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牛ノ寝通り

牛ノ寝通り

2/23
5時くらいに起き、荷造りを始める。
かいじ号で塩山着11:02、タクシーで丸川峠分岐駐車場11:30、歩行開始11:36。やれやれ遅出だ。
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荒天が予想されたので、積もったら辛いと思いスノーシューを担ぐ。水以外、スノーシュー込みで目方は15kg弱。燃料食料は大食いせねば3日は保つ。
13:12 上日川 12時位から風強まり、小雪舞う。15分休憩、大福餅食う。天候に問題なし。
14:38 大菩薩峠介山荘 風強し。休憩小屋で握り飯食う。進路を検討も、熊沢山までは行けそうと判断下す。
15:00 熊沢山へ向かう。
15:24 熊沢山。天気晴朗なれど風強し。顔に痛みを感じバラクラバ着用。指がシモヤケ気味になり手袋二枚着用す。指に血行が戻り痛い。
進退を検討するが、牛ノ寝通りに入れば樹林の下りのみなので安全と判断す。肝はここからの広い吹きさらしの数百メートル。
遠くに雪煙上がり、目の前で雪のつむじ風走る。
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クラストした吹きさらし斜面を下る。時に膝上まで没する。斜面を下りスノーシューを着用。これでだいぶ歩きやすい。
16:06 石丸峠から牛ノ寝通りに入る。樹林帯なので風の影響を受けにくい。日没を意識し、幕営場所を探しつつ下る。踏み跡はある。
16:34 玉蝶を手前に2畳ほどのテラスを見つける。急斜面にて今後に幕営地を得られる確証なく、此処で幕営す。1880m地点。
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ペグが効かないので、トレッキングポールの輪っかを外して突き刺す。あと枯れ枝を使い、3カ所ペグダウンした。張り綱は取らなかった。
湯を沸かすのが面倒なので節分の煎り豆をかじりテルモスの白湯を飲み腹を膨らます。煎り豆は良い。その後、チョコ入りトレールミックスでカロリー補給し、寒さに備えた。
夜半、風が強まる。天狗棚山付近は樹木が大いに風で鳴っているが、幕営地はは比較的平穏であった。
時々幕を叩いて雪を落とすが、積雪もさほどではない模様。ベンチレーションは結露と雪で目詰まりするのでドアを1/3ほど開けて寝る。よく寝た。
最低気温は-17.7、寒くはない。

2/24
6時くらいから起き出すも一層風は強く、しばらくやり過ごす。
07:30 風の小康を得たのでSVEA123で湯を沸かしてテルモスを満たし、残りをオートミールにかけて朝食とす。フリーズドライのカレーを入れた。風は鳴っているが青空が見えている。湯があれば安心だ。
08:24 撤収完了し、歩き出す。昨夜は10cmほど降った模様だが、登山道は吹きだまり、時々深いが、スノーシューで快適に下る。
09:19 1429m山通過(読み方分からない山)
10:25 牛ノ寝通過
西から東に延びる尾根のこと、尾根付近は北西の強風に遭うが、道は概ね南面に付けられており、南面は風もなく所々落ち葉も露出し、春の陽気であった。このころにはスノーシューも外していた。
11:15 大ダワ 小菅方向へ分岐。これより北西斜面を通る。風が強い。時々よろめく。吹きだまりは膝まで雪。淡々と歩く。
12:03 小菅の湯への分岐。ご丁寧に休業の看板あり。湯は諦めて田元へ向かう。大菩薩から誰とも遭わず。
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12:46 舗装道へ出る。下りの舗装の上に厚い氷が張っていた。滑ると思った瞬間、尻餅つき数メートル滑る。トレッキングポールの先端を押しつけて何とか滑落停止した。一番の難所。
バスを待ち、奥多摩へ。熱燗と岩魚の燻製で人心地つく。飯を食い、湯に入りながらユルユル帰る。


