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Fire Bowlと蒸し器

実は近々、都内某所で開催される焚き火イベントに出場すべく焚き火&グリル台を調達しなければならなかったのだが、ありがちなスノーピークの焚き火台の堂々5kgとか勇ましいのは私らしくないから軽い物でと考えていたりした。笑'sさんのところに美しくて良さそうな物があるのだが...実はだいぶ昔に買ってしまっていたGrillPutという、収納すると一本の棒になる面白いグリル台が手元にあるのも何かの縁なのでそれを活かすべく下の燃やし台だけ用意することにしてみた。このGrillPutには鍋用蒸し器が火台として使えるのはよく知られているので、とりあえずアマゾンで一番大きなものを注文したのだが、同時期に別件で海外のお店で買い物をしていたらGrillPut用と書かれたFireBowlというものが$10程度で投げ売りだったので、以前から疑問に思っていたのだが、この両者何がドー違うのかという不必要な興味もあって、しかもFireBowlはカートに入れても出しても送料が変わらなかったのでそのまま注文してみた。

両方手にとってしげしげと眺めて見た感じ、ぱっと見では蒸し用の穴が空いているか無いかの違いしか分からない...ああ、蒸し器には摘んで取り外しが出来る取っ手が中心から立っているくらいは違う。
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よーく見たが、開閉の仕組みや素材感も強度感も同じである。若干の違は、手元にマイクロメーターが無いのだが触った感じでFireBowlの方が少しだけ厚手の素材かもしれない。基本の円の部分は蒸し器の方が大きく羽根は短く枚数も多い。
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開いたサイズはほぼ同じなのでFireBowlの方が羽根の長さが若干長くなっている。また、蒸し器が3本足なのに比べてFireBowlはより安定の良い4本足になっており、かつ足の太さも倍ほど太い。が、これは蒸し器の方でも底に石ころでもかませておけば安定するだろうからどうでも良いこと。蒸し器の全体に穴が空いている方が空気の供給的に魅力を感じるが、灰を下に落とすとか考えると穴がない方が良いのかも。ちなみに重量はFireBowlの286gに比べて蒸し器は325gであり、穴が空いていて羽根が短い蒸し器の方がずいぶん重いのは少し意外であった。羽根の枚数が原因か?GrillPutが567gなのでFireBowlと合せると850g程度となる。羽根の枚数が多くて羽根が短い方が、薪とかが羽根に掛ったときに強そうだ。
などなど微妙な違いはあるものの、どーも同じメーカーが作っているっぽくて小さな文字を追ってみたが、蒸し器はかの有名なパール金属@燕三条で Made in JAPANとあり、一方のFireBowlもキャンドルランタンで有名なUCOのロゴが付いており、こちらはMade in Taiwanである。が、どう見ても開閉ヒンジの機構は同じで部品の切り出しも相似形だ。特許とか効いていないのかしら?あるいは同一のOEM?にしても日本国内と台湾の二箇所に工場があるのも解せない気がする。唯一、羽根の重なりの方向がそれぞれ違うのだが、そんなのは最初の二枚をどう並べてどっち向きに重ねるかだけの違いしかないし..など、二つ並べたがばっかりに火を見る前から余計な疑問が沸き上がってしまった。

さてさて役にも立たない疑問はさておいて、先ずは焚き火会に向けて試運転してみるのだが、UCOのFireBowlはそれ用だろうから、先ずは蒸し器が使えるのかを試すことにした。燃料はオガ備長炭。おがくずを固めて備長炭式に焼いたもので、火力は備長炭に引けを取らないというので買ってみたが、燃えた灰が茶色で美しくないので、さっさと燃やし尽くしたい。が、さすがに備長炭と書くだけあって点火は難しい。別途トーチバーナーで長時間炙ったのだが、ちょっと焼き物をするくらいなら点火に使ったガスで充分に焼けるくらいの時間が掛るのが難点で、これは備長炭だからもアレだろうが、かなりのところ蒸し器に炭を直置きでは熱が蒸し器に取られてしまって宜しくないのだろう。
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暫く放置して燃え跡を見て、やはり接触した部分が燃え残っていたので、せめて100円くらいで買った網でも下に敷くべきと強く思った。やはりリハーサルしておいて良かった。会場で肉が焼けないのでは恥を掻くところだった。
結論...蒸し器もbowlも同じで、燃やす腕だけが問題だ。

