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手酌酒用あつ燗器としてのJetboil

JETBOILを手に入れて4年以上経つが、やっと便利な使い方を発見した。
手酌酒用あつ燗器、としてである。
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Jetboilを熱燗器に使った場合、以下の利点が認められた。
・ポット部分が細身で長いから二合徳利が倒れない。
・少量の湯でお銚子が浸かるから湯沸かしが速い。
・コージージャケットで保温されるので、次回の沸かし直しが速い。
・沸かしながらでも場所の移動が可能。
・手元で沸かして安全なので席を立たなくて良い。
・熱効率が良いので燃料も少なく済んでいるものと思われる。
・山で使って半端になったガスを使うので無駄がない。
・非公式なのでお勧めできないが、詰め替え系のアダプタを使えば、お安いカセットガスでも充分に湯が沸く。
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たまには日本酒もいいだろう。

ORショーの速報を見たが、Jetboilもカラフルになるばかりで一向に軽量化方向へ進化しないのは困ったものだ。
重さに業を煮やしてポットを短く切り詰めた人は、一合徳利でどうぞ。


山道具は優れたものが多いから、
普段の生活にも使わないと勿体ないね...なれば、一献Clickなど

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by ulgoods | 2009-01-26 01:11 | 生活系

VBL予備実験

VBL予備実験

以前からVapor Barrier Linerについて気になっていたので、ちょっと試してみた。
VBLは製品として数種類あり、とりあえずIntegral Desgines社のをカナダのお店に(セール品があった!)頼んでいるんだが、実距離以上に遠いお店のようでまだ来ない。呑気なのを待っていると春になるので身近な代用品を探すことにした。探したのはデカいビニール袋だ。最初はゴミ袋の底を抜いて何枚か連結しようかと思ったが、たくし上げたときに簡単に破けてはテストの意欲もなくなるので、一枚物で厚みのあるモノを物色した。その結果、まぁまぁ使えそうなモノがあったので注文したが、後で会社を調べてみたら...なんとその会社は同じ杉並区内の目と鼻の先、商品代金750円に送料750円は痛かった。今度散歩のついでに店頭販売しているか覗いてこようと思う。注文したのは0.08X950X1900mm、適度に厚く全身を収納するのに充分。
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このビニールというか、正確にはポリ袋だが、厚さが0.08mmあり米袋並みに厚い。切り開くとグランドシートに使えそう。また、最大では0.1X1500X2000mmなんてのが1枚300円なので、周が3mあるわけで、そのままでも一辺1mの正三角形チューブシェルターに張れたり、このくらい厚いと縫えそうな気もして、新たな作り物の素材になる予感がしている。グランドシートにはTyvekより良いかもしれない。Gossamer Gearでもポリのグランドシートは売っているが、あれは薄過ぎて辛い。

充分に寒い所でないとVBLによる寝袋の湿気防止効果は体感できないだろうが、いきなり寒い所で試すのは心配がある。なにしろビニールで全身を覆って横たわるなんて..恐らくは遭難して収容されるときくらいしか体験する機会(遅すぎるが..)が無いと思っていたくらいで、いざやるとなると勇気が要る。曰く、汗でベトベトとか、臭いとか、おおよそ良い話は聞いていない。いきなり寒い山でやって、そのまま収容されてしまってはご先祖様にアレなので、先ずは屋内で試すことにした。第一に、生理的な仕組みとして袋の内気が汗で飽和すると体が発汗を諦めるという辺りを確かめなければならない。さもないと汗かきな私は袋の中で汗の海に沈んでしまいそう。ただし、あまり熱いと熱が溜まって熱中症の危険もあると思い、適度に薄い寝袋の中で試すことにした。
数時間寝た結果は...熱の籠りは感じなかったが、やはり下着がビッシリ汗で濡れた。肌も汗でビタビタに濡れており、袋の中に水滴の汗が認められた。しかし、汗だまりができるほどでもなく、うまく熱をバランスさせれば水没は免れる感触を得た。
次はいよいよ氷点下の環境で試したいが、濡れをどうするか考えてから行かないと困ったことになりそうで悩んだ。素っ裸で入れば下着は濡れないだろうが、入るときはまだ良いとして、出るときに寒い場所で寒イボの肌を拭いて下着を着替えるのは辛いのは目に見えている。そこで考えたのがファイントラック社のフラッドラッシュスキンの下着で勝負すること。この素材は汗を吸わないから濡れないはずで、袋から出たら拭くか、さもなくば凍らせて叩いて落としてしまえば良いだろう。というわけで、持っていても悪くはないだろうから長袖とタイツを注文した。ナチュラムは在庫取り寄せらしく、しばらく来ないらしい...後で聞いたが三鷹なら翌日くらいでオッケーよということだったので、ちょと失敗。

