水が温んで瓢箪池の亀が泳ぐようになると池の水が飲みたくなる...んな訳ないが、お水系のお道具。
浄水(殺菌)の仕方には濾す、沸かすが一般的だが、いずれもフィルタが重かったり沸かすのに多量の燃料が要ったりと、どーも超軽量ではない。フィルタでは病原虫の類は濾せても濾材の目より小さなウイルスや溶解したものは濾すことができない。煮沸は結構長い時間やらないとダメで、夏場の湯沸かしは歓迎されないだろう。飯を炊くなら生物的に汚染された水でも長時間の加熱で死滅するから良いのかなと思っているが...わたし的には山で飯を炊く習慣はないし、高所では所要の温度まで上がらない可能性がある。 軽量でウイルスまで処理できる物として薬品と紫外線があるが、軽量というなら薬品が一番だろう。1Lあたり数滴で処理することができる。が、処理した味に難があり割り切りが必要なのと、化学反応で微生物に対する毒素を生成するので低温下では十分な反応が得られない場合がある。この場合は量を増やしたり時間を長めにする必要があり、味的には更によろしくない。紫外線は昔から殺菌には定評がある。装置が大きいという難があったが、この数年で野外に携行できる紫外線殺菌装置が出てきている。紫外線は通常の温度帯では1分程度の照射でOKだ。これは微生物の細胞を破壊し増殖能力が発現しないようにするもので、微生物自体は水に含まれるが、体内で爆発的に増殖しなければおーけーという感じ。 原水の旨さを味わいたいが汚染が気になるときは沸かさず薬品も使わずに殺菌できる紫外線が最も好ましいと考えている次第で追っている。 携行できる野外用で紫外線殺菌装置は2社から出ている。販路広く売っているのはSteriPenだろう。 HPも充実していて各種研究機関での性能試験結果が掲載されており、 SteriPEN’s ultraviolet light is proven to destroy in excess of 99.9999% of bacteria, 99.99% of viruses and 99.9% protozoa. ということになっており、信用できそうだ。デザインも良く、携行するにも破損の心配が少ない。 も一つはMeridian Designで、以前書いたAquaStarは紫外線管も長くて、くまなく虫らに紫外線を浴びせることができそうでJMT歩きの際に検討したのだが、結局は紫外線管の破損が恐くて国内で数回使っただけで、JMTの時は簡易フィルターで濾してAquaMiraという薬品で処理した。 そのMeridian Design社がSteriPenのような小型の装置(mÜV - the "move" micro-UV water purifier)を開発したのはだいぶ前に知っていたが、当時は試作段階で手作りだったらしくモノが無く、輸送もバカ高いUPSしか使えずに困っていたのだが、、USPSも頼むよ、みたいなメールを出したお陰かどうか分からないが今年に入っ日本向けのUSPSの送料も表示されて、モノの製造も軌道に乗りカートに入れられるようになったので、しつこくお願いしていた手前、注文しておいたもの。水が温んだので思い出して灯してみた。 mÜVの良いところは ・軽量2.4oz.(68g 実測72g) ・充電式 ・安価 $49! というところ。 重量的にはSteriPEN Adventurerが3.6oz.(105g)、AquaStarも電池込みで109gであるから、こちらはだいぶ軽い。 AquaStarは電池はCR123を2本要し、これ結構高価なので辛かったがmUVは乾電池から磁石端子付きのリード線で充電できるのが嬉しい。まだ試していないが太陽電池から充電できれば長期のトレッキングには朗報かなというところもポイントが高かった。 懸念されるのは紫外線発生部分が短いので、充分に隅々まで照射できるかという点。SteriPenよりまだ短いので、コップ一杯分ならいいかもしれないが、1Lボトルで処理する際には上手にむら無く攪拌するなどの手間が必要になる。かき混ぜ方によっては結果も変わってくるだろうし、かき混ぜ中に水が指に触れればそこから汚染が入ることもあり得る。ま、手にしてみないと使い勝手は言えないので、取り寄せてみないと仕方ない。送料が変わらないから2つ取り寄せたので1個余っている... 新機能の充電だが、単一で10-15回、単三で1,2回の充電が可能、10時間ほど掛かる。で、満タンで12回の浄水が可能、1回あたりの照射時間は80秒。充電具合を知らせるLEDが時限式ランプになるのはAquaStar時代から引き継いだ機能で、操作も同じだ。 強度的にはUV管のカバーがプラスチックになっており破損の心配はだいぶ減ったり、UV管保護カバーが蓄光式だったりと、細かなところに気を遣う進化が見られる。0.2mmのフィルターが付属するので、大きいゴミはこれで濾してから照射する。ゴミがあると紫外線に影ができて照射が不完全になる。 最も気になるのは、性能であるが...AquaStarの場合は 99.999% effective against protozoa (including Giardia, Entamoebic Dysentery, and Cryptosporidium) 99.9999% effective against bacteria (including Cholera, Shigella, Salmonella, and E. coli) 99.999% effective against viruses (including Enterovirus, Rotavirus, Hepatitis, and Poliovirus) と謳っているが、mÜVのページには記載されていない。EPA Est.82431-CO-001という米国環境保護庁の認定?番号が記載されているが、検索しても詳細が見つからなかった。 ちょと気になる。気になり具合が英作文の面倒さより上回ったら問い合わせてみようかと思っている。 浄水系の話は過去記事に寄せられたコメントに結構まとまっている。 気にせず飲めれば一番いいんだが... 動物もいるんだし、そーもいかないよね。水あたり退散→ Click!
by ulgoods
| 2009-04-05 13:21
| 生活系
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