GrillPut自体はさすが独逸製らしく、シッカリした精度で満タンな薬罐を乗せても危なげない。肉のかたまりを乗せても大丈夫そう。組み立てがちょっと手間だが、全てが一本に納まるところがスタッキング大好きな男心をくすぐる。が、ずっしり重いのが残念で、チタンで軽く作ってくれたら、あるいは横笛になったりしたら面白いのにぃと残念だ。
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なにはともあれ、焚き火会に参加する装備が出来たのだが、週末は雨だ...
土曜のスキーの予定がずれ込んで焚き火会には出られない模様(涙


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何か変

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by ulgoods | 2010-02-27 03:41 | 燃える系

Ultra Sil DayPack / SEA TO SUMMIT

昨年のUltra Sil Shopping Bagに続く買い物系として、安かったので海外からの買い物のついでに購入した。
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容量20L(カタログ値)
重量75g(実測)
色使いとジッパーの付き方が印象的だ。

素材はトートバッグと同じくSiliconized CORDURA NYLON、リップストップ織り込みで軽くて強く、良く滑るので縫い付けの小さな袋に収納が楽である。トートバッグは暫く使っていて収納袋の口の締まるところが擦り切れた感じになってきたが、これは生地自体ではなく、シリコンのコーティングが剥離して来たのもので、収納袋の口の防水が緩くなってもあまり問題を感じていない。が、あまりアレでもナンなので、最近は収納せずにそのままポケットに突っ込んで買い物に行くが、嵩張らないのであまり問題はない。
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このUltra Sil DayPackも暫く使っていて気に入って、最近は買い物用としてはこちらの頻度が高い。何が良いかというと、まー、ザックで両肩に掛けられるという点に尽きるのだが..前かごが着いていない自転車で買い物に行くと、トートバッグでは肩からズリ落ちてきてハンドル操作に支障を来すという問題が解消できている。以前勤務していた会社の社長が、彼はゴルフとかテニスとか、左右非対称の運動は体に良くないという持論の持ち主で、私もその点は同意、というのは昔の話しだが、重いPCをショルダーバッグに詰めて移動することが多く、やはり体の片側に荷重が掛り、恐らくそれが原因で腰を痛めたことがある。それ以来、スーツを着る場面でもDayPackで担ぐことになっていて、以来その辺の不都合は解消されているので買い物もDayPaqckが望ましいはずだ。しかし、行きがけに空のDayPackを担いで行くのもペタペタで情けない感じがしているが、こいつならポケットにワシっと突っ込んで行けるのでいい塩梅である。また、寒い時期などはポッケに手を突っ込んで歩くこともあるから、手を使わないで済むザックは好都合だ。
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このザック、生地のコシで形を保つほどではないが、おそらくショルダーストラップの位置が良いのだろう、荷物が少なくても昔のナップザック的に下に垂れ下がる感じはなく、結構しっかりと担げているのも良い。縫製も荷重の掛る箇所はしっかりとバータックが入っており、不安がない。また、ショルダーストラップも芯など入っていないのだが、力が掛かる部分はシワにならず、面で荷重を受けてくれるので食い込んで痛いと言うこともないようだ。買い物専用のトートバッグに比べて口が狭いので長尺系の野菜は収納仕切れずに、しかも力が掛かるとジッパーが自動で開くのはスライダーの穴に紐を通して縛ればいいと思うのだが、実のところネギなどは二つ折りにしてしまうし、大根も小振りなものなら収納できているので、その工夫は試したことはない。概ね買い物かごに軽めで一つ分は収納できる。
収納サイズは肩掛けバッグに比べて横幅が一回り大きい感じ。
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唯一の問題と言えば、このDayPackを買い物用にすると、少し買い物の選択目が変ってくる。というのも背当てとかの骨格が全くないので、買い物時にはコレは背面に当てて、これは横方向の骨格にして..という具合にパッキング時の納まりで商品を選択する傾向が芽生える。とはいえ、余分な買い物をしては負けの意志が強い人には買った物で姿良くパッキングする練習になろう。買い物でも山でもザックがでこぼこでは格好悪いからね。刺身類を型くずれせずに持ち帰るにはだいぶ気を遣うが..と、夏場は背中に汗をかくだろうな。

