結構タフな山行になった。
9/14 そうだ、北岳行こう! と思いついたのは昼飯の時だった。仕事終わって帰ってパッキングしても間に合うホイ!これが徹夜行軍の始まりだった。 新宿を23:54発のムーンライト信州81が甲府に着くのが26:21。寝ていないので日付が変わらない。その調子で書くと、広河原行きのバスが出るのが28:00で、広河原着はおよそ30:30...やはり寝られなかった。 途中で寝なきゃな!と思い、行きしなに高円寺で飲んでから新宿へ出撃も列車では寝られず。甲府の待ち時間に朝までやってるワタミを見つけて飲み、やはりバスでは寝られず。不覚にも結局そのまま吊り橋を渡って北岳に挑む人になってしまったのだ。 ちなみに、甲府は仕事で何度も行ったが駅前に派手さはない。飲み屋は少し離れた所にあるらしいことは聞いていた。そんな夜中の駅前はコンビニが2軒と吉牛がやっている程度だ。明かりの落ちた駅前のアーケード街を見ていたら、ふと学生時代の長岡の駅前を思い出した。こういう街の作り的には...駅前メイン通りを進み最初の信号を左に曲がると飲み屋があることになっている。右はダメだ。ホテルがあってお終いの筈。で、甲府でも最初の大きな角を左に曲がると、ほーら、ちゃんと居酒屋さんが開いている。一軒目は2:30がラストオーダーなのでダメだったが、更に信号を1つ進むと和民が開いていて、朝五時まで。これは嬉しいな。ま、これから山に行こうという人が来る場所ではないのだが、一時間半も吉牛にいてビールでも飲めば同じ事。潔く和民の世話になる。 甲斐駒方面 31:00(7:00)広河原出発 32:47(8:47)白根御池、水を補給 35:39(11:39)肩の小屋、うどん食う 36:53(12:53)北岳山頂、岩陰で5分ほど寝た模様 38:19(14:19)北岳山荘 もう、めちゃくちゃな時間だ。足元がおぼつかない。今日は農鳥付近まで進むつもりだったが、根性ないけど死なないうちに北岳山荘テン場を行き倒れの地にすることとした。というか、ホントに行き倒れた。 頂上で同じバスだった単独のお嬢さんに会った。迷彩ズボンとニット帽が記憶にある。シャッターを押してもらう前振りで、眠くない?と聞いたら、私バスの中で爆睡したので..とおっしゃる。ああ羨ましい。 一応、登頂証明 バスの乗り方だが、行くとオジサンが仕切ってザックを2列に並べてくれる。それで場所取りになるので呑気に飲みに行けたのだが..で、バスが来るとみんなワッショイと乗り口に移動する。バスがザック列の右側に着くので、右側に並べた人は早く乗れて一人掛けの席を占めてしまう。ザック左列しかも電車から早く降りて先頭付近の人はバスに乗るのが遅くなり二人掛けの席になってしまい、狭い座席だから二人掛けの人は睡眠不足に陥る構図が仕込まれているわけだ。場数を踏まないと寝られないな。 などとつまらぬ事を考えて山頂を後にした。 よろめきながらも北岳山荘に到着。早々にテントを張り小屋で買ったビールを飲んで39(15時)時就寝。長い一日が終わる。みな山荘到着を喜んで鐘を鳴らすが、もはやそんな音も聞こえない。バイオトイレの匂いが時々風に乗ってくるが、もーそんなのも臭わない。ただただ深く眠ったようだ。 一気に日付を替えて20時ごろ、ふと風の音で目が覚めた。あー、何もかも面倒だ。そうだ、食事をしていなかったっけ。でも面倒だ。外は風が出ていてバイオの香りもうまく拡散されている。1分に一回くらいの割合でドドーっと突風が吹いて来る。ああ、張り綱を取っておいて良かったと朦朧と思う。軽いカーボンフレームに取り替えたBlack DiamondのOneShotはテントのコンパクトさと相まって充分堅く、フレーム系はミシリともしない。この選択は正解だった。ここにいれば安心だ。 風が小康になったので湯を沸かして食事することにした。そう、固形燃料はテントの中では使えない。湯を150cc沸かしてネタはクスクス。袋に入れて湯を入れて保温容器で暫し蒸らす。その間に再び150ccほど沸かして今度はスープの湯とした。使った鍋はA&Fのチタントレールマグにスノピ極の蓋。これ、取っ手を畳んだ状態で蓋をすると完璧に噛み合う。最初は蓋をした状態で湯を沸かした。チタンフォイルの風防も密着して風の影響も少なく素直に湯が沸いた。が、鍋の中が見えない。蓋のつまみを持ち上げると湯が入った状態で鍋が釣れる。で、2回目は取っ手を開いて蓋を浮かせた状態にしたが、これはいけない。フォイルが密着しないので風が入り、湯沸かしに時間が掛かり燃料も無駄にした。ま、結構な風の中、2回湯沸かしをして蒸し上がったクスクスとフリーズドライのスープの食事にありついた。 低層な雲を照らしあげる街の灯であちらこちら雲が明るい。見上げれば快晴の天の川。その間で風に吹かれて飯を喰らった。 気温は10度くらいか。PatagoniaのMicroPuff p/oを着てMontbellのサーマラップパンツを穿き、重量1 lb.丁度のMFD GECKO Quiltを掛け布団状態で掛けている。これで充分。寒くない。今回は雨が予報されていたので全て化繊にしたのだ。防寒着を着て寝袋をQuiltとして軽量化する試みだが、この場合Quilt自体にはあまり保温性を求めなかった。Quilt無しでも冷えながらでも何とか寝られるくらいの保温量だったが、Quiltを掛けると暖気も逃げずに心地よく温いし、何より安心して眠ることができる。 食事後さらに寝た。次回の目覚めは朝の翌日の5時、かれこれ14時間くらい横たわっていたことになる。 朝からは肩の小屋でうどんを食った以外は自家製トレイルミックスばかりを食べていた。これはスーパーで売っていたアーモンド、カシューナッツ、胡桃、ドライフルーツミックス(何やら正体が分からない小刻みドライフルーツ、レーズン、カボチャの種)にマーブルチョコレートを配合したモノで、ナッツの塩味とチョコの甘さが混じった高カロリー食だ。7月のヨセミテハイキング、ハーフドームの裏側で休んでいると陽気なハイカーに声を掛けられて、もう下りだから重いのもらってくれる?と渡された大きな袋に入っていたのがSam's TrailMixだった。甘しょっぱいような複雑な味が好みではないのだが、疲れた時でも食が進んだので再現してみた。 再現 本家 ま、大体こんなもんか。たしかに嵩張って重いのが難点だが、食うと胃袋も納得し、力も出る。私に合っているようだ。ああ、本家には胡桃は入ってないな。確かに胡桃は余分な気がした。カボチャの種も良いが、結局は指をすり抜けて残ってしまうのでダメだ。バナナチップは最後まで入れるかどうか悩んだけど、あれは混ぜないで良かった気がする。 参加中...投 げ 出 し て ま だ 陽 の あ る 脚 ...山頭火 Click!
by ulgoods
| 2007-09-17 23:44
| 山行
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doting on ultralight gears more than mountains...
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