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雨のBivy泊と露天風呂

夕方から降り出した雨、通り雨ではなく腰を据えて降る気を見せている。大きな木の下で雨の直撃は避けているが、濡れきってしまう前にBivyを用意しないといけない。先ずは大きな石を抱え、雨風しのげる木の根元に置いて居場所とした。

Bivyの設置は、普通なら地面に置いて潜り込むだけでOKだが、今回のはポールで空間を張るタイプなので少し作業が必要だ。が、所詮はBivyであるから、立ったままBivyを捌きながら作業ができる。1カ所、頭骨の縦棒だけはジッパーを開けて骨を通さなくてはいけないが、これもBivyを被るように底を上に向けて頭を突っ込んで作業すれば内部を雨に晒す必要はない。ものの2分で骨入れが完了し、最低三本のペグで地面に留めればBivy空間が立ち上がった。Epicの撥水でビーズのような雨の小玉がベッドライトの光に映える。胴体にカマボコ型の空間が張られているので空気の断熱層が保持されており、長時間雨に打たれてもヘソの上に水溜まりができるようなことはなく、お腹も冷えない。
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更にこの上に自作の小型タープ(Ultralight Solo Micro Tarp)を張ろうとしたが..この組み合わせは事前のテストをしていないのが悪かったが、もともと単純袋状のBivyの保護のための習作のタープであったから、今回は空間的にキャノピー部分が邪魔で張れなかったし、時折強風ではためいて2本では手の数が足りない。ここは潔く露天Bivyで過ごすことにした。Bivyもタープも悪くはないが、無駄な組み合わせを担いできたのは残念だ。

続いて飯の準備、お待ちかねのドライカレーである。湯はBPLの550ccチタン鍋をCaldera Cone Stoveを風防&ゴトクとして使い、16g固形燃料で沸かす。
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小石を拾って燃焼台として、強風の小休止を狙って火を点け鍋をセットしたコーンを被せる。時より強い風が吹くが、コーンの内部は静穏らしく、炎は確実に鍋の底を舐めているようだ。湯が沸く前に、着替え袋から睡眠時用のPossum Downの靴下を取り出し飯袋を押し込んでおく。こうしないと注いだ湯が熱くて持っていられないし、湯を入れた後は保温してくれて温かいおマンマにありつくことができる。靴下が3倍便利に働いてくれるのだ。何も靴下で無くとも良い。ちゃんと保温袋を持てばよいが、それが他の用途でも使える物でなければ持つ意味は少ないと考えているだけのことだ。
カルデラコーンは風の影響を受けにくいので400cc程の湯もすぐ沸いた。鍋の取っ手に炎が当たらないので鍋掴みの類も不要、即熱い湯を使えるのがありがたい。三脚型ストーブでは接地が不安定だったり、畳んでいた鍋の取っ手が加熱されていたりで慌てて湯をこぼし、途方もなく悲しい気持ちになることもあったのだが、カルデラは重いだけのことはあって便利。鍋をコーンごと持ち上げ、固形燃料の炎を吹き消してから靴下を濡らさないように湯を注いだ。もう一回、スープ用の湯沸しを残った燃料で行う。ほのかなカレーの匂いが鼻腔をくすぐる。胃袋が炭水化物の期待に震えた。袋の口を軽く結んで胃袋型に膨らんだ靴下を食料庫として使っているOPSAKに入れて蒸らしを待つ。
10分も待てばいいだろうから、帳場で買ってきたビールを開け、石に腰を下ろしてゴクリとやった。19時、あたりはまだ薄明るい。向こうのテントは視界の外、川の音だけ聞こえるがもう気にならなくなっていた。大きな針葉樹の下、茶色になった針状の落葉もベッタリ濡れているが、ふっくらしており寝心地は悪くないだろう。ブナだったら..雨水は幹を流れるからこうはいかないが、雷も鳴りそうにないから、ここは悪いなりに居心地がよい。良く歩いたな...と思ったとき、悪いことに気がついた。武器がない。
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あああ、サジの類を忘れてきてるし。どーやって食うか?胃袋は早くカレーを呉れろと催促しているが、頭の方は困ったことになっていた。まー、袋ゼリーのように押し出して食えばいいか...上手くできるか心配だったが、木を削ってサジを作っても良いが、その時はその時だ。少し重い気持ちでビールを干した。
10分、胃袋との約束の刻限だが、そのまえにもう一度200cc程沸かしてスープの湯を作る。鍋ごとのコーンを被せているから燃え残りの燃料にはすぐに着火できた。やがて、少し燃料を残して湯が沸いた。いつも不思議に食料庫の中に有りながら使われることのなかったフカヒレ入り中華スープ、今日こそはスープになっていただく。
やっと夕餉の準備が済んで胃袋様をご接待するために手足が動く。歩いているときは役にも立たないが、真っ先に不平不満を言うのが胃袋様だ。出来映えはどーかな?と袋を靴下から抜き出してみる。型から出てきた飯袋は心なしか足の形を保っていた。堅さは良さそうだが、揉みが足りなかったらしくカレーが下に沈殿している。食う前に揉んで均等にカレーを散らし、先ずは一口分をつまみ出し、袋の中を上に運んで、袋から顔を覗かせてたところに食らいつく。おお、カレーは良いな...噛んでみると案外タマネギがシャキシャキして、食い応えがある。こりゃいいや!お次の団子を押し出して食らいつき..とやっていたが、本体を袋の上から握り飯にして、袋を開いてかぶりつくと、ドライカレー握り飯を食うのと同じだから侘びしさが少なくて済むことに気がついた。握り飯をこさえ二口食う度に握り直し..相変わらずタマネギの歯触りが嬉しく、高級フカヒレスープとの相性も悪くない。ワシワシ食って、最後は小さなお団子にして口に放り込んでお仕舞い。150gくらいもα米を使っているから、胃袋様も満足されたご様子だ。そういえば、持ち歩いているトレールミックスからレーズンを取り出して放り込むんだった。ドライカレーのレーズン、酢豚のパイナップル、無用のようだけどあると嬉しいよな。
袋飯との格闘が終わり、雨の中、ほーっと吐いた息が白い。