山行きの時にはベースキャンプから遠出する形態の場合はサブザックとして便利かと思っている。先日の水上イグルーでは寝袋としてWestern mountaineeringのVersaliteを詰めていったが、結構大きな寝袋も難なく納まり(パンパンだとジッパーが閉めにくいが)、重量もオリジナルのスタッフザックの45gに比べれば1 oz.ほど重いのだが、何かと兼用ということであれば許せる範囲だ。
このDayPackで一泊山行をする度胸はないが、買い物用としては概ね満足している。



近所のスーパーはサミットというので、あながち山やこのメーカーと関係ない訳ではない

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by ulgoods | 2010-02-15 03:41 | 運搬系

再びイグるも

今期二回目のイグルー構築に予定していた日は、折しも新潟でも二十数年ぶりという豪雪のニュースが飛び込んでくる程の大雪の日に当たってしまった。嬉しいやら困ったやら...
今回は新規調達したイグルー製造器を加えた2台体制で臨む。小型を二基、素早く構築するのが目的だ。
人員は六名。とあるルートで闇の人買い市場で参加を表明してくれた方々だ。
Locus GearYoshidaさん
水上の筏漕師 ガイド風間さん
新・放置民が行く ひとりでできるモン!いのうえさん
物欲と偏執の館nutsさん
ファミリーキャンキャンプynさん
わたくしULG

前日にマチガ沢出合いを通り、一ノ倉沢が見える場所まで1時間楽勝で行けたという風間さんの事前調査を受けていたが、この雪では前回のラッセルの再来だろう。嫌いではないが避けられる苦労は買っては出ない派、ということで予定地は武尊山の麓のスキー場の先の除雪が尽きたところ、緩やかな斜面を適当なところまで登って構築しようということになり、群馬県で3番目に売れているというコンビニで握り飯を調達して向かった。昨夜こちらに着いてから宴会の予行練習を盛大に行ったので少し残っている...この朝は豪雪のため電車は止まっているらしい。
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車を出したが雪は一層強くなっており、スキー場へ向かう道では多くの車がスタックし動けなくなっている。おつきあいしていられないので、立ち往生している車には救いの手を差し延べてサッサと路肩に寄せてもらうという善行を積みつつ予定地に向かうことになった。最近の車はペコペコなので下手に押すと凹ませてしまいそうで、善意とはいえ凹ましたらそれはそれで請求されるだろうから車体がカーブした固いところを探して押さなければならない。
宝台樹スキー場の道路脇を通るリフトを見上げながら現地に着いたが、なかなか立派な降りっぷりにチョット怯み、取り敢ず空荷で場所の選定に向かった。股くらいの沈み込み、強力な突風がホワイトアウトを起こす。
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ゴーグルしてなきゃ立ち往生だ。が、雪質は締まる系で期待が大きい。六名で交代ラッセルしながら200mくらい進んだが、うーん、いくら雪の中で寝たいと言っても、こんな強風雪下でやれるのか?ふと一人が口に出すと思いは皆同じ、さっさと退却することになったが時刻は早くも12時近く、大幅な時間ロスで痛い。
次に向かったのは出発点の至近、ガイド風間氏がキッズコースとして設定している沢沿いの林道を進むコースである。ここは頭上で風が轟くも平和な道だった。膝を越すくらいのラッセルで緩い登りを適当に進み、平らな広場を見つけて、先ずは予防的に各自のシェルターを設置してから作業に取りかかったので14時。時間的に厳しい。