雑感
・カメラのSDカードが入っていなかった。本体メモリーで数枚取れるのはありがたい。
・手袋は薄手の密着フリースとゴアウインドストッパーの厚手の二枚重ねが良かった。二枚にしてから冷たさは感じない。フリースのやつは滅多なことでは脱がないことだ。
・Mnt.Flyの900g羽毛の寝袋を使ったが、羽毛服を着ていたので、首だけ締めてフードは絞らなくても寒くなかった。
・靴は下道は雪もないだろうから、KaylandのSuperIceというケブラー編み、eVentブーティを履いた。片足850gほどで軽量。coolmaxの薄手と中厚のウールの靴下でちょうど良かった。ICI石井のセールで数年前に買ったが..ケブラー編みは慣らさなくても足にフィットするが、アイゼンやスノーシューに擦れるうちに毛羽立ち、雪が付く。
・スベア123はポンプで予圧してやったら-16度でも一発始動でよく働いた。
・スノーシューは重かったかも。Kahtoolaの10本くらいのアイゼンとワカンでも良かったかも。
・ポカリスエットの500ccを二本持ったが、開栓前は予圧されている関係か?凍らないので便利だ。
・Trader Joe'sのトレールミックスはチョコ入りナッツと、乾燥果物が豊富でうまい。マーブルチョコを混ぜてチョコは増量してある。
・バックパックはVaporTrailを使った。カラーが異様に伸びるので、軽い防寒着などを収容するのに便利。15kg位でも快適に担げる。
・後半はモンベルの合成綿の防寒ズボンを穿いたまま歩いた。どちらからでもジッパーが開くのでスネ部分は閉めてゲーター代わりとし、股の辺りは上からジッパーを開けベンチレーションになった。
・発汗しないよう、少し寒い服装で歩いた。大マテイからはPatagoniaR2であったが、吹かれる距離は短いので冷えなかった。
・煎り豆は軽く、栄養的にも良い食料と思う。もっと欲しいが節分時以外は普通に売っていないのが残念。通販で取り寄せる。
・大マテイとは..大菩薩の反対側だから大魔帝か?名前が不気味。
・直接吹かれると顔と手が痛いが、小学生時代の通学路の方が地吹雪で凍えて辛かったことを思い出した。
・晴天続き後の荒天予報なので、表層雪崩などの危険のない山を選んで正解。2月頭に行きそびれたので、これでスッキリ!


原始への憧憬は、文明の疲弊を意味する...(ジョージ・サンタナヤ、遊歩大全から)
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by ulgoods | 2008-02-25 07:51 | 山行 | Comments(68)

小菅

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昨日、大菩薩から牛の寝通りへ、テント泊。風強かった。
小菅に降りたが温泉が休みで。。バス待ち時間が一番寒い。
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by ulgoods | 2008-02-24 13:42 | Comments(4)

Patagonia Spector Jacket

Patagonia Spector Jacket

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この頃何かとアレなパタだが...
最軽量(当社比)の雨具の備忘録、簡単に。

縫い目のない溶着技術(コンポジット・シーム・システム CSS)を多用。
※独自のレーザーカット&超音波溶接技術により接着剤を使うことなくシームレス化を実現、生地と生地との接合部分の強度を大幅に向上させることに成功しました。

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生地
H2No DWR
20x22デニール Nylon、40デニール・リップストップ


利点
軽量、 コンパクト、 雨天時の機能性向上、耐久性向上、 仕上がりの美しさ

重量
・Patagonia Spector Jacket(US M) 267g
・MontBell Peak Shell Jacket (JP L) 292g

サイズ感
Spector M サイズは、Peak Shell L(JP)より若干細身、脇の下余裕少なめ、腕、丈とも若干長め

その他
・生地は薄くしなやか。ゴワつき感全くなし。
・ジッパーや袖口のゴムなどは軽量化のため幅が狭い。
・ポケットがベンチレータになる。
・Pull overが一番(驚異的に)軽いが、前が全開しないと蒸れて辛いと思うので、本ちゃんで使うにはこちらかと。
・廃盤なのは惜しい。最近のはウェルデッド・シーム・テクノロジー(融着)が使われている。


縫い目ありなし、オレンジは MontBell Peak Shell
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言われていれば縫い目がないのは不思議だ。
溶着箇所がゴワつかないのも不思議な感じ。
金具類はもう少し減らせそう。

高が数十グラムの差だが、極限を追求した時のモノの姿(解の一例)を見たかった。
衣服の常識である縫うということから見直して、軽さのみならずさまざまな特性を得た例として。



歩くという単純な行為の、なんという素晴らしさ!...(遊歩大全の帯から)
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Montane Atomic DT JacketはMサイズ240g...まだまだ道は遠い。
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by ulgoods | 2008-02-21 04:27 | 衣類系 | Comments(17)