これで胃袋様は黙ったが、今度はアレを呉れろと脳味噌様が手足に命じている様子。アレとは小屋で調達したどぶろくである。500ccのペットボトルに入ってなかなか値の張る物だが、濃厚で旨いのを以前飲んで味をしめた脳味噌様は憶えていたようだ。やれやれ、下働きの手足はなかなか休むことを許されない。もろみが沈殿しており、上澄みは酢のような色だ。これを良く振って飲む...旨いね!アルコールが入り、たちまち脳味噌様が歓喜の震えで応えるのが分かる。脳が酔ってきていることを脳が認知している。酔う場所と認知の場所は別なのかしら..など別な部位が考えているらしいが、辺りはすっかり真っ暗だ。雨はなおも止もうとしない。
いい加減どーやってBivyに入るか、まだアルコールで侵されていないお味噌で考えておかなければならない頃だ。
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Bivyのジッパーを開ける、雨が入る。ダメ。傘をさすと少しよさそう。靴はどうする?あ、靴用の袋を持っていない!雨具は脱ぐか脱がないか...悩ましい。傘をさす、ジッパーを開ける、靴を脱ぎ傘でカバーする、体を滑り込ませたら雨具を脱ぐ。ああ、傘を持っているから片手で脱げるか...悩ましい。など、働きが弱くなった頭で考えていたが、どーやら酒もなくなったので、もー手足を休ませてやろう。えいー、ままよ!とBivyを揺らして雨滴を落とし、傘をさしてジッパーを開けて靴を脱いで体を滑り込ませて、気がついた。靴が泥だらけ...思うように行かないものである。仕方ないから傘を畳んで両手で靴をパンパンして泥を飛ばし、Bivyの頭部の奥に押し込んだ。雨具は脱がずに体を滑り込ませてジッパーを閉じてお仕舞い。いっぱい食べたから体と服は朝までには乾くでしょ。
今宵の寝袋は、我が友MFD(Mount FUJI Designs)製の化繊Quilt山椒魚(サラマンダー)である。雨っぽいから化繊にした。しかも厚めの。だから少し湿っぽくても心配していなかった。足元にたくし込んであったサラマンダーを引きずり上げ、体を包む。袋じゃないからそれでお仕舞い簡単。やっと手足の仕事も終わったようだ。Patagonia CAP2フリースを着ているので上半身は胸まで下ろしても寒くない。
Bivyは、このLight Sabre2007モデルに特徴的なのだが、足元にメッシュが張られているお陰で、外の風が入ってきて換気がすこぶる良好だ。容積が小さなBivyのこと、湿った体、外は雨、少し気温も下がったら結露が心配されるが、どっと風が来ると足から風が入り、頭部の庇の下に開けたジッパーから抜けていく。どーやら湿気は通気で一掃されそうな予感。足元が冷やされることでの結露だけが心配だが、化繊のQuiltだから濡れても潰れず冷えないだろう。時刻は20時前、ラジオでも聞こうかと思ったが、ドブロクに悩殺された私は眠りに落ちたらしい。
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あとは、露天風呂をできれば来た甲斐があるというもの。
夜の10時、1時に目が覚めた。雨は上がったようである。ときより強い風が吹き付けるが、この小さな頭骨で張られた空間はミシリとも言わない堅固さがある。次回、3時4時に目が覚めたら露天へ行こう。小屋も混んでいるからな...と目を閉じた。深く眠ったようだ。薄明るい中、鳥のさえずりのうるさいので目が覚めた。時計は4時半くらい。寝過ごしたかと思ったが、すぐにBivyから体を抜き出して、タオルを持ってまだ薄暗い山道を露天風呂へと向かった。