某週末、その週末を逃すと再び自分で使える土日が来るのに2,3巡してしまうので、VBLは例の袋で、ファイントラックは手持ちの半袖の上だけにして、下はBPLのバーゲン40%OFFで買ったメリノウールのタイツで、この組み合わせは素材の違いで寒い所でどう濡れて乾くかを比較するのにも良いかと、不承不承の理由を付けて決行することとした。
場所は北八ツを考えていたが、前の晩の用事が遅くなり、起きてからのパッキングとなり、しかも冬タイヤに履き替えるのも面倒だったので近場でやることとした。
奥多摩駅に着いたのは12時。いつもながら遅い。
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とりあえず長沢背稜に出ることを目的に歩き、日没直前5時前に長沢背稜に出ることができた。雪はほとんど無く、気温も5時で-4℃程度と冷えてはいないが、モノが凍るには十分な低温なのでテストには丁度良かったと思う。

キャンプの詳細は省略するが、ColemanのPowerMaxストーブで常温保存おでんを暖めて餅を放り込んで晩飯とした。ColemanのPowerMaxストーブは寒冷でも予熱無しの一発青火点火なのでイザとなったらテント内でも危なげないし、海外のテストでは一酸化炭素の発生量が他のストーブに比べてズバ抜けて低いので重いけど愛用している。
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テントは着替えように広めの空間が欲しかったので、前回北八ツで張り損なったFirstLightとし、ポールは紛失を知ったBB氏から前日に譲り受けたカーボンを使ってみた。
肝心の寝袋は、MntFlyのHDP900を使った。着て寝て-17度は余裕だったが、今回は下着だけだが、外気温が-7,8度なので、裸で寝てもどうこう言うことはあるまい。VBLで数度の付加があるらしいが、どのくらいかはまだ把握できていない。

ここでひとつ失敗をやらかした。最初は寝る前と起きてから寝袋の重量を比較して寝袋が濡れていないことを確認したかったのだが、夕飯後のマッタリした時間帯にビニール袋に入る気になれず、とは言え-7℃くらいに冷えてきて、寝袋無しでは辛い状態になったので、ついついビニールを押しのけて寝袋で暖まってしまった。これでは体からの水蒸気を羽毛に吸わせることになり、乾いた状態でテストに臨めない。が、仕方ない。ここは定性的に確認できればOKとして、酒を飲みながらビニールに入るための心の準備をした。

12時を過ぎた辺りか、ふと目が覚めて、このまま寝ていてはテストにならないので、意を決してTシャツとタイツだけになってビニールに滑り込んだ。幸い、事前に寝袋内で暖めておいたので、ヒンヤリ感のないのが救いだった。頭部まで被ると別な意味でオロクなので、頭部は被らずに、首の辺りに手で絞った。て寝袋の頭を被ると袋から漏れた汗蒸気で濡らしそうなのと、間違って袋に潜り込んではイヤなので頭は帽子を被って露出させた。
いやーその後は爆睡しました。温くて気持ち良いよい。目覚めは8時だった。手で袋内を触ったが、案の定、下着はベタベタ、袋も肌も濡れてた。さて、どうしようかとしばらく考えたが、このままいつまでも居るわけにもいかないので、エイヤと袋を開けて上半身を剥き出した。