Carbon Monoxide Detector

Carbon Monoxide Detector

今週末も泊まりで山へ行けないので家で燻っているのだが...
燻るなら燻るなりに、燻りモノの計り事をした。

実は、昨年の夏から買って準備しているiglooキャンプだが、実行に向けて一つの障害があった。粗忽者な私のこと、調子に乗って中で暖を取ったり調理するというのは大いにありそうな話だが、そんな時に懸念すべき事として真っ先に一酸化炭素中毒が挙げられよう。一酸化炭素COは五感に対して無色透明無味無臭無刺激な認知不能な気体。二酸化炭素と違って、吸っても息苦しくなることはないが、吸って異変に気付いた時は手遅れというコワイ気体だ。血中のヘモグロビンに対して酸素の250倍の結合力を持つので、一酸化炭素と結合した血液は酸素を運べなくなり、体内組織が低酸素状態に陥って生命に重大な危険を及ぼす。貧血どころの話ではない。(運良く)気付いた時は体が動かず、回避行動が取れない。
そんなコワイもの...生身で検知するのは命がけというか、おつむが検知した時は体が手遅れなので、ここは一発エレキの力を借りることになる。そう、用心深い私はigloo製造器とほぼ同時に一酸化炭素警報機も仕込んでおいたのだ。そいつの動作を確認できない限りはiglooの宿もお預けと決めていた。
一酸化炭素のヤバさはgoogleば出てくるのでご一読。

いろいろ探した。一酸化炭素中毒を測るのに一番確実なのは、問題となる血中濃度をモニターすれば良い筈だが、その都度血を抜いたのでは痛いからイヤ。っていうか、普通に売ってないし。
で、お次は空気中の一酸化炭素を検知することになる。探したが、空気中のCO濃度が測れて数値が出る計測器は高価で買えないし、そこまでの必要もない。というか、数値を眺めながら動けなくなったらお終いだ。相当濃いCOなら一瞬でも危険だろうが、低濃度でも吸い込んだ総量、結果としての血中濃度が問題だから、ここは気体濃度の計測ではなく、危険な血中濃度を引き起こすであろうCOの積算値に対しての警報機が要る。

昨今、家庭内でも湯沸かし器やストーブの不完全燃焼による事故が多発したが、やはりそれ用の警報機は売られており、家庭用のヤツは種類も豊富だ。当然、担いで持ち歩くこと考えられていないからサイズが大きくて重い、使えない...とか、とか、思いながら検索を広げたり絞ったりしていったら、数値は出ないけどヤバそうなら警報が鳴って、しかも許せるほどに軽量小型安価なものが見つかった。
COSTAR Personal Carbon Monoxide Detector Model P-1
電池込みで142g...というやつ。
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裏にベルトクリップが付いているが、腰位置での濃度に反応しても仕方ないから、口鼻に近い胸ポケットに固定すべきだろう。

国内でも取扱は数カ所見つかったが、私は飛行機関連屋さんから買った。そこが一番安価だった。なんでも、小型飛行機のコクピットの中でも一酸化炭素の危険があり、その検知に使うのだそうだ。快速旅団のGenさんもテント内での燃やし系開発の際は同機種を用意して万全を期すという。私はと言うと、先日は不意の雪でテントの裾が埋まりかけているのも知らず、呑気にロウソクを点けたまま寝入ってしまい、後でゾッとした不名誉な経験を持つ。先日も赤岳の小屋で石油ストーブが原因と思われる一酸化炭素中毒事件が発生したとニュースで見たし、人ごとではない。

で、このセンサーを鳴らしてみなければ、ということになっていた。わたし知識的にはCOは何か燃やさないと得にくいので、夏の間はテストせずに放置してた。だって、汗だくテストは嫌だ。で、冷えてきた年末になって鳴らそうとして、小さなコンロに備長炭を熾して45Lのゴミ袋を被せて不完全燃焼状態を作ったつもりで、その中に検知器を仕込んでみたのだがこの時この装置はウンともスンとも言わなかった。ま、付いてきた9V電池が膨らんで破裂し掛かっていたので電圧がなかったかも。買ったお店の商品保管と出荷チェックが杜撰っぽい。センサーにも寿命はあるらしく、そんな管理もされていなさそうなので、もー買わないが...
で、最近、思い出して新しい9V電池を買ったし、テント内での一酸化炭素中毒の事例も聞くから、どーせやるならテントを使った方が良さそうと言うことに気が付いたので燻りついでに試してみた。