今回は、iglooマシンを1台追加し、2チームでそれぞれ小振りなものを短時間で構築する方針であったので、私は8フィートの二人用に竿の長さをセットした。これは一昨年の八ヶ岳でも比較的短時間で構築した扱いやすいサイズである。風間チームも同様の筈。今回はビルーダー、シャベラー、雪収集係各1名の3名の2チームで臨んだ。収集係が専属というのは作業の効率が(シャベラーの疲労が)高い。雪は遠慮無くどんどんモリモリ降っているが、風が無いので作業に支障はなかった。途中で雪質が変ったようで良く締まるようになり、構築中の崩落の心配が無くなったので、どんどんと作業が捗った。作業方法も販売元のビデオを見直したり、マニュアルを再度頭にたたき込んだり、雪質がよいので締め固めの手抜きをしたりで、チーム各自が高速とぐろ巻きマシーンと化して汗を流した。
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16時を過ぎた時点で胸の高さまで積み上げることができ、これはイケるのかも!と思ったので、屋根の閉鎖を目指して働いた。うつむいたまま無心に雪を固める作業をしていたが、ふと目を転じてみると、風間チームも快調に作業を進めているのだが、何か変?2人用の筈だったのだが竿の設定を間違えたらしく前回同様4人用くらいのサイズで進行している...しかも、途中で支点が抜けたことに気がつかず、一部が膨らんでしまって真円ではないらしい。辺りも暗くなってきたが今さら縮める訳にもいかないので、それはそれで作業続行だ。16:30、急速に開口部が狭くなり、肩が壁面に触れるようになってきたので一気に閉鎖に取りかかった。ブロック積みから左官屋的な作業に移行する。そして17時、垂直に押さえを立てて、天井に雪を盛り、外から堅めに掛ることができた。既にトンネルも完成しており、あとは支え棒を外して天井が崩落しなければ完成である。三度目であるが天井の支えを外すときは緊張する。
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もー勘弁してくれと言いそうなくらい雪を盛って外から叩きいたので、頃合いも良かろうと支柱を緩めた。おおお、不思議と雪は天井の平面から崩れず、無事にドームを閉鎖することができた。成功である!その後、狭かったトンネルを拡幅し、床にこぼれて固まった雪を削って整地して完成とした。外は既に暗い。
風間チームもヘッドライトを装着して作業を進めているが、いかんせんデカ過ぎた。まだ胸の高さで、あと2時間は掛るだろう。取り敢ず完成した2人用は詰めて入れば座った状態の6人を収容できそうだったのでこれを宴会場とし、風間チームの作業も明日に持ち越すことにした。
お疲れさんでした。雪はワサワサ降っており、積んだブロックの不整を埋めて綺麗に雪化粧してくれた。同時に各自のテントも既に雪に埋まり...先が思いやられる。