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その瞬間、袋から濛々と湯気が噴き出しテント内を満たし、口を大きく開けたテントのドアからモクモクと流れていった。おおお、これらが本来なら羽毛を通る筈だった蒸気で、実際には袋内の飽和で発汗が抑制されたと思うから少な目の筈。見事な蒸気に見とれているが、これと並行して上半身からもモクモクと湯気が上がっており、それと同時にファイントラックの下着はみるみる乾燥していった。30秒もしただろうか、テント内の視界もクリアになり、上半身も乾いてしまった。もっと寒いとどうなるか分からないが、湯気が盛大になるのだろう。上半身は着替えずに済みそうなので儲けたと思っていたがイヤなことに気がついた。呼気の濡れを低減するためにテントの通気を良くしており、起きる前は霜が付いていなかったのだが、テント内で盛大に蒸気をぶちまけたせいでテント内に霜が付いてしまった。たぶん寝袋にも少し付いたかもしれないのと、テントの霜は落とせばよいが、テントに触れて寝袋が濡れる。この点、二重壁の方が良かったかもしれない。ま、何事も経験。
写真は太もも辺りなのだが...水滴で中が見えない状態。
上に服を着て今度は下半身を袋から抜いてみた。やはり盛大に蒸気が上がる。薄いメリノウールのタイツだが、やはり、生地自体が汗を含むのか、乾く傾向だがファイントラック並の乾燥は得られなかった。乾く間で待っても寒いので履き替えた。
寝袋のロフトは寝ているうちに乾いたようでフカフカだった。寝袋を呼気からも守るとなると、内外の素材を非透湿素材にすると良いが...非透湿シェルの寝袋は乾かすこともできず、ま、濡れないのだから乾かさなくてもいいもしれないが、空気を通さないと収納もできずに現実的ではない。VBLをして更にBivy等でくるむ手もあるが、二重三重に仕掛けをやっては面倒で仕方がない。VBLからの出方と共に課題だ。
次回、ちゃんと時間が取れたら少し寒い目の寝袋と併せてやってみようと思う。興味を持った方は情報共有したいけど、お互いに自己責任でね。

着替え後はちゃんと朝飯を食って、長沢背稜を少し歩いて大ダワを下りて帰ってきた。
途中誰とも会わず。
遠くで犬が吠え、時々猟銃をブッ放つ音がしたが、大ダワで、たぶんクマの足跡列、数日前?を見た。猟師は鹿撃ちだと思うが、念のためクマと猟師に向けて時々声を出して歩いた。どちらもあぶない。
長沢背稜と大ダワの雪は多くてもスネくらい。日当たりの良いところは枯れ葉で乾いており、アイゼンとワカンは無駄だった。でも、しりもち三回。
大ダワの例の巨木周辺は枯れ木の円陣で立ち入り禁止になっていたが、ま、良い措置だと思う。長生きしてほしい。
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夜、街の明かりが見えた。街の上だけ悪そうな雲が垂れて街の灯が真っ赤に映っており、昔、避難先で見た(ような記憶があるが3歳の時だから怪しい)郷里の大火事の夜のようにも見え不気味だった。





雪の道で人の踏み跡の上に鹿の足跡を見た。
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で、一句
ゆき分けて 人が獣が かよい道...雪の奥多摩でULG詠む

なんちーてー、俳句になっているようでしたら一献Click!!

