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Esbit

BPLでFireLite Solid Fuel Tablets なるEsbit系固形燃料が売りに出た。
Esbitより火力が強いという。早速入手しようとしたが、がああああ、出荷は陸送のみ。ハワイやアラスカも駄目なので、日本での入手は絶望的だ。

写真の見た目ではEsbitだが、14g燃料で16ozの水を7:30で沸かすという。Esbitは9:00ということなのでずいぶん早い。しかも燃焼終了時間はいずれも約20分(20:00と20:20)なので、額面通りならどえらい燃料なのだ。
が、ちょと疑問が!飯塚カンパニーの扱うEsbit 14gを持っているが燃焼時間は15分とある。20分も燃える?
それと、半分に割った場合は沸騰時間がFireLite9:40,Esbit9:45と書いてあり、5秒しか違わない。
何か変でしょ!?

FireLiteとEsbitでは同サイズで燃焼時間もほぼ同じだからFireLiteで沸騰時間が早いとのは火力が強いと言うこと、より高温で燃えるらしい。熱ポテンシャルが高いとな、ふむ、燃料の質が違うんじゃどーしようもないな。

ちょっと実験してみた。といってもFireLiteは入手できない。
表面積が違うと湯の沸き具合がどーなるかの実験をした。
って、Esbitを割って燃やしただけだが..堅そうだが、結構サクっと手で割れる。
4分割した場合、底面は除外すると計算上は表面積は1.66倍になる。Esbit 14gの寸法は33mm*25mm*14mmだ。
燃えていくといつまでも面を保っていないので、割っても割らなくても差は少なくなくなるだろうが、でも初期に於いては面積比だけ蒸発量も増えるだろうという目論み。
Esbit_e0024555_4403217.jpg

4分割Esbitを隙間をあけて燃焼台に乗せ、16ozの水(冷蔵庫で冷やしていた)を沸かしてみる。煙突効果と側面からの加熱も狙ってTitaniumの風防を密着して巻いた。
写真では空気穴が塞がっているように見えるが、それなりに隙間や穴が貫通している部分はあり、煙突効果の吸い込みもあるだろうから酸欠にはならないだろう。
Esbit_e0024555_440584.jpg

一応、4分割の形を保って燃えていく。
Esbit_e0024555_5124937.jpg

     沸騰開始 燃焼終了
4分割  8:20   12:45
そのまま 9:00   15:45

割った方が40秒早く沸騰(表面がぐらぐらする状態)に到達した。さすがに燃料を使いすぎるのか燃焼終了も早い。割らない方はメーカーのクレーム通りの燃焼時間だったし、沸騰時間はBPLでの実験どおり。やっぱり、BPLの20分燃焼ははちょっと変な感じ。

Esbitも途中で消したりできないから、早く湯を沸かしてあとは燃やしてしまうなら消火も早いので割った方が良い。
煮込むなら割らないべきだ。
粉末まで細かくすると爆発しそうなので試さないことにする。

それにしてもFireLiteの7:30で16ozの湯を沸かすというのはいいとして、1/2の場合の時間差の無さがうまく説明できない。炎が小さいと揺らぎによって高温の炎と言えどもロスが多くて高温さはあまり恩恵がなくなる?解せない。
炎と揺らぎと損失の関係、マクロで見ると投入する熱量は変わらないので揺らいでも良い気がするが、ミクロで考えると、鍋の冷えていた部分を加熱する、温度が上昇する、炎が揺らぐ、加熱した部分の熱が水と空気に移って冷える、揺らいだ先では冷えた部分を加熱する、また揺らぐと...Titaniumは熱伝導が悪いからロスもいっそう多いかもしれない。
あるいは炎が小さいと鍋を熱せないで空気を熱するだけの損失が相対的に増えるかな?炎の体積と表面積って考え方はあるのだろうか?
あまり小さなささやかな炎では何時間燃やしても湯から大気への熱の移動もあるから、どこかで投入と損失が釣り合って沸騰状態まで行けない限界があることは容易に想像できる。
あまり大火でも鍋に働く有効な加熱の割合が減るから無駄が多い。どこかに上手な燃やし方があるのは確かだ。

FireLite、買えるなら試してみたい悩ましい。

が、ここでチョイとひらめき!
Esbitを燃料とした燃焼を制御された高性能ストーブは作れないか?どーもあの燃焼は慢性酸欠でカスも出るし納得できていない。なすがままに燃えているというのは、ま、それはそれでいいんだけど、でもEsbit、もーすこし何とかなりそうだが。いかがだろう。
by ulgoods | 2006-10-12 04:41 | 燃える系
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