使ったテントはBlack Diamond OneShot、コイツは完全に密閉できる。使った燃料は100円で買った練炭の小さいの。いかにも一酸化炭素を吐きまくりそうな印象で今回のテストにピッタリだ。練炭はライターで簡単に着火できる着火剤が塗布されており、見るからに体に悪そうな煙を上げて短時間で着火する。
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練炭を小型コンロで燃やして、警報機を吊ったテント内に入れて密閉し、警報が鳴るかどうかというのが計り事の趣旨。鳴れば良しとする。
2個着火し、炎が回るのを待ってテントの中に入れた。火花が飛んでテントに穴が開いても困るのだが、どうやら一度着火すると後は静かに灰まみれで燃えるようだ。CO警報機は、COは空気より若干軽いらしいので、上の方にセットした。全部仕込んでジッパーを閉めて換気口も塞いで暫し待つ。
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待っている間に取説を読み直した。
この警報機が鳴るのはcarboxyhemoglobin(一酸化炭素ヘモグロビン)COHb濃度で10%に相当する一酸化炭素量で、空気中の濃度と時間で言えば、
30ppm 許容
70ppm 240min
150ppm 50min
400ppm 15min
とある。ヘビースモーカーはただでさえCOHbが10%くらいあるというから考えてみれば恐ろしいというか、安全側で鳴るのはセンサー的には適切な設定なのだろう。
400ppmってどんだけ?と思ったが知る由もないが、アラームが鳴ったら大急ぎで換気しなさいと書いてある。

テスト開始から8分くらい経過したか、あんなに狭いテント内で練炭を燃やしている割には鳴らないなと、しびれを切らして、本当に燃えているかジッパーを開けて確かめることとした。ジッパーを開けたのと同時だ、PiPiPi 4秒休み PiPiPiが聞けた。充分でかい音だ。赤いLEDも光ってるし!おおお、働いたと先ずは一安心。

このアラート、切る方法がない(一時的に切る方法はあるが、そのとおりに動作しなかった感じ)。電池を抜かないとダメだ。そもそも電源ONのスイッチがないのだ。これはスイッチ入れ忘れで痛い目を見るよりましだし、目覚時計くらい簡単に止められても困るわけだから、この場合は合理的で納得。30秒に一回LEDが光って動作を知らせることになっている。実はこの30秒に1回と書かれた動作が確認できていなかったのだ...ま、鳴ったのでよいか。
電池は1年くらい保つので入れっぱでおけーだ。

次ぎに、電池を一回抜いて、積算値をクリアしたつもりで、OneShotのベンチレーションを全開にした状態でテストしてみた。
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実は鳴らない事を期待していたのだが...今回は1分30秒で鳴った。やばい。速攻だ。ほぼ無風だったらベンチレーション効果が低かったか、さっき新鮮な空気に曝したので燃焼が盛んになった状態から始めたからか、はたまた電源を切っただけではセンサーの一酸化炭素検知能力が初期化されなかったのか、判らないが予想より短い時間で驚いた。相当な濃度が予想される。つまり、ああ、寒いなーとか言いながら火を入れて暖まる間もなく危険な状態になる。甘く見てはいけない。

何度かテストをしたが、概ね1.5分から8分の間で鳴った。
ちょっと気になるのだが、開けようとして触れた(振動が起きた)タイミングで2回鳴ったことだ。単なる偶然か、センサー辺りに気流が起きないとその気にならないのか、現在、センサーを長期休憩させて、無振動での鳴り始め時間を計ろうと思って、庭にテントを張りっぱなしだ。というのも振動(気流乱れ?)と関係あるならセンサーの設置方法を考えないといけないから。

ま、とりあえず鳴った良かった。
30秒に1回の動作確認のLED点滅だが、どうしても気になって眺めていたら、約1分で光っているのを見ることができた。時間間隔はどうやら不定。だけど、一度判れば横目でも何か光った!みたいに動作の光が目に入る。一応は動作しているから、反応の濃度も信用することにしよう。体の大きな人はそれだけ血も多いし呼吸も多い、小さな人はその逆だから、外国製でも大丈夫なんだろうな。

これ以降、できるなら鳴った姿は見たくない。室内で何か燃やしている家庭やテントにも設置を勧める。
毎回こんな重い物を担ぐのはイヤだから、テント内では火を使わないのが一番だ...が、練炭じゃなく、普通に使うガスストーブやアルコールストーブで鳴るか、それも試したい。鳴るまでテント内にいるのはそれはそれで勇気が要るな。

追記
・COSTAR P-1で検索すれば国内でも数の事例が件引っ掛かります、クリップはベルトと言うより自動車のサンバイザーに便利なようです。
・アラートは1度だけ、テストボタン長押しでキャンセルできるが、4分後でもアラートな状況だとまた鳴って、以降は米国の法律に従ってキャンセルできない仕様らしい。わたしはガチャガチャ押していたんだが、それでキャンセルできなかったようだ。
・電池が1年保つらしいので、貧乏くさく電池を抜いて保管するのはやめて、台所にでも吊り下げておこうと思う。


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庭の梅が一輪咲いたよ。ボヤボヤしてたら蛙も起きて春が来る...
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by ulgoods | 2008-02-18 00:38 | エレキ系 | Comments(30)

計り事

計り事

山ヘモイケズ
海ヘモイケズ
サリトテ街ヘイクワケデモナク
イツモ静カニ座ッテイル...