会うことはなかったけど、人も獣も同じ雪を分けた道を行き分けてるんだねぇ...
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by ulgoods | 2009-01-20 04:58 | 生活系

トレッキングポールアタッチメント / trekking pole attachment

仕掛け満載の新しいザック、OSPREYのExosシリーズをお店で見たが、残念ながら手持ちに重複するサイズが多いので買うに至らなかったけど、トレッキングポールを脇の下に収納するアイディアは頂戴してしまう。
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私もトレッキングポールを使うが、岩場の登りなどで両手を使いたいときはポールを消してしまいたいことがある。背中とザックの間に忍者刀のように差しても背中が痛いし、ポールのストラップを手首に通して引きずっても手足の邪魔でかえって危ないし。ODBoxのFoxTailならばハラハラと解いてポーチに入れたりしていたが、この仕組みなら普通のポールでもスッキリ収納と思う。

工作は簡単。コードロックは衣類などで使われている片手で操作できる系が手元になかったので、普通モノの穴にリボンを通してショルダーハーネスの下端に結びつけた。同じ穴にゴムコードを通して端を処理して上の出来上がり。ゴム自体が抜けないようにするにはビーズでも通しておけばよいだろう。
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下の部分はザックのサイドポケットの下部に穴を開けて鳩目で固定してゴムで輪っかを作っておいた。こちらは、あまりブラブラしなければ締め上げる必要もないのでコードロックは使っていない。
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使い方は、(立ったままで)ポールの2本を一つにまとめて、腰の後ろの下の輪っかにポールの握り部分を通し、ショルダーハーネス部分まで引き上げ、ゴム輪に通して締め上げるだけ。上は抜けないように絞めた方が良い。
GoliteのPinnacleに付け、試しにザックに座布団など入れてパンパンにしてやってみたが、位置関係に慣れると脱着にストレスを感じない。

こりゃ簡単でいいや!他のザックにも付けてしまおう。でもって下の輪っか用に鳩目を打たない方法と、藪漕ぎでも引っ張られないように立ったままで引っ込められる輪っかの作りをしたい。



使わない袋類のコードロックを総動員だな...
久々、ちょっと使えるかもと思った人はClickで !!



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by ulgoods | 2009-01-14 00:34 | 運搬系

昔の山ランタン

懐かしいランタン。これは、私が中学生の頃と思うが、確かキャンプ用に買ったもの。
折り畳み式で厚さは3cmくらいだろうか、フックを外すとパタパタとバネの力で組み上がる。雲母の窓が付いており、赤い屋根が可愛い、アルミブリキ細工の凝ったやつだ。
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重さは237g、組み上がったデカさの割には軽い。
箱の絵に見えるテントはMSRのTwin Sistersではない。昔のA型三角テント。
私も三角テントは持っていた。いつぞやのお年玉を親父に全部巻き上げられて共同購入したのであるが、冬は暇な仕事の親父はワカサギ釣りに熱を上げ、ついにテントはワカサギ専用に獲られてしまった...確か、オガワのテントだったと思う。
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今週末は父親の十三回忌で田舎へ帰るのだが、それまでにやっておくことを思いだした。というのも、前の夏に行った時、もう何十年も本棚の同じ場所に置かれたランタンを、行くたびに持って帰らなきゃなと思っても忘れていたランタンを、前回は忘れずに持ち帰ることに成功したのだが、帰ってきて箱から出してみたら壊れて底が抜けていて使えない状態になっており、そのうち直さなきゃなと思っていたのだが、そのままだった。思い出したこの機を逃すと、かわりに我が家の本棚に数十年置かれることになりそうで..
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リベットを打ち直せばいいやと思っていたが、直す段になって実はこのリベットが厄介な場所に付いていることに気がついた。組み立て順番で最初の方なのだろう、全体をばらさないとトンカチ出来ない。
ダメか...と諦めかけたときに閃いた!以前ヲヤヂストーブを作成するときに使ったブラインドナット機、あれでブラインドリベットをカシメればトンカチやらずとも止まるはず!確かリベットも数種類買っていたはずだ。ということで、工具箱の底を漁ると出てきました...しかもカシメ機は父親が生前使っていた物。これもだいぶ前に家から略奪してきたものだ。
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となれば後は簡単。歪みをペンチで直して、程良いリベットを差し込んで、2,3回握力を掛ければリベットが決まる。チョチョイのチョイである。
再びパタパタと広がった。
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たぶん、仏壇の太めのロウソク用なんだろう、底にロウソクを咥える長さを調整する仕掛けが付いている。けっこうこだわって作られていたようだ。
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これ、華奢だから山へ持っていくことはないと思うし、最近は滅多なことで停電もなくなったけど..折を見て時々使ってやろうと思う。