濡れて足場の悪い斜面を降りていくと、おお、何と言うこと、誰もいない!ラッキーだ!寝て乾かした衣服をポイポイポイと脱ぎ捨てて、ざぶーーんと湯に浸かった。ここの温めの湯は気持ち良いね。温いけど硫黄が濃くて暖まるのだ。見上げると爆裂口壁の中くらいから向こうは濃いガスの中だが、東を見ると雲の間から朝焼けが美しい。あー極楽極楽!
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しばらくして斜面を下ってくる人あり、髪が長い!おいおい朝からラッキー続きかよと思いながらも、あまり見てもアレなので朝日に魂を奪われたふりをしていたが、近くに来たのでふと見ると、ロン毛の爺さんだった...ガッカリしたそぶりを見て取られても不味いので、挨拶をし、再び朝日を眺めることにした。やがてロン爺もザブンと湯船の人となり、聞くところによると宿の飯は6時らしい。山にしてはずいぶんゆっくりなことだ。昨夜はそれなりに賑やかであったらしいから、皆さん飯前に風呂に入る気力もなかったのだろう。シメシメである。昨日は風で夏沢峠で引き返したとも聞く。今日は稲子湯に降りるだけ、なんとも勿体ない行程だ。世間話などしながら二人湯に浸かり、いい加減、体に硫黄臭も染みこんだので湯を出た。
Bivyに戻り、朝飯は数年前に買ったフリーズドライのラザニア。同じように湯を沸かし、袋で蒸らしたが、α米はお握り状にして切り抜けたが、ラザニアはドロドロ系で握ることはできなかった。一口分ずつ袋から押し出して半ば吸うように食う。が、これも肉の味がして、なかなか旨かった。たっぷりのカフェオレを飲みながら、最後は袋をしごき上げてドロドロ飯を胃の腑に納めた。
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長くなった...以後は記録だけ
・Bivyの通気のお陰でQuiltに湿り気は認められなかった。夏場のそこそこの雨の時は足元の通気口はプラスに効く。
・出がけに外人夫婦と赤ちゃんに挨拶を交した。おやじがフレーム入りの赤ん坊かごで背負っていたが、結構でかいテントや赤ん坊用具など嫁さんが背負うのか?いずれにしても馬力があると感心した。
・本沢温泉便所横の道から天狗岳に登り返した。標高のせいか、昨日より心拍限界は低く、150前に立ち止まる傾向。
・ドライカレーの具は相当タマネギが入っていたようだ。歩き始めて腸が刺激されてガスが生成されるが、硫黄の温泉のせいだけではあるまい、確かにタマネギの存在を確信した。被災時にみんな一斉に食すると困ったことになるかもしれない。一人で良かったとしみじみ思う瞬間でもある。
・上は強風、ガスで見えなかった。天狗に登る途中、登山道から外れた草地でうごめく人を見た。トイレかと思ったけどそうでもないらしい。降りてきた人と話したが、植物採取をしていたのかもしれない。悪い奴だ。
・東天狗岳から中山峠に下り、中山、高見石小屋、丸山経由で麦草Pが12:30。
・中山峠に向かう途中、件の凹地がよく見えた。何とか行きたいなー
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立木の具合からして、結構な広さのようだ。地図を見ると典型的な地滑り地形と思う。大きな範囲がその形を保ったまま円弧滑りをして出来た地形なのだろう。円弧の先端は崩落し、急傾斜となっているから、下から登るのは容易ではなさそう。横から攻めるべきだな。ロープが使えないと無理だ。でもいつか行きたい。既に入る道があるかもしれない...知っている人は教えてほしい。
・下りの岩道は濡れていたのでズックではカカトが出ていない分滑るので気を遣う。昔の人はワラジだったわけで、同じようなものと思い、ヒタヒタと足を着いて降りる。尻餅はつかなかったが、足を着いて靴が少し滑り岩の間に足が挟まると、靴が柔らかいから小指の辺りをギュっとやって痛いのが難点。
おつかれちゃん...
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・茅野に降りて飯を食って高速に乗ったが、まだ3時前なのに既に渋滞...みんな何処へ行ってこんな早い時間に帰るんだろう?もっとゆっくりしていらっしゃいよ。1000円で混む、早出早帰りで渋滞を避けようとするも皆同じ思いで互いに首を締めている構図。圏央道が八王子で接続され、向こうの人も大月を通って富士方面へ行きやすくなったと思うが、八王子と大月の区間は車線が増えた訳でもなく、当然渋滞の常習区間となっている感じ。バランスが悪いので、向こうの人も全然旅程時間短縮にはなっていと思われる。
・いつも思うのだが、上野原の手前から見る風景、樹木でカモフラージュした宇宙戦艦大和の建造中としか見えない。少し姿が崩れた位置からの撮影だがもう少し手前なら完璧にヤマトだ。
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・あそこの硫黄臭は一回風呂に入ったくらいでは消えない。何度も余韻を楽しめる。
・山道を半日掛けて風呂に行き、雨に濡れ、また半日山を登り返して道を戻る。風呂に入るのに一日がかりと思ったらロシア民謡、♪月曜日に...♪が出てきて歌に頭が占拠された。大らかなロシアの娘さんの歌らしいが、あちらは風呂に入るのに二日を要している。今日の私も似たような者か、シュラシュラシュラ...と占拠されたので、シュラシュシュシュと変えて違う歌に誘導しようとしたが、結局は金比羅フネフネの歌だから、切り替わってもあまり嬉しくはなかった。


雨のBivy泊、少し侘びしいけど惨めじゃない。わざわざそれをやりに行く。

北八ツはまだまだ歩いていない道がある。
好適地もたくさん見かけたし、当分楽しめそう→

Clickたもーれ!

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by ulgoods | 2009-07-29 10:22 | 山行 | Comments(13)

北八ツ逍遙

週末は北八ツあたりを漂ってきた。
雨っぽい予報であったが、そんなの気にしていたら何処へも行けないのであるが、本気で降り込められたら辛いので、雨に映える樹林帯ということで北八ツにした。

■行くまで
朝起きたら5時だった。どーしようかと躊躇しつつも天気予報を見ると何とかなりそうなので、パッキングに着手した。この日のお初は、
・Komperdell C3 Carbon Trekking Poles
カーボン製3節ポール。アメリカのバッタ屋で安く買ったまま使う機会がなかったので連れだし
・<a href="/5321570">Black Diamond Lightsabre Bivy</a>
Epicの頭骨、足骨入りビビ。裏庭のみで実戦投入していなかったので仕事してもらう
・防災倉庫下賜のドライカレーの具
先週末の学校行事で炊き出しに使った区の防災倉庫から下賜されたα米の具。白米、ドライカレー、五目飯と種類はあるのだが、行事ではカレーを煮たのでドライカレーと五目の具は不要になり(白米のみ使用)、頂戴した。一袋50食分と聞く。各2袋を確保。何年分か...消費しないとイカン。フリーズドライのタマネギと人参たっぷり!
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・Caldera Cone Stove
<a href="/9315885/">BPLの550ccカップ用</a>カルデラコーンストーブを固形燃料で使用することにした
・GoLite傘
銀色の、小さいのでチョイとさすとトトロおやじのようでもある

などをMLD ZIPに詰めて家を出たのが8時...いつもながらに遅い。1000円乗り放題を体感したかったので車で出たが、中央道下りは既に渋滞が起きており、途中で引き返そうかと思ったくらい。ま、行き先も決めていないから、この時間で間に合うコースをあれこれ考えながら運転していた。
北八ツと言えばピラタスの駐車場にお世話になるのが常であるが、よく考えたら麦草峠Pまで行けるのだからゴンドラ代を払うこともないなと気づき、足が向いたら雨池峠に<a href="/9302866/">冬の失せ物</a>を探しに行くとして、とりあえず麦草へ行くようカーナビをセットした。

■初日
麦草駐車場に着いたのが13時近く。既に駐車場は満車だったが、来る人あれば帰る人あり、丁度下山してきた人が車を除けてくれたので運良く車の泊まり場所が確保できた。麦草からだと、先ずは白駒池に出て乳へ登り、確か乳の突端の下辺りに平坦地があったから其処で寝ても良いか、みたいなイメージが出来上がってきたのでユルユルと歩み始めた。
白駒池も夏の装いで
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歩き始めたばかりだから白駒荘のお団子はパスして、湿原に入っていく。この辺はいつ来ても湿って暗いが、それが北八ツっぽくて好きだ。木道脇の湿原に大小ザックが二つ置かれている。テント泊の装備のよう。どこか用足しかと思ったが、小屋も近いんだし二人揃って用足しも無かろう...辺りを見渡したが人影もない。家財道具を置いてそう遠くへは行かないだろう。湿原の奥に分け入ったのだろうか?ちょっと不思議な光景だった。湿原を踏むのはやめた方がいい。と思いつつも関わっていられないので私は歩く。

