Carbon Monoxide Detector

Carbon Monoxide Detector

今週末も泊まりで山へ行けないので家で燻っているのだが...
燻るなら燻るなりに、燻りモノの計り事をした。

実は、昨年の夏から買って準備しているiglooキャンプだが、実行に向けて一つの障害があった。粗忽者な私のこと、調子に乗って中で暖を取ったり調理するというのは大いにありそうな話だが、そんな時に懸念すべき事として真っ先に一酸化炭素中毒が挙げられよう。一酸化炭素COは五感に対して無色透明無味無臭無刺激な認知不能な気体。二酸化炭素と違って、吸っても息苦しくなることはないが、吸って異変に気付いた時は手遅れというコワイ気体だ。血中のヘモグロビンに対して酸素の250倍の結合力を持つので、一酸化炭素と結合した血液は酸素を運べなくなり、体内組織が低酸素状態に陥って生命に重大な危険を及ぼす。貧血どころの話ではない。(運良く)気付いた時は体が動かず、回避行動が取れない。
そんなコワイもの...生身で検知するのは命がけというか、おつむが検知した時は体が手遅れなので、ここは一発エレキの力を借りることになる。そう、用心深い私はigloo製造器とほぼ同時に一酸化炭素警報機も仕込んでおいたのだ。そいつの動作を確認できない限りはiglooの宿もお預けと決めていた。
一酸化炭素のヤバさはgoogleば出てくるのでご一読。

いろいろ探した。一酸化炭素中毒を測るのに一番確実なのは、問題となる血中濃度をモニターすれば良い筈だが、その都度血を抜いたのでは痛いからイヤ。っていうか、普通に売ってないし。
で、お次は空気中の一酸化炭素を検知することになる。探したが、空気中のCO濃度が測れて数値が出る計測器は高価で買えないし、そこまでの必要もない。というか、数値を眺めながら動けなくなったらお終いだ。相当濃いCOなら一瞬でも危険だろうが、低濃度でも吸い込んだ総量、結果としての血中濃度が問題だから、ここは気体濃度の計測ではなく、危険な血中濃度を引き起こすであろうCOの積算値に対しての警報機が要る。

昨今、家庭内でも湯沸かし器やストーブの不完全燃焼による事故が多発したが、やはりそれ用の警報機は売られており、家庭用のヤツは種類も豊富だ。当然、担いで持ち歩くこと考えられていないからサイズが大きくて重い、使えない...とか、とか、思いながら検索を広げたり絞ったりしていったら、数値は出ないけどヤバそうなら警報が鳴って、しかも許せるほどに軽量小型安価なものが見つかった。
COSTAR Personal Carbon Monoxide Detector Model P-1
電池込みで142g...というやつ。
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裏にベルトクリップが付いているが、腰位置での濃度に反応しても仕方ないから、口鼻に近い胸ポケットに固定すべきだろう。

国内でも取扱は数カ所見つかったが、私は飛行機関連屋さんから買った。そこが一番安価だった。なんでも、小型飛行機のコクピットの中でも一酸化炭素の危険があり、その検知に使うのだそうだ。快速旅団のGenさんもテント内での燃やし系開発の際は同機種を用意して万全を期すという。私はと言うと、先日は不意の雪でテントの裾が埋まりかけているのも知らず、呑気にロウソクを点けたまま寝入ってしまい、後でゾッとした不名誉な経験を持つ。先日も赤岳の小屋で石油ストーブが原因と思われる一酸化炭素中毒事件が発生したとニュースで見たし、人ごとではない。

で、このセンサーを鳴らしてみなければ、ということになっていた。わたし知識的にはCOは何か燃やさないと得にくいので、夏の間はテストせずに放置してた。だって、汗だくテストは嫌だ。で、冷えてきた年末になって鳴らそうとして、小さなコンロに備長炭を熾して45Lのゴミ袋を被せて不完全燃焼状態を作ったつもりで、その中に検知器を仕込んでみたのだがこの時この装置はウンともスンとも言わなかった。ま、付いてきた9V電池が膨らんで破裂し掛かっていたので電圧がなかったかも。買ったお店の商品保管と出荷チェックが杜撰っぽい。センサーにも寿命はあるらしく、そんな管理もされていなさそうなので、もー買わないが...
で、最近、思い出して新しい9V電池を買ったし、テント内での一酸化炭素中毒の事例も聞くから、どーせやるならテントを使った方が良さそうと言うことに気が付いたので燻りついでに試してみた。