各自、寝床の用などを済ませて完成したiglooに集合したのは18時も過ぎていたか。天井付近に換気口を空け、壁に枝を刺してCO感知器電球色LEDランタンをセットした。LEDランタンに照らされた壁面は蝋燭の時と同様、オレンジに染まり雪の中でありながら暖かみを添えてくれた。
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今日の晩飯は凄いのだ。風間氏が全員分のキャベツと豚バラの蒸し焼きポン酢添えと沖縄風ソバを出してくれることになっている。その他各位も概ね三人前の料理を提供することになっており、私は前回同様におでん、ポークソーセージ入り、他の方々もコラーゲンたっぷり美人鍋、カレーうどん、大根おろしで炊く常夜鍋、豚トロ焼き、麻婆豆腐などの出し物が予定されている。酒も充分。日本酒、焼酎、うおっと!危険なボンベイ・サファイア も一本飛び出てきた。火器はなぜかPrimus Eta Powerの2.1L+1.7L鍋セットが三つもある..常夜鍋はトランギアストームクッカーで炊かれる予定だし、焼きうどんは炭火でヤルという。外の豪雪をものともせずの宴会が始った。ら、すげーサプライズがあった。ガイド風間氏のBora80から、ナンと取っ手付きビールの3L缶が!食材のみならず、こんな重い物まで..雪遊び労働後には何よりのご褒美だ。途中そんな凄い物を担いでいるとは言っていなかっただけに感謝!男は黙ってビールを担ぐ、か。鍋を囲んだ車座で宴会が始った。
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Eta Powerを3台も出してもアレなので、火器は1台を据えて鍋は各自のを使って順に調理を行った。igloo内の気温も上がり、天井付近の荒れた部分から水滴が垂れだした。構築担当としては締め固めの手を抜いているので少し心配ではあるが、まー、20cm近い壁面厚だし、表面が少し融けたくらい平気だろう。酒も進み次々に出される料理に満腹中枢も満たされた頭はそれ以上のことは考えることができない。鍋類は大いに水蒸気を放散しているが、壁が雪であるから、全部吸収されて濡れ戻りがないのがテントと違って冬の宴会に理想的だ。
炭、大丈夫かな?とカレーうどん担当が言う。炭はCOを大量に出すので危険だが、通気口も拡大したしCO検知器もあるので、やってみるかとなった。が、炭というか大きな竹輪状の練炭は着火剤が着いていて、濛々と刺激性の白煙を上げだした。まだCO検知器は鳴らないが、目や喉が辛い...炭は退場していただき、野外での調理用となった。CO検知器は積算濃度で鳴るので瞬間的には反応しないようだが、人間は高濃度のCOに触れると瞬間的に落ちてしまうので、その差、狭小な空間内で着火剤付の炭を熾すということは厳に慎むべきである。
igloo内での食料消費にタイムリーに対応するため、私も屋外でおでんを煮始めた。雪室内でもにんにくホイル焼きなどの調理が進んでいたと思うが、複数の蝋燭も灯していたし、やはりCO検知器が鳴りだした。血中CO濃度10ppmで鳴り出すことになっており、その状態で小一時間は死なないのだが、センサーがうるさいのでCOに気をつけることにして電池を抜いて黙らせた。
おでんも好評のうちに売り切れ、雪の中、アルコールストーブで炊きあげられた常夜鍋も供され、熱燗も進んだ。が、ボンベイサファイヤも空きそうだ。特に冷やしておかなくても冷たい状態が維持される。壁面をコップで軽く擦って雪を中に削ぎ落とし酒を注ぐ。強いジン、よく冷えたジンほぼストレートは危険だが旨い。
馬鹿話の名手が揃い、酒も料理も充分堪能し、いやー、和んだ和んだ。
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寝落ちする人はテントに強制送還し、残りのメンバーで暫くやっていが、中は防寒着が要らないくらいに暖かくなっており、心なしか雪室が締まって縮んだ気がする。やがて、外のトランギアで作られた本格ドリップ珈琲に呼ばれたのでお開きとなった。〆のコーヒーは旨かったなー。
雪はなお強い。各自寝る前にシェルターの掘り出しが必要だった。
私のHex3も裾に雪が溜まって超トンガリ尖塔状の屋根になっている。本来であればVBLのテストのつもりだったが、やはり酔ってしまえば面倒だ。雪かきも面倒なので入り口のファスナーを開いて寝てしまった。

翌朝、雪はまだ降り続いている。幸い埋もれてはいないが、かなり居住面積が狭まってしまった。
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ああ、人の声が聞こえる..もう構築が再開されているのだな。暫くして外に出たら昨夜iglooに宿泊したメンバーが自分のシェルターを掘り出している。聞くと、igloo内部が凄いことになっているらしい。外見は昨日のままだが...若干狭くなったトンネルを潜って雪室に顔を入れてみたら、おおお、何ということか!外見形状は変っていなかったのだが、内部は一部の壁が大きく孕んで床に近づいているではないか!これでは寝ていた中の人は驚いただろう。
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昨夜の長時間の煮炊きと、発熱体が一晩居たことと、朝で+1度という暖かさで緩み、呆れるほど降り積もった湿雪の凶暴な重量と...壁面のブロックがゆっくり流動して潰れてきたようだ。この形は!基部の2段くらいはそのまま残り、壁面の一部が孕んで内部に落ち込み、反動で天蓋が盛り上がっている。前回の消失後の姿の途中経過であることが分かった。やはりコレだったか!雪は凹みに溜まるから、昨夜降った数十センチの雪で窪みは重点的に隠され、雪室の縮みも気がつきにくかった。
もう一基の構築中のiglooは..ああ、こちらも組み上げ途中の壁が飴細工のように内部に倒れかかていた。よく見ると..構築途中で残しておいた竿に力が掛かり、大きく曲がっているではないか。
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構築中は外れやすい支点であったが、なにもこんな時に頑張らなくてもと泣けてくる。昨日遅くまで頑張ったこちらチームも無念だろう。彼らには申し訳ないが壁面に倒れかかったり残ったアーチ状に登って強度を確かめた。人が乗っても壊れないほど結構固いことは分かったが、長い時間では流動するのだ。気温がプラスではどうしようもないな。
意気消沈したが、やることもなくなったのでお茶を飲んだり豪雪風景を楽しんだり、ゆっくりと時間を潰して帰途についた。昨日埋めたペグなどは最初は効きが頼りなかったが、撤収時には雪も締まったので掘り出すのに苦労した。昨日付けたトレースはほぼ埋まり、また新たに膝上くらいのラッセルを強いられた。林道入り口に停めておいた車は巨大な豆腐のような、白くて四角い物体になっていた。
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スコップで車を掘り出して帰った駐車場も雪が膝くらい。掘り出さねばネーチャーナビゲーターの事務所にも入れないし、何より帰りの車を出すことができない。一番の難所に思えた。運良く隣の自動車整備工場がブルトーザで除雪をしていたので、風間さんが話を付けてこちらもやってもらうことができたのは大いに助かった。でも、その後に車を掘り出すのに小一時間は必要...何をするにも雪をどかさなければ始らない。
一段落して事務所に入り、昨夜作りきれなかった料理を作り昼飯とした。いやいやコレはコレは、たっぷりと腹が苦しくなるほどの分量の料理が出てきた。どれも旨い。