稲子湯との分岐、
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ニュー中山と書いているが、田舎のレストランの名前ではない。しかしこの書き方は...突っ込みを期待しているようなので、ちょっとだけ突っ込んでみるが、にう経由で中山峠に至るという看板だから、ニュー・中山とでもすべきだろうし、カタカナでなく、ひらがなで”にう”と書けば1文字浮くのだがね。
にう、白駒池南の2351.9mの突起はニューとか、にうとか書かれるが乳のことだろう。遠くからそういうつもりで俯瞰すると小振りだが形の良い乳のようでもあり、先端に岩の突起がある。まずはそこまで行こう。白駒池からの高低差は250m足らず、1時間も掛らない暗く湿った、しかし暗すぎない濃い緑の斜面をずんずん歩く。
今回はハートレートモニターを装着して歩いている。自分のAT値を見極めるためだ。自転車運動では心拍モニターと首っ引きで走ると、思わぬ事故で心拍がゼロになる危険があるし、周囲の車の流れによっては心拍を無視して頑張らなくてはいけないが、負荷の掛った歩きなら加減ができるから好都合だ。その結果、立ち止まって呼吸を整えたくなるのは決まって心拍が155の時であった。私の体は150を越えると徐々に辛くなってきて155で立ち止まることになっていたらしい。太ももと脹ら脛は自転車で育成したお陰で大丈夫だが、心肺機能が文字通り足を引っぱっている。
なんてよそ見しながら歩いていたら、ぱっと空が開け、乳の突端の基部に出た。樹林の外は風が強い。基部には少し広い裸地があり、ビビくらいなら張れそうだ。ひとまず空荷で乳の突端に登ったが、このときは夏山の空の下を遠くまで続く緑の絨毯を見渡すことができた。
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さて、ここで一泊したものか?時計はまだ早い。夜まで時間が保ちそうにないし、他にすることもないから、とりあえず中山峠まで歩くことにした。

中山峠までは爆裂口の縁を歩くのだが、縁の底にある開けた草地、以前来たときも気になっていたのだが、あそこで眠りたい。地図では2231mの点の辺りだろう。そう思いながら降り口を探しながら歩いたが見つからなかった。標高の点があるので測量隊は行っているのだろうが...気持ちよさそうな草原に木が疎らに生えている。しかし、巨石が転がっていたりして、時々は爆裂口から岩が剥がれて転がり落ちているらしいことも想像できる。そんなことを考えながら歩いていたら、爆裂口のその底に降りてみたくなったらしい。数百メートル上の硫黄岳の頂上付近はガスで覆われているしね。

中山峠は乳、天狗岳、みどり池、黒百合・麦草と四方向に分岐する。黒百合へは降りても良いが他にすることがない。天狗へ登ってから黒百合でも良いが、明日はやることが無くなってしまう。これで麦草へ戻るのは言語道断だし。やっぱり底に降りよう。みどり池に行ってシラビソ小屋を見て、本沢温泉まで行って露天風呂に入るのは素敵な考えじゃないのかな!と思考が決まった。風呂に入るのに山を越え歩き、明日は天狗を登り返して車を止めた麦草まで戻る。本沢に行くならもっと近くに車を止めるのが楽だが、ここは無駄に歩いてみようという気になった。
中山峠からみどり池方面の初っ端はかなりの急傾斜だ。しかも一部崩落しており、直滑降を強いられた。
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こんなに降りて勿体ないと思うほど、みどり池までは一気に400mも降ろされるのだが、荒れた下降点とは異なって森の中は気持ちの良い山道であった。下って爆裂口壁を見上げると、なにやら地底のロストワールドに踏み入ったようでもあり楽しい。
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本沢温泉への分岐近くになると空間も開け小川も流れの、素敵な道だった。この辺に張るのも悪くはないなと思ったが、今日の最終を本沢温泉に定めたときに担いでいた水2Lを捨ててしまっていた。今日は浄水器も持ってきていない。水がないのは宿泊地の制約になることを悔やんだが、本来、張るべき場所じゃないから、そーいうことだと痛感するに留めておいた。
本沢への分岐からみどり池までの数百メートルは道ばたに鉄道レールが片付けられており、元々の軌道跡を歩くのであろうか?木漏れ日の広い道が続いていた。ここも素敵!来て良かったな、と思わせる道だ。
来ようと思ってなかなか来られなかったみどり池&シラビソ小屋、煙突からは薄い煙も立ち上り、なかなかの佇まいである。
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雑誌などで小屋内部の写真を見たことがあるが、時刻は既に5時近く、宿泊客が外で歓談しているが中は飯の支度で忙しいだろうから、薪ストーブ脇でお茶をご馳走になるなどと贅沢を言える状況ではないだろうと勝手に判断し、池の畔に腰を下ろした。ああ、この池の畔の草地に張れるなら今夜はここでも良いかと思ったが、そーいう場所でもないらしく、池の畔で一服して来た道を戻った。

爆裂口の底は日暮れが早い。空はまだ青いが既に日は射さずに薄暗く、白夜の空の下を歩くようだ。本沢温泉への道も泥濘ではあるが気持ちの良い開けた場所が多い。好適地だらけだな...と思いながら歩いていたが、ぽつりぽつりとおいでなさった。が、ここは慌てずに傘をさす。北八ツのこの辺は傾斜も緩やかだから傘で片手が取られても危険は少ない。
華やかな山域ではないが、自慢できるほどの標高でもないが、しかも雨だが...AT値限界を保って歩くように自らを仕向けていたので脳内物質が出てきたのだろう、ほのかな幸福感に包まれながら歩き続けた。