そんな人なのだが、少し計り事をした。
以前、カワサキさんからコメントいただいた、テルモスのチタンボトルの保温力である。カワサキさんのご諮問は実際の低温環境下での値と思うが、先ずは予備実験として室温での能力を測定し、モデル毎に比較しすることとした。
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外箱にある保温力を書き出すと、
モデル名 FBA-502T FEB-500T
  重量   230g   254g
10時間 65度以上 64度以上
 6時間 73度以上 73度以上
旧版の方が10時間経っても1度温かいと主張している。
これを確認する。
手持ちのステンレス(FDM-350)350ccも参考として計る。
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試験
・できるだけテルモスの試験方法と合わせるため、ほぼ20℃の室温を保ち、各ボトルの蓋を開けた状態で数時間静置して各個体と内外の温度差を取り除いた。
・お湯を沸かし、しつこく沸かし、できるだけ熱い湯を得た。手元の温度計によると100℃である。そんなに温度が上がった?子供理科用の温度計は沸騰で100℃を示すように校正されている?と思った。
また、一部100℃を越える温度計もある..100℃を越えた温度計は除外(笑。
・湯をボトル3本ABC順に半分ずつ、戻りはCBA順に入れて満たし、素早く栓をした。湯は多めに入れて、栓する時に溢れるようにして、内部に極力空気を溜めないようにした。
・室温はほぼ20℃に保ち、3本は接触せぬようしながら同じ状態に置いた。

で、6時間放置で測定した。
温度計を入れることによって温度計に熱を奪われるし、開けた口から熱も逃げるから、これ以降は湯を入れ直して10時間しなければならないが、同じ条件を再現できることもないので、以降は参考値とすることとし蓋をして再放置。ちょっと寝てしまって14時間18分後の計測となった。

計測
・計測は同時に開栓し、温度計でかき混ぜてから温度計を紐で吊してほぼ中間の深さに入れた。
・温度を読んだ後、暖まった温度計3本を順に各ボトルに入れ、温度計の差違と誤読のないことを確認した。


結果
テルモスが書いた試験法とは条件が違うのでアレだが、わたし的には各個体の比較ができれば充分である。
で、
モデル名 FBA-502T FEB-500T FDM-350
6時間   73    77    67
14時間  64    68    58
という数値を得た。
テルモスの試験結果はXX℃以上と書いてある。その表現から言えば、6時間時点のチタン系はその表現を満たしていた。
新モデルが77℃と素晴らしい値を叩き出している。
旧モデルはメーカー値と同じであり、73℃以上だから満たしている。
350ccのステンレスは容量が小さい関係か?すでに脱落しそうな値である。

14時間時点では
すこし寝過ごしたのでアレだが、チタン系は両者とも満足できる値である。特に新版はメーカー値64℃の提示に対し68℃という禁断の4℃越えの値を示している。旧版の方も1℃下回っているだけで、定時から4時間超過したことを割り引いて10時間時点ではメーカー値65℃を満足していた可能性が高い。が、新版の方が能力が高い。控え目な申告だ。

350ccステンレスのチタン新版の-10という値は6時間時点と同じであった。割合で行けばもう少し下がっていそうなのだが..お湯を入れる時点でなんらかの差がついていたのか?追試をする気にはならないが、ちょと予想外。ま、そう言われればチタンの旧版も新版-4は6時間時点と同じだ。開栓したし、14時間の値は下限値の参考と言うくらい。

考察
テルモスの外箱値は”以上”と言う表現で下限値を保証しているが、実際はモデルによって異なる能力であるにかかわらず、個々に厳密な結果を印刷するのが面倒なので、最低値はこんくらい書いておけばウソじゃないよね!ということのようだ。
新版のチタンボトルであるが、保温力では旧版に勝っているようだ。重量24gの増加分が保温性に振り向けられている可能性がある。