親父の道具で直したから少しは供養になっただろう。
ありがとよ、長かった宿題が一つ片付いた...あの頃住んでいたトタン屋根の家を思い出したよ。
...Click !!

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by ulgoods | 2009-01-09 23:11 | 生活系

厳冬期の寝姿システム考察

厳冬期の寝姿システム考察

厳冬期のキャンプ、特に連泊した場合の問題の一つに寝袋の濡れがある。
これに対しては方々でいろいろな取り組みが成されており、自分としても軽量で保温性が高く持続する寝姿システムを模索しているので、ここで自分の頭の中のモデルを整理してみたい。
考え違いがあるようならご指摘を乞う。

冷えの主な原因は汗だ。体から出た汗の水分が羽毛なり化繊なりの断熱層を満たし、外側の冷えた場所で結露し液体になって凍結する。温度によっては寝袋の表面だったり、近傍の内側だったり。外で結露しても濡れは付く。あるいは低温では外気の飽和水蒸気量は極端に小さいので、体温程度の高温で飽和している体表付近の水分は空気中に放散されることなく蓄積し寝袋を濡らして毛細管現象で寝袋表面に輸送されて凍結する。霜柱と同じ。
凍結自体は悪いことではない。問題は羽毛の場合は、濡れによって羽毛が萎んで嵩が減り、断熱層を薄くすることで断熱効果が著しく損なわれることにある。化繊の場合は湿気による嵩のヘタリは少なく、濡れても断熱効果がある程度は保たれると言うことになっている。しかし、凍結しないにしろ、空気の23倍もの熱伝導率を持つ水が体の近くに充満しているわけだから、伝導による熱損失の増大は免れようがない。湯の風呂とサウナでは入っていられる温度に大きな差があるが、寒い場合も同じこと。空気は最良の断熱材だ。
いずれにしても濡れれば冷える、これは日常で体験しているとおりで、今のところは高価な寝袋に入ったところで劇的に物理が変わることはない。

要は濡らさないこと。
一つは、テント内で煮炊きによって発生した水蒸気が繊維などに付着して成長して濡らすこと。これは煮炊きしない、あるいは通風を充分行うことである程度は軽減できる。
二つ目は、呼気に含まれる水蒸気、これも通風で持って行ってもらうしかない。蒸気の粒子が小さければ零度では凍結せずに過冷却のまま漂うから、これを繊維に付着させないことだ。また、寝袋中に呼気を出すと激しく水分を供給することになるので、口と鼻は出しておいた方が良いだろう。
三つ目は、ここからは未知の世界だが...不感蒸泄の制御。不感蒸泄は汗として感じていなくとも体から放出されている水分のこと。これが寝袋を湿らせるらしい。これを無くする方法はないが、これによって寝袋を濡らさない方法はある。Vapor barrier だ。要は体と寝袋を水分的に遮断してしまう。ビニール袋に入って寝れば寝汗は寝袋に伝わらないので濡れないということ。しかも、生理的には体表付近の湿度が飽和すると体は発汗を諦めるらしいので、朝起きたら自分の汗の中で溺れ死ぬと言うことは起きないらしい。それと皮膚呼吸の阻害はさほど深刻ではないとも聞いた。もちろん、Vapor barrierを使っても他の原因での濡れは起こりうるから万全ではない。
Vapor barrierについては本ブログの過去記事にカワサキさんが訳してくれた洋物の主張があるから、Vapor barrierをキーにして検索すると良い。有用なコメントも寄せられている。ただし、私自身で検証していないから保証はしない。