本沢温泉はキャンプ場を通り抜けて本館で手続きをするのだが、混んでいるかと思いきやキャンプ場には一張りあるだけ、ラッキーだ!宿の玄関は今しがた着いたと思われる団体でごった返している。聞くと今夜は50人の宿泊、まぁまぁ多いらしい。忙しい帳場には申し訳ないが、こちらはちゃんとテントの金を払うので受け取ってもらわないと困る。ついでにビールとどぶろくを調達し、水を汲んで雨のキャンプ場に戻った。途中、一張りのテントに挨拶に立ち寄った。テントの主は若い外人カップルと、まだ歩けないくらいの赤ん坊...私もものずきだが、この人達もなかなかやるもんだと感心する。こんな素敵な雨の夜を両親に挟まれてテントのなかでスヤスヤ眠る赤ん坊は幸せだ。憶えてはいないだろうが、奥深い記憶に動かされていずれは山に登る人になるのだろう。
挨拶を済ませたら自分の今宵の場所を決めねばならぬ。緩やかな傾斜で木の下が良かろう。やっぱりあそこだな...登ってきてキャンプ場入り口の大きな木の下、以前も張ったが、やはりここしかないな。

長くなった。
雨のビビ泊、続きは後日。
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大したネタでもないけれど、
北八ツは適度にコンパクトで変化があるので、ぶらぶら歩きも楽しいのよ
続きは後日、とりあえず場つなぎにClickなど!!<img src="http://blog.with2.net/img/banner_03.gif">
</a>
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by ulgoods | 2009-07-27 12:37 | 山行 | Comments(10)

Power Film / 太陽電池のある暮らし

太陽電池というか、太陽光発電、Solar Cell。
先日JMT通し歩き旅に発った友人の装備の中にPower Film社のPowerFilm USB + AA SOLAR CHARGERがあった。軽量かつ高性能な太陽電池である。見せてもらったが、その軽量ぶりにヤラれてしまい久々に買い物をした。
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最近は、買うことによって自分のスタイルに大きな影響を及ぼしそうなものしか触手が伸びなくなってなってしまった...

さて、JMTの彼はGPSとしてiPhone+専用ソフトを使うので単3を2本に加えてUSB出力が必須であったが、私が買ったのはAA SOLER CHARGERというUSB無しモデルである。多芸ではないが単3を4本充電できて、黙々と単純な充電能力はパネル枚数が多い分こちらが勝つ。重量は本体が110g、充電用にエネループ単三4本で107gとなる。エネループを8本以上持つなら太陽電池の使用は考慮に値する。性能的には2000mAh単三電池2本の充電に要する時間が3時間20分とあり、これ、重要だが、充電しつつ旅行を続けることが可能になりそうな数値である。古くから知られている太陽電池のバイオレッタは1600mAhの純正バッテリー2本を充電するのに14時間らしく、お日様に当て続けて二日というのは申し訳ないが実際には絶望的な数日を要すると思われ、これでは充電しつつ持続的に旅行をする野望がしぼんでしまうのだ。
技術の進歩で発電機が個人徒歩旅行にも採用できる目処がついたのは朗報である。

この充電時間の短さと軽量さのお陰で実用的になる太陽電池がある暮らしの予感が始ったので、暮らしてみる前にちょと考えてみた。

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■日常生活的に
私が日常的に消費する電池の用途は自転車に付けてるGPSと照明用であり、それらは既にエネループを使うことになっている。今まではコンセントから電気を取って充電していたが、3.3時間で2本充電できるなら使用サイクル的に太陽光で間に合う。出がけに軒端にぶら下げ、帰れは満タンのサイクルが持続すると思うとお得でありエコであるので何やら気分が良い。

■長距離歩きの道具として
・照明
明かりに関しては、暗くなったら動かないということにすればヘッドライトの電池は例えばPetzl Tikka XPでは60時間保つらしいからゆるゆるJMTを30日としても1日2時間は使える勘定で、しかも掟破りのリチウムを使えば(最新のやつはリチウムが可)もう少し長い時間の点灯が期待できるから電池のことは気にしないで良さそう。あるいは積極的に明かりを使わないとしてPetzl E+Liteを持てば、とりあえず照度は落ちるが30時間は何とかなり、替えのCR2032は1個2.9gだから一組二枚で6g程度なので替えを持っても気にするほどの重量でもあるまい。しかし、野生動物のいるエリアなので、よほど胆力がある人以外は、照射もできる強力な光源が欲しいと思う。私はE+Lite+Jil Lite JCR2 HI(CR2×1)を持った。いずれも充電できないが、1ヶ月程度なら照明用の電池は充電したりで交換しないで済む方向で臨みたい。もし、太陽電池を使うなら単4エネループに単3アダプタで充電することになる。

・GPS
GPSは基本的に贅沢品で無くとも良いのだが、例えば休憩場所を探す時に、どうせ休むなら水のあるところまで行こうとか、あとどのくらいで登りが終わるとか、地図と首っ引きにならずに歩きながらでも判断できるのがよろしい。のと、歩いた軌跡を採取記録したいので使っている。2年前の歩きではVista HCxを使ったが、リチウム単三2本で3日保った。リチウム電池はエネループに比べて遙かに軽い。リチウム単三を2組4本持って61g、太陽電池110g+エネループ4本(2本使用2本充電)は217gだからリチウム単3に換算して14本分にも相当し、それならリチウムでいいじゃんとも思えるが、GPS用として7セットなので21日は保つ勘定だが30日にはやや不足。しかも最近は安価なリチウム電池は手に入りにくいので、ここはPower Filmを持つことも考えて良かろう。

・カメラ
カメラも贅沢品だが、風景や生活の記録用として持ちたいのが人情でしょ。最近ではカメラと言えば銀塩ではなくデジカメだから電池の問題はついて回る。大概のカメラは専用電池で、これらは太陽電池からの充電ができないのだが、手持ちのRICHO GX100は単3電池2本で動くので太陽電池で持続的な使用が可能になる。とは言えGX100の専用電池は26gで丁度エネループ1本しかない。電池の消費は撮影頻度やディスプレイの表示、フラッシュ具合によって変わるから一概には言えないが...単3撮影で電池に困らない生活をするためには本体に2本と充電用に2本となり、カメラに4本のエネループを割り当てると専用電池4個分、週1パック利用の頻度であれば悩ましいことになる。ガンガン撮るとすればたぶん足りない。また、専用電池は汎用電池に比べて高価なので、その辺も少し加味して考えないといけないのと、1日に2本を充電できるという前提ができれば、GPS2+カメラ2+予備2の6本(+本体で270g)でやりくりできそうで、やりくりも柔軟性が高いから、どうせGPS用に太陽電池を持つならカメラも賄おうという考えも成立しそう。