ガッテン
つまり、保温に期待したい時は254gの新版を持ち、軽さ優先の時は230gの旧版を持てばよいことが判った。これで私はスッキリ!新版が重いわヌルイわ、では財布が浮かばれないのある。少し重いけど温かい湯が使えると思えば納得できるし、数度ぬるくても24g軽いと思えば気持ちが救われることもあろう。雪の中ではテルモスから白湯を飲むから、少しぬるくても気にならないと思う。あああ、どうかな?フウフウ冷まして飲むのも幸せ感がUPだし。
ということは、どちらのボトルも一長一短、どちらを出動させるか、前夜のザックの仕込に頭を悩ますことが増えたわけだ...困った。

蓋のこと
蓋の仕組みが3本とも異なっている。チタンの新版は1ピースのねじ込み型で弛めて湯を出す。のでちょとネジが長いが形はシンプルだ。新版は2ピースで中蓋を弛めて湯を出す。ちょと複雑。ステンレスのは1ピースでワンタッチで飲み口が開くヤツだが複雑な形状をしている。で、ステンレスは買って数年経ち、子供の遠足にもお供したが、毎回洗って乾かしていたつもりでも、手の届かない奥に少し汚れが見られた。奥の手の届かなさは旧版チタンも同じ複雑さだ。
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また、ゴムパッキングも溝に輪のゴムを填めているので、ゴムの裏に液体が浸透しそう。蓋の衛生上は新版の単純形に分がある。水以外を入れる場合は新版の方がキレイに洗うことができそうだ。

新版はテルモスも納得で、いろいろ都合もあって24g重量増なんだろう。
ってな事を謳ってくれないと、重さにうるさい消費者はわざわざ旧版を探し出して比べなければならない羽目になるわけで、折角工夫して改善しているんだろうから、その辺は声高らかに言って欲しいものである。>テルモス他各位


あと溜まっている計り事としては、
WM Versalite Overfillのロフト
・CO警報機を動作させる
をせねばならない。
WM Versaliteはノーマル版を買って比べれば済むのであるが、これは財政的に躊躇している。持っている人がいれば情報をお願いしたい。
CO警報機は..練炭の不完全燃焼を計画している人に貸し出しても良いが、気になるだろうから...別の方法を考えることにする。


聖なる約束の地は、常にウイルダネスの彼岸にある。...ハブロック・エリス(遊歩大全から)
「登山・キャンプ」へ、こんな駄文じゃBest3は難しいね

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by ulgoods | 2008-02-12 05:58 | 生活系 | Comments(28)

rwalkerさんの真似

rwalkerさんの真似

"FIELD モノMANIAC"というblogで独特のスタイルを発信しておられるrwalkerさんと正月休み明け、用事で来られた際に渋谷でお会できた。
はやり話は尽きず、焼酎二本空く。終電ぎりぎりに送り出したのだが、rwalkerさんは見知らぬ駅で野宿をしたらしい。でも小さなザックに最小限の野宿道具は携行したという。さすがサバイバルの心得が深い。火器とナイフはヤバイ。

というrwalkerさんの真似をしてみた。

・その1 パラコード細工
パラコードでナイフの柄を巻いたり房を作っているというので、真似て携帯のストラップをやってみた。
芯を抜いて平たくした外被を使う。
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最初に編んだのはグリーンの四角いの。そういえば、ガキの頃、姉の真似をしてリリアンとか、毛糸でこんな房を編んだことを思い出した。
けっこう上手にできたが、終端が不細工。

2番目は赤いので編んだ。意図せず丸い紐に仕上がった。変だなー、四角の時と同じつもりだったのに。が、終端は満足できる仕上がり。
とりあえず、最初の四角を携帯ストラップとして使っている。
満足!

・その2 SWANNDRI Ranger Shirt
昨年末にお願いした「私のお気に入りBest3」に寄せていただいた逸品。
ニュージーランド製のウールのプルオーバー。eBayで入手。丁度ドルが安かったので助かった。色も変なので満足だ。
Mサイズで635g。肩幅が広い。ジッパーの下端の処理がシンプルで、寄せた残りの部分がジッパー下でしわになって広がっているので中年のお腹には優しいシェープ。
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思ったより薄手で、ウールのマフラーで作ったシャツという感じだ。風通しも良い。
吹雪で雪が付着して防風と保温性を発揮するというテストしにくいシャツ。普段着・作業着(たまには敷いたりとか)として使い倒す予定。

・その3
blogでお薦めの本も読んだりしている。
遊牧 トナカイ牧畜民サーメの生活
はおもしろかった。

満足度高し


多くの方に昨年末にリストアップしてもらったベスト3があるから買う物には困らない。


フーン、あんたの足はおつむよりだいぶ丈夫らしいな...見知らぬ男(1000マイル・ウオーキング中のコリン・フレッチャーに、遊歩大全から)
「登山・キャンプ」、消えると言いつつも、実は一度だけBest3ランクインしてみたく、+1..Click!ね