黙って横たわっていたら凍死するような非日常の山な状態では、安全に体温を保持できる寝袋は生命の最後の砦だ。風を防げる樹林帯に於いては寝袋の性能がキャンプの安全係数を決定する。森林限界より上では風の遮蔽(テント)と寝袋の弱い方が安全係数を決定する。いずれにせよ、寝袋に入っていさえすれば凍え死なない安心があれば、風雪にやり込められても生存の可能性は高いと思っている。単壁テントじゃ寒いとか二枚壁は暖かいとかいう話も聞くが、風を防げる程度の強度のテントがあれば(場所によっては降雪の重量も)テントに期待する暖かさ分の重量は全部寝袋に呉れてやるのが同じ重量を担ぐなら生命に対する安全係数が高いと考えている。
冬のデナリという本を読んだが、デナリ初登頂のアタック隊も何はともあれ寝袋だけは手放さなかった。森林限界上でも岩陰やパラシュート生地で風を遮蔽して寝袋に入って風雪をやり過ごす。もちろん、寝袋の中には巨大な氷の固まりが形成されているのだが、それでも寝袋が最後の砦。と読んだ。
Vapor barrierはとても古いアイディアで、それなりの効果も上げていると聞く。軍隊や極地探検で使われるらしい。植村直己さんも安東浩正さんも極地ではVB派だった。
Vapor barrierで検索するとソックス、手袋、衣類、寝袋ライナーを見つけることが出来、その気になればそれらの製品が手に入る。が、買ったところでただの防水性の袋物だからガッカリするのがオチだ。特段、市販の製品だからと行って魔法はかかっていない。カットと縫製で少し快適なくらい。だが、靴下の下にスーパーのレジ袋を履けば即席の水蒸気遮蔽壁になる。靴を汗で濡らさないのも歩行では重要。私はゴアなどはあまり当てにはしない。表面が凍れば抜けようがないから。これは朝のガチガチに凍った靴に足を通す不快とVBで歩く不快の両天秤か。手袋も台所用のビニールの薄いのがあればいいだろう。手がふやけるかもしれないが..寝袋ライナーはアルミホイルの緊急用のやつが使えそうだ。一度アルミの袋で寝たことがある。単体では伝導で熱を奪われて暖かくなかったが、寝袋の中で使えばよいだろう。代替え品の場合はシワや締め付けで血行を阻害せぬよう。
素肌とVBの間には出来るだけ衣類がないのが望ましいのは明らか。汗で下着をベッタリと濡らしたのでは冷えて仕方ないし、乾かさないと着られない。風や雪に触れないで着替えられる屋根や床もほしい。

寝袋を表面から濡らさない方法はSGT.Mが精力的に昨年から検証をしてくれている。羽毛寝袋に薄い化繊のQuiltをかぶせる。結露点を化繊Quiltの中に押さえ込むことで羽毛が濡れるのを防ぐ作戦だ。表面が濡れても化繊だから羽毛の致命傷にはならないし、緩いQuiltはダウンのロフトを妨げずに保温力を付加してくれる。
なかなか良好な結果らしい。
ただし、汗が充満して湿気った羽毛を乾かさないと、運搬中とか、いずれ凍る。

八ヶ岳辺りも冷えているようだ。今年は一回試してみるかな...寝る前に寝袋の重量を量り、起きてからもう一度量ろう。というわけで、電子式の手秤を用意してある。20kgまで10g単位で測定できる。
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一つあると何かと便利だろう。

超軽量で限界を超えて凍死が出る前にこの件は片付けたい。


あーあ、言っちゃった...春までには何とか。今年の宿題だ...
体を純化して老廃物の蓄積と微生物の活動(臭い)を防がないとね(汗




お戻りはココClickで!!