・浄水器
以前紹介した紫外線浄水器の充電用に直接充電できるか試していないが、一旦単3に移してからでもできないことはないので、これも持続可能な浄水サイクルが完成する。

・その他
単3からFOMAに充電するアダプタ18gを噛ませて国内なら電話とワンセグが使い放題とか、熊避けラジオを持続的に大音量で鳴らせるとか。

というわけで、1ヶ月程度をSUL的に過ごすならエレキ物は不要なので、太陽電池も要らない。その分の重量をリチウム電池に捧げるべきだ。
すこし文化的生活をしたい場合、1ヶ月程度なら太陽電池の使用は検討に値する。未だ充電池のエネループが重いのが足を引っ張っており、私が取れる休日の範囲内で行く国内山行ではどー考えてもリチウム電池を主体とした方が軽く済む。太陽モノは樹林帯では全く発電できないだろうし、引っかけて壊す可能性も高い。
てなことは買う前に考えておくべきだった...

ま、JMTの妄想に戻るが、備蓄の電池を気にしながら節約するのと違って、発電しながら大らかに使うというか、電池が無くなってもお日様が出ていれば大丈夫という安心感を得られるのは良い感じだと思う。もうひとりJMTに向かう人の装備にバイオレッタを見た気がするが、そんなものは捨てて、是非Power Film を採用してもらって、太陽電池のあるロングトールの暮らしがどーいう感じなのかを教えてほしい。


徒歩旅行的にはアレだが、日常使う充電には元とるまで積極利用したい
米軍も採用しているらしいし→



海の日の三連休は最初の1.5日を娘の小学校行事で取られた。いちおう、オヤジの会の会員なので、当日はカレー鍋7つを賄うU字溝の薪ストーブ係として汗の4Lも流した。ま、薪を燃やせればご機嫌なので良い。翌日は、昨年は昼から八ツへ向かったが、高速の渋滞を見て気が萎えた...
ここいらでは校庭の芝生化が進んでいるので、キャンプファイヤーもドラム缶で行う。
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東京の日食、ちょど食最大の時間帯に雲を通して太陽の形を明瞭に観察することができた。ビクセンは買えなかったが、結果オーライで少しだけ嬉しい。運良くビクセンを買った人は次回買わずに済むからそれはそれで良いことです。
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by ulgoods | 2009-07-22 13:39 | エレキ系 | Comments(13)

自転車雑感

もうすぐ夏になるのだろう。今年の梅雨はそれなりに降ったし、もう凌霄花(のうぜんかずら)も咲いており、異常といわれる季節ではあるが私の日常よりは正確に年を回っているらしい。

今月JMTを通しで歩きに出かける人を二人知っている。Red's Meadows辺りからYosemiteまでの区間の道を私が歩いたのはもう2年も前のことで、今年こそはと思いつつ、やはり果たせず机の前に膠着している。しかし自分でも不思議なのだが、あの道を歩く人の話を聞きくも羨ましさは感じず、埃と馬糞の乾いた道沿いに展開される青い空に映えるインディアンペイントブラシの朱やルピナスの紫、氷河からの清冽な流れに泳ぐトラウト、そして神の御業を思わせる大地の彫刻群と卓越した審美眼で配置された針葉樹の荒野、それを歩いた幸せな記憶が蘇るのみである。
2007年Lyell Forkにて北を望む。
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氷河のU字の底は草原となり、透明な川が蛇行している...天国だが熊の影多し。


既に歩いている単独行の女性二人、PCTに出かけた人の話も聞いた...
歩く人の無事と想いの成就をと、遠い目をしながら願う。
しかし、あの地の岩だけの峠に花の咲くのは実は荷運びのPack Trainが置いていく馬糞が肥料として大きな役割を果たしているのではないかと未だに思っているのだが...

6月も見事に土日は片方が用事で取られ、7月もかなりの頻度で同様であり、とても泊まりで山には行かれない雰囲気なので仕方なく自転車で遊んでいる。
自転車の雑感を少し記録しておく。

・山のトレーニングとして
友人がハートレートモニターを買い換えたのでお下がりが来た。胸にセンサーを巻いて、無線で腕時計型の表示部に心拍が出るもの。最近は男性用のブラもあると聞いたが、締めつけ具合はこんな感じなのかしら?と、乳の下、みぞおちの位置に巻き、左腕に時計と右腕に表示部を巻いて走っている。
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それ自体には眺めていてもトレーニング効果はないのだが、運動中に体に掛っている負荷を知らせる唯一の客観的指標として活用中だ。
昨年4月に五竜での無念の事故であの世にまでも滑って行ってしまった故・新井裕己氏が雑誌山と渓谷2005年9月号に書いた「ランニング登山の理」を何度も読んでいる。AT値(無酸素性運動閾値)を上げるためにはタイムや速度ではなくAT値程度強度の運動を持続することとあり、山を歩いていても急勾配の連続では心臓がバクバク言うのでAT値UPはトレールランナーではない私にとっても良いとことは間違いないだろう。AT値の目安としてはHRmax(心拍数の最大心拍数と安静心拍数間での割合)、要は心拍数で見当を付けるのだ。AT値は、ややきつい~きついと感じる強度がそれに相当するとある。
年齢的には心拍数で見ると
年齢       :40歳 50歳
ややきつい55%  :126 121
きつい  70%  :144 137
かなり  85%  :162 154
非常にきつい 100%:180 170
とされており、歳を取るほど低い心拍数で限界に達すると理解される。私の年齢は40と50の間にあるのだが、端数切り捨て当分は40の値で頑張ってみたい。
で、しばらくの間ハートレートモニターを付けて走っていたが、今では走行速度と心臓バクバクの度合いでだいたいの見当が付くようになった。40歳できついとされる144では平地での速度は25km/h程度で持続可能を確認済み。ATはもう少し上だろう。平地で35km/h程度を持続、あるいは瞬間的に40km/hを出すと160台まで上がるが、これはあまり持続できないので無酸素状態でありATはもう少し下にありそうだ。
てな具合で今では平地で25km/hで走り続けること、それを下回らない強度で日々走るようにしている。次回の山行では装着して心臓をモニターしてみる。
尤も、喫煙に侵されているので心肺能力が低いはず。ちなみに過去最高は185だから40最大の100%を越えている。上限が高めなのかな?小さなエンジンをギュンギュン回している感じ。体重と喫煙を何とかしないと。
11月に富士のレースコースを7時間で200km走るという会に友人から誘われている。平均30km/hで走らないと間に合わない。自分の改造と自転車をランクアップしないと難しいだろうな...