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by ulgoods | 2008-02-07 09:25 | 駄文系 | Comments(17)

雪の奥多摩

雪の奥多摩

体から山の成分が不足していた。すっかり揮発してしまって軋み音が聞こえてくる。
年末から土日で連続して使える自分の休みがなかったから..もーダメだ、どこかへ行って孤独と落ち葉の匂いを補わないとダメだ。
と思い、この週末は山で過ごす事を考え始めたのが木曜のこと。
最初のプランは塩山から入って大菩薩峠へ登り、牛ノ寝通りを小菅に下って小菅の湯に入ってバスで奥多摩駅に帰ってくるコースだった。検索で最近の雪が残っているらしい写真を見つけたが、スノーシューが要るほどではない。嫌らしい感じの積雪を想定して、金曜の夜、3時まで掛かって荷を作った。明日は7時の新宿発に乗りたいのだが、この時間帯はヤバイ。
しかも、まだ使い込んでいない道具を主体に作った軽いザックに満足してしまっている..行かんでも良いかと思ったり。
ま、とにかく寝た。

明け方、仕事関係の電話あり。
このまま起きていれば良かったのだが、弱い心と温かな寝床は私を二度寝の深淵へと連れて行ってしまい、起きて8時。行って行けないことはないが、早くもプランが崩れてしまい、心も挫ける。

さて、次善の策として...やはりあそこだな。
というわけで、行き慣れた巨木の尾根にプランを変えた。1週間前に降った雪も既にたいしたことは無いだろうから、アイゼンと水作り用のガソリンストーブを装備から外し、マットも羽毛入りから化繊入りに変更した。メールを打ったりの用事をしながら、ザックを一回り小さなGolite Jam2に替えて荷を作り終えたのが11時と、破格の時間になってしまった。なに、下から2時間もあれば寝場所に辿り着けるという算段もあったから、日没を5時くらいとして充分勝算はある。とにかく行って落ち葉を嗅いで眠りたい。それだけだ。
縮小版なので中略

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電車・タクシーで2:30に登山口。慣れた斜面をずり上がり、4時には少し残雪があるものの落ち葉ふかふかの慣れた場所に着くことができた。
今回は、尾根までは雪の上に足跡は見なかった。その前のは、トム・ブラウン・ジュニアの本を読んだせいではないだろうが、落ち葉の乱れで足跡が判った!これはおもしろい。尾根上の雪には仕事の人の長靴の足跡があったが、どうやら違う道から上がってきたらしい。帰りはそちらで帰ってみようと思った。

この日のお宿は実地投入初となるBigSkyのSummit Evolution1P1D2Vだ。今日は何故か珍しくテントを持ってきた。このテント、Spinnakerの外張だが、更にカーボンポールに換装して920gの二枚壁自立テントとしては最軽量と思う。地面は少し凍っていたが、カーボンペグを押し込んできれいに張ることができた。
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飯はビニール袋に入れてきたクスクスを蒸らして食うのだが、その湯は某社製品テスト中のストーブを使って作った。残念ながら、約束だから写真を掲載することはできない。日没後、氷点下4度を少し下回ったが、それは上手く働いた。
クスクスを松茸の味お吸い物で流し込んで簡単な夕食にした後に、蝋燭に灯りをともしてテントに入った。
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今夜の寝床だが、やはり狭い時に右Zipの寝袋では使い勝手が悪い。どうせ締めているとは言え、出入り口のない壁を見て暮らすのは滅入る。
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ラジオを聞きながらチタンフラスコからバーボンを飲んで過ごすつもり。
前日に亡くなったと連絡が入った田舎の同級生を偲ぶには人っ子居ない暗闇の山の中が良いだろうと思っていた。丁度、通夜の時間だ。行けないが..少しは空に近い場所がいいだろう。
近くで鹿がキーンと鳴く。

まだ寝る気もなく、アウターシェルを着たままWestern MountaineeringのVersalite Overfill寝袋に入り、ロフトの充実ぶりと、羽毛服とシェルを着たままながらの肩グリの余裕に満足し、蝋燭の灯りを見ていたのだが、いつしか意識が飛んでいた。
夜中、テントにカサカサと音がしていたが、この季節だから小雪くらいは降るだろうと意に介さずにそのまま寝た。POEの化繊入りエアマットは少し冷たいな。地面が凍っている時はORのダウンマットにすれば良かったな。
酒も飲まず、ラジオも聞かずにひたすら寝たようだ。そう、たぶん疲れていのかも。