やはり低地ではiglooを保たせるのは辛いようだ。しかし、3時間という短時間で構築できたのは成功とする。
次回は、パイプの曲がりを直したら、標高の高いところでの構築に取りかかろうと思う。
いや、今回も楽しかった!ありがとう。

igloo製造器の1台を風間さんの所に置いてきた。遊びたい人は連絡してみると良いかもしれない。


ただ自然の色々の現象について正当な理解を持ちたいと思っていられる人々に...「雪、中谷宇吉郎博士著」より
いまさらながら、名著です...
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by ulgoods | 2010-02-11 11:13 | 山行

雪の夜に

雨が雪に変わった2/1の夜を、いつもなら裏庭にシェルターを張って雪見酒といくところを、今回は昨年来テストをしているVapor Barrierに捧げることになった。
従来の寝姿でのVapor Barrier(以下VB)はVapor Barrier Liner(VBL)という不透湿のサックに入って体を蒸らし、余分な発汗を押さえて水分のロスを抑制しつつ寝袋の濡れを防ぐという事をする。昨年は市販のVBLの代わりに全身がスポリ納まる巨大ビニール袋を調達して蒸れ具合を確認したのだが、どーやら見た目の問題があるらしいのでIntegral Designsの製品版SilNylon製VBLを調達して今シーズンの出動を待っていたところ、そんな格好で寝てたら夜の厠へ立てないじゃないのか?という素朴かつ切実な疑問が勃発していて、私としては厠へ立たないという方向を考えていたのだが、beyondxさんから着て寝られる衣服型VBLを採用してその上に防寒着を重ね、着膨れ対策でQuiltに入るという解が提示されテストに供された旨の情報が入った。衣服型VBLというのはいわゆるサウナスーツである。heatsheet blanket を使ってテストしていたbmpさんも未踏分野のテストをすべく既にサウナスーツを入手したらしい...確かにそれならQuiltから身を抜くだけでVB効果を維持したままで厠へ立つことができる。VBL史上画期的な転換点であると感心したので、私も安価なサウナスーツをAmazonで仕込んで到着したのがこの朝だった。何の因果か安物塩化ビニール製サウナスーツが来た夜に雪..これは庭先で試さねばなるまいと、私のGhostがそう囁いた。

日付が変わる頃、雪もワシワシ降っており既に5cm位は積もったか、寝姿の構成が終わった。
体にFineTrackのFloorRush Skinの長いのを着る。これは直接汗のサウナスーツが肌に密着する不快の軽減用だ。
サウナスーツを着る。
足は裸足にGoliteのVB靴下を履く。本来ならcoolmaxの薄手の靴下でも履くべきだろうが、どんくらい不快か試したかった。
上にBMWのcocoon 60 Hoodedを着て、下にmontbellのdown inner pantsを着けた&Possum Downの帽子。
足元はmontbellのテントシューズを履いた。
袋はNunatakのQuilt Arc Alpinist EPICをかぶる。
その上にBMWのVapor Bivyで濡れから保護する。防水ではないが、耐水性をチェックしたかったココロ&Bivyから顔を出さないと呼気でQuiltの外側を湿らせてしまう対策。
屋根は自作のSilNylon製MicroTarpを張って、顔面に雪が積もることを避けた。
マットはmontbellのU.L.コンフォート150、担いで行かないが、たまに使わないと腐るので。
シートには以前使ったデカいポリ袋を。これ、切り裂けば屋根になりそうだし、そのまま潜っても夜露を防げるのでツェルト代わりにも。
以上、失敗しても直ぐに家屋に逃げ込めるので気が楽だ。