ハートレートモニターを下賜してくれた友人が言ったのだが、心拍をパソコンCPUのクロック数のようなものと考えると、例えばF1レーサーはスタート直前に心拍が200にも上がるらしいから単位時間内の処理能力は高く、あれだけのスピードで運転して相対的に物事の経過はゆっくりなのかもしれない。それを意図的にコントロールして継続できるのが資質なのだろうね。また、人は事故の際などに走馬燈のように人生を回顧する聞とくが、その刹那に極限まで心拍が上がってアドレナリンも放出されるとすれば情報処理量としては実は長い時間に相当するのかもしれない。
電車で座って読書も良いが、最近はそんなことを考えながら汗だくの自転車で走っている。

・キャンプ道具として
こうも暑いと無理そうであるが、やっと装備を詰めるカバンの類が揃った。リアは村上さんを手本にUKのCarradiceで揃えてある。23Lで500g代のSuperCというカバンとクイックリリース付きのBagman金具で構成した。Bagmanは最初お安いクイックリリース無しを買ったが、やはり不便でクイックリリースを追加したのだが、そっちは高さが足りないので両者を組み合わせて使っている。無駄な買い物は一切無い。100円で買ったゴム紐を常備し、買い物にも対応だ。
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これでウルトラライト的な装備で臨めば23Lザックで外にマットと寝袋を縛り付ければ足りるだろう。ハンモックと薄いQuiltが良いかなと思っている。
Carradiseは手作りらしく万年在庫無しであるが、イギリスのお店は入荷順に小分けで送ってくれ、しかも送料追加がないのが嬉しい。到着も普通郵便で1WかからないのはUSより良い。
SuperCだが、幅が広いので狭いところをすり抜けるのは危険。幅の狭いQRシステムのバッグは縫製中なのだろうか、別便で遅れて来る予定。
あと、サドルのポストに付けていたリアライト類を隠すので、カバンにPetzl E+liteをクリップで留めて赤色点滅で使っている。これは高い位置にある方が良いだろう。

・走っていて
現在1700km走りタイヤが擦り剥けたので交換した(同時に28->23化)。市街地走行が多いのでブレーキの機会が多いからだろう。歩道を走ると急な飛び出しなどで危険なので車道を走っている。歩道は不意に飛び出てくる人や自転車で危険だ。右折の自転車も無意識に最短距離を採るので右端から出てきて見えにくい。人は良いとして、自転車は左側通行だからそうはならないはずであるが...また、夜間無灯火で右側走行してくる人も怖い。多い順はおばちゃん、おじょうちゃん、おにいちゃんの順。車の免許とか持っていない層に重なるのかしら?あるいは最短距離を極める人たちか?まー、歩行の延長としてユルく乗っているのだから車両の意識もないと思う。
次に怖いのは交差点を出てこようとする自動車。自転車の私のことは見えているのだろうが、衝突の危険のあるタイミングでも出てくる。相手が自転車で避けてくれると高を括っているのか、こちらの速度を読み違えているかのどちらかだろう。
いずれにしても、こちらも原チャ並の速度で走っているのが危険の一因でもあるから、危険を避けるように自動車の運転以上に「かもしれない運転」をする必要がある。
で、万が一の転倒を考えるとヘルメットと手袋は必需品。最初は気恥ずかしかったが、転んで掌が擦り剥ける恐怖、頭を打って逝ってしまう恐怖があるので、今では手放せなくなっている。メットは取り敢ず安物を買った。前傾姿勢では肩が凝るのでもう少し軽い物が良いかもしれない。手袋は夏になり指先が出るモノを使っているが、これは脱ぐときに裏返しになって次にはめるとき面倒だが、USのバッタ屋で買ったCasterriの安物だが、人差指と中指、薬指と小指の間にループが付いていて脱ぎやすく、次回も指穴を直さないで済むので手袋が億劫にならずに済む。寒い時期に使っていた長指のはマウンテンバイク用と思うが、パッドが入って安心感が高い。これも安かった。ガンダムカラーでお気に入り。
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短いの、同じ手袋だろうか、近所のショップで見たが、バッタ屋価格の3倍で売っていたのは驚いた。一つ買えば送料入れても元が取れるので二つかった。
自転車衣類は上下と手袋類全部をUSバッタ屋で買っているのでだいぶ節約かと思っている。



半端な休日、やはり今日も自転車だな。
ハートレートモニターも装着してタイヤを細くした効果を確かめてこよう。
私のお山はなお遠い(来週も×で涙) 慰めるならClickで...

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by ulgoods | 2009-07-12 11:52 | 自転車とか | Comments(18)

ガスストーブ 試作1号

ガスストーブ 試作1号

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6月末の燃える系ビルダー集会で刺激的なストーブに触れたのが発端で、私もガスストーブをでっち上げることにした。
方針は、
・精密な工作機械を持たないので、あり物を組み合わせて何とかする。
・火力調整が効くようにする。
の2点。