使ったテントはBlack Diamond OneShot、コイツは完全に密閉できる。使った燃料は100円で買った練炭の小さいの。いかにも一酸化炭素を吐きまくりそうな印象で今回のテストにピッタリだ。練炭はライターで簡単に着火できる着火剤が塗布されており、見るからに体に悪そうな煙を上げて短時間で着火する。
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練炭を小型コンロで燃やして、警報機を吊ったテント内に入れて密閉し、警報が鳴るかどうかというのが計り事の趣旨。鳴れば良しとする。
2個着火し、炎が回るのを待ってテントの中に入れた。火花が飛んでテントに穴が開いても困るのだが、どうやら一度着火すると後は静かに灰まみれで燃えるようだ。CO警報機は、COは空気より若干軽いらしいので、上の方にセットした。全部仕込んでジッパーを閉めて換気口も塞いで暫し待つ。
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待っている間に取説を読み直した。
この警報機が鳴るのはcarboxyhemoglobin(一酸化炭素ヘモグロビン)COHb濃度で10%に相当する一酸化炭素量で、空気中の濃度と時間で言えば、
30ppm 許容
70ppm 240min
150ppm 50min
400ppm 15min
とある。ヘビースモーカーはただでさえCOHbが10%くらいあるというから考えてみれば恐ろしいというか、安全側で鳴るのはセンサー的には適切な設定なのだろう。
400ppmってどんだけ?と思ったが知る由もないが、アラームが鳴ったら大急ぎで換気しなさいと書いてある。

テスト開始から8分くらい経過したか、あんなに狭いテント内で練炭を燃やしている割には鳴らないなと、しびれを切らして、本当に燃えているかジッパーを開けて確かめることとした。ジッパーを開けたのと同時だ、PiPiPi 4秒休み PiPiPiが聞けた。充分でかい音だ。赤いLEDも光ってるし!おおお、働いたと先ずは一安心。

このアラート、切る方法がない(一時的に切る方法はあるが、そのとおりに動作しなかった感じ)。電池を抜かないとダメだ。そもそも電源ONのスイッチがないのだ。これはスイッチ入れ忘れで痛い目を見るよりましだし、目覚時計くらい簡単に止められても困るわけだから、この場合は合理的で納得。30秒に一回LEDが光って動作を知らせることになっている。実はこの30秒に1回と書かれた動作が確認できていなかったのだ...ま、鳴ったのでよいか。
電池は1年くらい保つので入れっぱでおけーだ。

次ぎに、電池を一回抜いて、積算値をクリアしたつもりで、OneShotのベンチレーションを全開にした状態でテストしてみた。
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実は鳴らない事を期待していたのだが...今回は1分30秒で鳴った。やばい。速攻だ。ほぼ無風だったらベンチレーション効果が低かったか、さっき新鮮な空気に曝したので燃焼が盛んになった状態から始めたからか、はたまた電源を切っただけではセンサーの一酸化炭素検知能力が初期化されなかったのか、判らないが予想より短い時間で驚いた。相当な濃度が予想される。つまり、ああ、寒いなーとか言いながら火を入れて暖まる間もなく危険な状態になる。甘く見てはいけない。

何度かテストをしたが、概ね1.5分から8分の間で鳴った。
ちょっと気になるのだが、開けようとして触れた(振動が起きた)タイミングで2回鳴ったことだ。単なる偶然か、センサー辺りに気流が起きないとその気にならないのか、現在、センサーを長期休憩させて、無振動での鳴り始め時間を計ろうと思って、庭にテントを張りっぱなしだ。というのも振動(気流乱れ?)と関係あるならセンサーの設置方法を考えないといけないから。

ま、とりあえず鳴った良かった。
30秒に1回の動作確認のLED点滅だが、どうしても気になって眺めていたら、約1分で光っているのを見ることができた。時間間隔はどうやら不定。だけど、一度判れば横目でも何か光った!みたいに動作の光が目に入る。一応は動作しているから、反応の濃度も信用することにしよう。体の大きな人はそれだけ血も多いし呼吸も多い、小さな人はその逆だから、外国製でも大丈夫なんだろうな。

これ以降、できるなら鳴った姿は見たくない。室内で何か燃やしている家庭やテントにも設置を勧める。
毎回こんな重い物を担ぐのはイヤだから、テント内では火を使わないのが一番だ...が、練炭じゃなく、普通に使うガスストーブやアルコールストーブで鳴るか、それも試したい。鳴るまでテント内にいるのはそれはそれで勇気が要るな。

追記
・COSTAR P-1で検索すれば国内でも数の事例が件引っ掛かります、クリップはベルトと言うより自動車のサンバイザーに便利なようです。
・アラートは1度だけ、テストボタン長押しでキャンセルできるが、4分後でもアラートな状況だとまた鳴って、以降は米国の法律に従ってキャンセルできない仕様らしい。わたしはガチャガチャ押していたんだが、それでキャンセルできなかったようだ。
・電池が1年保つらしいので、貧乏くさく電池を抜いて保管するのはやめて、台所にでも吊り下げておこうと思う。


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庭の梅が一輪咲いたよ。ボヤボヤしてたら蛙も起きて春が来る...
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by ulgoods | 2008-02-18 00:38 | エレキ系
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