これらをセットして庭に横たえて潜り込んだ。
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幸い風はないのでMicroTarpの庇で雪が顔には掛らない。先ず感じることは体の蒸れである。サウナスーツを着ているので当然か。靴下を履いていない足に早くも汗を感じた。やはり熱が籠るので寝袋の最低温度を押し下げる効果はあると実感するが、サウナスーツのバリアが破けるとヤバイので、いまのところは浮いた温度はヌクヌク方向に振り分けておく。何度の得をするとは定量的には言いにくい。
Pertex Quantum製のBMW Vapor Bivyは縫い目を閉鎖してはいないが、土砂降りでないので何とか保つかという気持ちで投入してみたが、積もった雪が表面で融けて水滴になるも良く弾き、生地と縫い目からは浸透はして来ない。今のところ大丈夫だ。VBの効果は朝方に分かるだろう。
目を転じ、雪化粧した殺風景な裏庭を見る。このくらいの雪があれば美しい。厳しさもないが愛でるには悪くない。
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遠くでサイレンの音が鳴り止まない。転んだり車を転ばしたりする人が多いのだろう。雪道で革靴かしら..格好はどうでもいいから長靴でも履けばいいのにと思う。内股に力を入れて地面の摩擦を期待しないで歩かないとダメだよ。とか思っているうちに寝てしまったか。途中何度か目を覚ましたが、VBで蒸れてはいるが一応超薄だが下着も着ているので不快感は少ない。生理的作用で汗が止まり、無限に汗をかき続ける訳でもないので自分の汗で溺れ死ぬ心配もない。どちらかというと少しベッタリした温さ、胎児の記憶なのか?雪の夜の裏庭だが、私にとってはむしろ心地よく、また眠りに落ちるを繰り返した。

最後に目を覚ました時は既に空も明るく、もう雪も止んでいた。ああ、よく寝た...
蒸れの具合であるが、やはり袖口や首の辺り腰の重ね部分から漏れるらしく、袋に潜ったと聞き比べて内部に留まる蒸れは少ない。ビニール袋で寝たときは外気の低さも相まって内部に相当の結露が生じたが今回はサウナスーツ内に液体としての汗の存在は認められなかった。ただ、足だけは完全に密封されたようで、靴下を履いていないことも相まって汗を感じた。
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BivyとQuiltを剥がしてサウナスーツの首を緩めてみたが、盛大な蒸気の放散は起こらなかったのは少し残念。体を抜き取ってQuiltの濡れを見てみたが、これは全く濡れや湿り気が無く良い状態だった。蒸気の漏れはあるものの、発汗自体はある程度抑制されていたのかもしれない。PertexQuantumのBivyもこの程度の条件なら立派に働いた。FineTrackの下着はややこしい部分を除いてはすぐに乾いた。
このサウナスーツは約400gある。暖かさの付加目的ならその分を羽毛に振り分けた方が安心できる。寝袋を濡らさない効果だが、まぁまぁあるような気がする。東京でも氷点下に下がる日が続けば条件を単純化するために室内テストで検証したいと思っているが、幸か不幸か暖かい。ああ、IDのVBLも試さないといけないな。
あまり過酷な条件下でなくともVBの効果はあると思っている。手間の問題だけ。
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個人的は、手足胴首からの漏れを防いで着られて軽いVBLとなるとCuben Fiberで作ったツナギ状のものが欲しいと思っている。靴下と手袋も一体化した、太い徳利首の長いもの。徳利の首の端を寝袋の顔から外に出せれば呼気や蒸気の漏れで内部を濡らさずに済み、適度に絞って顔は露出できよう。で、寝袋も非透湿、ただし収納やロフト作りに空気の出し入れは要るので、いっそORのDownMatが円筒になった物ができないかしらと夢想しているのは私だけではないはず!


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雪の夜は楽しいよね 呆れられても知りたいことがある...
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by ulgoods | 2010-02-03 12:49 | 生活系