翌朝、12時間ほど寝ていたか。まだカサカサ音がする。見るとテントのヘリが雪で埋まっている?!何?とジッパーを開けてみると、おぉお、昨日の枯れ葉の原は一変し、空がいっしょうけんめい降らせた雪でましろに埋められているではないか!
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しかし、呑気に寝ていたものだ。15cmほどは積もったか。
テントは幕体からずり落ちた雪でヘリが埋められ、下からの通気が損なわれた状態。やばかった。蝋燭を点けたまま寝ていたから..8時間燃える蝋燭は夜中の2時には燃え尽きた勘定だが、その時はまだ積もっていなかったのだろう。テントの中で蝋燭の一酸化炭素中毒とかになっていたら私も逝くところだった。
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縮小版なので中略

巨木の傍らで降りしきる雪を眺めていたが、いつまでも居られない。止む気配もないので発つことにした。
撤収し、湯を沸かしてチタンテルモスに詰め、残った湯でココアを飲んで出発した。
靴の選択は、奥多摩は雪と落ち葉のMixだろうから、ズックはやめて大昔に買ったライケルのスカウトという軽登山靴を履いてきた。これは軽い。古いからゴアのブーティも破けているかも知れないので帰りは防水防寒を確かにするためにSealSkinzのソックスを履いた。
帰ろうと思っていた新しい道は踏み跡が消えているだろうから、冒険はやめて以前使った道で帰ることにした。何度か通った道だから雪の中でも迷わずに、うっすら見える下山道に入ることができた。結構な斜面に切ってあるスイッチバックを下るのだが、落ち葉の下が凍り、その上に新雪だから滑る。3度尻餅をついた。この辺はまだ良いが、沢に出るとイワイワしているから滑るとかなり傾斜でマズイ。靴底も硬化してダメだろうから、対策を取った。さらさらでスキーには良い雪だが。

大菩薩から奥多摩に変更したことで、Kahtoola KTSは装備から外されていたが、凍結しているかも知れない林道歩き用にSTABILicersを持ってきていた。これはスパイクがついた靴底をベルクロでサンダルのように履くもの。先達の某くんそうさんの話によると、外れまくりで役に立たないと言うことであったが、私のはしっかり止まっており、外れそうにないので、そのへんも試したくて持ってきた。
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結果は満足できるものだ。滑らない。外れない。下の方は雪も湿っており、踏まれた雪は滑り止めにもなり、心配した岩場もいつの間にか安全に通過できていた。林道に降りて舗装道の上、くるぶしを越すくらいの積雪をSTABILicersを履いたまま歩いた。暫くして朝早く入ったと思われるタイヤ跡の上を歩いたが、普通なら圧雪され滑りやすそうな光沢なのだが、STABILicersでは踏んだ瞬間にスパイクの接地面が融解し瞬時に凍るのだろう、足を上げる時にベリっというネバつきを感じるほどで、スリップ防止に役だった。
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片足340gはアルミ12本アイゼンのNeveより重いが、前爪を立てる状況でもなく、舗装道も歩くとなるとKahtoola KTSも磨り減るから、結果的には今回の雪の奥多摩歩きにはSTABILicersの選択で正解だった。
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雪の奥多摩の景色も良いな。
縮小版なので中略

途中、電話でTaxiを呼び、東日原から乗って帰った。奥多摩駅ではいつもの蕎麦屋がやっていなかったのでバス停脇の食堂で、岩魚の燻製で熱燗をキュっとやった。
五臓六腑に沁みるとはこのことだね。オヤジにはオヤジの楽しみがある...
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しかし、岩魚というのは燻製になっても悪い顔をしている。が、身は美味。少し炙って食うが、気の毒なほど身がきれいに剥がれる。

山の上より奥多摩駅辺りの方がワッサワッサ降っていた印象。
不意な雪ではあったが、持ってきた装備で対応できて良かった。
欠乏気味だった山っ気も補充されたし、今週も保ちそうだ。

スナップ写真
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おや、スパイクが一本飛んだなぁ。ねじを補充しないと...。ゴムにイモネジだから岩を踏んでこじると抜けるかも。考えものだ。


奥多摩も根雪になるだろうか。団栗も雪に埋もれて一休み。かな..雪の奥多摩にてULG詠む
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by ulgoods | 2008-02-04 06:59 | 山行 | Comments(42)