火力調整のアイディアは、対象を既製の部品と限定したお陰で良い物を思いついた。それは...ガキの頃遊んでいた模型飛行機に積む小さなエンジンのキャブレター部のニードルバルブ。液体燃料の調整用だがライターガスくらいなら何とかなるだろうという根拠のない勝算があった。小学生の私が持っていたのはENYA09という小さなエンジンだった。まぁまぁ安いので田舎のはな垂れ小僧でもお年玉で買うことができた。FujiやOSなどのメーカーもあったが私は何故か無骨に角張ったENYAが好きで、あれは何度も分解掃除をしたから構造やサイズ感も憶えている。ちょうど09用のサイズで良いんではないかなぁとWebで検索したら、幸いなことにENYA社はまだ模型エンジンをやっていて、日曜の夜中であったが09用のニードルが通販で買えたのは二重に嬉しかった。これで面倒な工作の40%は節約できたかなと思った瞬間、小遣いを握りしめて通った鈴木模型店の酒焼けしたオヤジと無愛想なおばさんの顔が朧げながら脳裏に浮かんだのは少し悲しいが、とりあえず3本調達。ENYA社は埼玉にあり、二日後には手元に届いた。
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バネ先端の竜頭を回すとねじ込まれた針が動いてジェットから出る流量を調整する仕掛け。

とりあえず、どんな感じのジェットが出るかテストしなければならない。手元にあったシリコンチューブをはめ、ニードルを閉じ、ガスを送ったら、ポンと音がしてチューブが外れた。ガスを出し、チューブを押さえ、火も点けて...って手は三本も無いからどれかを固定しないとダメだな..と思う間もなくゼムクリップを伸ばして針金化し、チューブの両方の口を縛り上げてガスの方もガス管の蓋を裏返して固定モードにして送り込んでみた。が、みるみるチューブ管側の根元がプーッと膨らんで破裂してしまった。
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ちょっとガッカリしたが、これによってニードル側の気密は結構あることが分かったのは収穫。次にニードルを開けてガスを噴出させて種火として置いておいたロウソクにかざして点火した。かなり絞られた強い炎が出る。ガスが強いとすぐに消えるほど速い。ニードルを絞ってみたらちゃんと火力調整も効いているようで、思わずニンマリ...ほぼ完璧だ。ニードルを絞って消すと僅かにネジ部からガスが漏れているようで、火が移るのだが、本番ではニードルと燃焼位置は離れるから余り問題にはならないが、ニードルを閉じて消火したらすぐにガス缶側も外すことが必要だな。

チューブが破裂するのは盲点だった。やはり最初はニードルを閉じた状態で開始したい。対策はホースの補強しかない。最初はバネを外側にはめて膨らむのを防ごうかと思ったが、ガス缶側だけやったのでは、いずれ他の弱いところが膨らむだろうから(細長風船を膨らますときと同じ)、強度のあるホースが必要である。半田を吸い取る銅の編んだヤツを被覆にしてと思ったが、手持ちの物はチューブ状じゃなかった。みたいな感じでWebを探していると...ありました!ラジコンカー用の耐圧ホース!ステンレスを編んだヤツで被覆されている。即座に注文して、それも2日後には届いた。模型系のお店は送るのが速いと感心している。

ストーブだが、仕組みは市販のガスストーブと同じ。パイプ内に仕込んだノズルから出たジェットを燃えやすい比率で空気と混合させて先端部に送り出し、バーナーヘッドからまんべんなく押し出して燃やす。バーナーヘッドの形状は宿題として、予めうまく空気と混合させることが必要だ。これはパイプ側面に穴を開けてジェットの勢いで空気を吸い込ませてパイプの中で混合させるのが常套。この部分の工作は、09のニードルに合わせてφ10mmの金属管となる。そんなパイプは新宿ハンズの6階だな!というわけで今日はハンズに行ってきた。真鍮か銅かで悩んだが、銅管の90度エルボーをキセルの雁首のように使いたかったので、ロウ付けするなら同じ素材がよいかと思い銅にした。真鍮の方が肉薄のφ10mmがあったのだが...実はロウ付けも初めてなので、そこで失敗したくないの心で銅管とした。銅管と内径φ10mmのエルボー、これはガスの配管用だと思うが、調達。ロウ付け用のロウ材、フラックス、バーナーと耐熱断熱材も調達。失敗に備えて小さなタッピングビスも調達。
銅管をパイプカッターを使って適当な長さに切り、小さな径の電気ドリルで一見無造作に穴を開けたが、気持ちとしては少し工夫がある。精密に直角じゃなく、わざと斜に入れることで、ガスを管に当て、ニードルのシリコンチューブ側を冷却すると共に内部に螺旋の気流を作り出せればと思っていた...ま、適当にやってみた。穿孔跡をニードル外形4mmに合うように穴を開け直した。その穴と直交して位置的に少し向こう側には空気取り入れ用の大きな穴を開けた。細いドリルで開けて、順に径を大きくしたドリルで開けて、最後はリーマで仕上げた。ボール盤じゃないし万力も使わないし、少しずつ工作するしかないからね..

てなわけで、何とかカタチが出来たのでテストした。
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バリ取らないと...
先ずはニードルを閉じ、燃料管に圧を掛けてみる。ステンレスの被覆をシッカリ縛り付けてあるので中のシリコンチューブは膨らまない。これ成功!
次は点火せずにガスだけ出してみたら、側面に開けたエアインテークから空気が吸い込まれている音がするではないか!少し嬉しい。
最後に、ロウソクを種火にして管の先端を近づけてみた。おおお、理科室のガスバーナー並みに炎が吹き出す。先端に少し赤火が出るのはエアインテークの面積か形状位置の問題か。もう少し調整が要りそうだが、結構イイ感じだ。エアインテークの吸入音もステキ!ニードルも効いていて火力調整ができる。現状では全開にすると炎が立ち消えるが、適当なバーナーヘッドを付ければ解消するだろう。
ニードル部分は手で触っていられるほど、殆ど温度上昇がなかた。これならホースも溶けないだろうから肉厚のゴムホースで良いかも。
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いやー、2週間、悶々と頭上演習した甲斐があった。とりあえず試作一号はこのままバーナーヘッド装着まで進むことにしよう。
次の工作は雁首部分の固定、バーナーヘッド作成と固定、燃料管側の押さえ、ゴトク。バカブンドさん程やるとしたら吸熱仕掛けのお鍋まで...ああ、まだまだ先は長い。



久々に燃える系工作モード入り
このストーブの名前..やっぱりキセル野郎だろうな...

頑張りまーす!のでClickぺんぺん!!

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by ulgoods | 2009-07-05 03:09 | 燃える系 | Comments(22)