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by ulgoods | 2009-01-07 01:36 | 生活系

FILSON'S Oil Finish Wax / 防水ワックス

FILSON'S Oil Finish Wax / 防水ワックス

正月も二日くらいになると、なにか道具をいじりたくなってくる。
というわけで、わたし的に懸案であった帽子の手入れをすることにした。使うのはFilson's Oil Finish Waxという蝋。
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もう10数年前のこと、近所に突然オーストラリア物を扱うお店が出来、そしてすぐ消えたのだが、その時にオーストラリアの牧童が着るようなOilskin Drover Coatと帽子を買ってしばらく着ていた。Oilskin Drover Coatというのはコットンに蝋で防水処理をした生地で出来たレインコートで、肩の部分に取り外し式のケープが付き、馬に乗る時に便利なように尻のベントには深いヒダが畳み込まれていて、また、腿の部分は乗馬中にめくり上がらないようにストラップが付いて、ぐるりと腿を一周させて留めるようになっている。コートの丈は総じて長く足首上辺りまであり、ケープの形状も相まって江戸時代の裃のような感じのものだった。このOilskin Drover Coatだが、蝋と油を染みこませての防水なので、分かる人は分かるのだろうが、知らない人が見たら...何年もお風呂に入っていない人の垢と脂で汚れきった外套に見えたかもしれない。見た目がこ汚いのだ。ちなみにDroverというのは雑巾のことらしい...しかも目の詰まった帆布のような生地なのでとても重くて肩が凝ったという記憶がある。
それでも気に入ったので暴風雨の日に何度か着たが、自分としてはそのヘビーデューテイな機能に大満足なのだが、いかんせん都会では混んだ電車に乗ると濡れたコートは濡れた傘以上に始末が悪くてそのうち着なくなったり、吊しておいても丈は長いし嵩張るし他の衣類にオイルが移りそうでもあったので、数年前に思い切って捨ててしまった。帽子の方はしばらく被ったが、これもだいぶ疲れた感じになり、その後、山歩き超軽量派に転向したので帽子掛けに鎮座するだけになって数年経過していた。この年末の片付けでちょっと気になり、帽子掛けから外してみたら..やはり放置していたので少しカビが付き、生地も潤いなく、これもゴミ箱行きになったのだが、ちょっとだけ考えがあって掘り出して風呂で束子掛け洗いをして置いておいたものだ。というのも、購入時にお手入れ用のFilson's Oil Finish Waxも買って何度か手入れをしたのだが、捨てる前にもう一度やってみようと思い立ったわけ。以前、コートをやってみたが、ムラだらけでしかもベトベト感が残り、それも廃棄の一因になったので今度は注意深くやろう。

で、正月二日、作業を開始した。
くたびれた生地の油っ気もないすっぴんの帽子とお手入れ道具類。
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いろいろ方法はあるだろうが私のやり方は、暖めて緩くしたワックスを靴磨き用の束子で生地にすり込み、後でドライヤーなどで加熱して生地に染みこませている。今回は最後になるかもしれないので念入りにやったらやり過ぎた。暖めすぎたのかorz蝋が多すぎ...しかもムラだらけになってしまった。
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こうなったらドライヤーでは加熱が不足なので、暖房用のガスヒータの吹き出し口に帽子を置いて全体を加熱しては布で拭き取り、ムラの場所に広げての作業を地道に繰り返し、なんとか事なきを得た。
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見た目はベタベタであるが、高温で蝋が飛んだか?今回はベタつくこともなかた。仕上げにbrow band(革の鉢巻きを)戻して数カ所を縫い付けた。
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この帽子、気分はスナフキンなのでお気に入り。また被ろう。

このワックス、帆布系なら使えると思う。








一度は捨てたコートであるが、オーストラリアドルも安いから暴風雨用に再入手しようか→

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by ulgoods | 2009-01-03 20:25 | 衣類系