中が触れる部分に仕込むのが正解かと思っている。
Pacific Outdoor Equipmentのように、RidgeRestに体の接する部分だけアストロフォイルにするのも手軽で良いかも。
ハイブリッド化だな。
ホントは羽毛を遙かに超える超軽量高ロフト人工素材の開発が待たれる。


参加中... こ こ に か う し て わ た し お い て ゐ る 冬 夜 ...山頭火
..そんな気がする。今年も雪野宿するぞ!景気づけにClick!

by ulgoods | 2007-10-31 08:40 | 生活系
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