防虫計画 / Insect Repellent

防虫計画

雪解けで水が豊富なSierraの草原や森林部分は蚊の王国でもあるらしい(比較的標高が低い場所の話だろう)そんな蚊たちも普段は蜜や朝露で生活しているのだが、雌の産卵には高タンパクな動物の血液を必要とする。即ち彼らの王国の繁栄はそれを支える栄養の供給源がそこにあるわけで、王国の前では私も彼らの餌でしかない。
が、ただの餌とて吸われ放しも癪だし、私、痒いのは苦手なのだ。痒み止めも持つけれど刺されないのが先決だ。
というわけで防虫計画を進めている。

Sierraの位置する米国では西ナイルウイルスが警戒されているためか、住民がデカいせいか?強力な防虫剤が販売されている。飛んで火に入る夏の虫(虫に飛び込むのは私)もいやだし、郷に入れば云々、というわけで現地から防虫剤を取り寄せた。
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骨太の防虫計画としては薬品の塗布を減らすこととし、具体的には
・防虫機能を持った衣類を着用する
  Buzz Off 加工の衣類を着用する。
  衣類用の防虫、殺虫剤を使ってみる。
・防虫ネットを被る
  養蜂家みたいな。
・露出した肌にだけ防虫剤を塗る。
だ。

一弾としてBuzzOff加工の衣類、これは既に購入済みで、今回はズボンと帽子を持っていく。シャツは幕営地で着ても良いが、素材に綿を含むし、重いので止めておく。
防虫ネットは現在蒐集収集中。これは緑より黒の方が視界が良いようだ。一般に30g程度だが、極軽素材の10gというのも存在するが、まだ入手できていない。
ま、これらはそんなもんで良い。
問題は防虫剤だ。一応薬品だし。というわけで評判などを調べて良さそうなものを集めておいた。結局使うのは50mL程度であろうが、どれを持っていくか決めかねている。

強力防虫剤としては以前試したDEET10095%の残りがある。DEETは米軍で使用されていた防虫剤で、現在でも最強の防虫性を示している。が、これ、強力なのだが強力故に心配もある。湾岸戦争病の一因とも囁かれている。一応、薄いものは子供への使用も問題ないとされているが、軍の言うことは何かのトレードオフがありそうで、ヒネた私としては鵜呑みにしない。国内でもDEET配合の防虫剤は販売されており、医薬品で十数パーセント、医薬外では10%程度だ。これは油っぽくベタつき、しかもプラスチック類を溶かす。汗が落ちたり手に付いたDEETでメガネのレンズにシミを作りたくないので、代替があれば使わない。
DEETたち
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Picaridinは比較的最近に米国でも使用が許された防虫剤で、元はヨーロッパやオーストラリアで使用されていた。これはサラっとしていてプラスチックを侵さない。ヨーロッパ製というのも何故か安心感があるので、強い15%と子供用に弱い7%を入手した。
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服を防虫化するにはpermethrinを使う。除虫菊成分を化学合成した物らしい。洗濯回数から見るとBuzz Offもコレをつかっているんだろうな。軍隊仕様のトリートメントから手軽なスプレイがある。permethrinは防虫と共に殺虫の効果もある。接触で虫が死ぬらしい。というわけで、なんか肌に付くのが怖いのでスプレーを買った。衣類の表面だけ加工しようかと..が、それは誤りであったことが分かった「哺乳類には殆ど吸収 されず、エステル加水分解により急速に不活化される」らしい。
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さて、何を使おうか、と思っていた矢先、折良くBackpackers Magazineで防虫剤の特集があった。
飢えた雌の蚊200匹が入った箱に、防虫剤を塗った腕を一定時間入れ、また引き抜いて薬を蒸散させ、また入れて..を繰り返して最初に刺されるまでの時間を測定した結果が発表されている。どーやって200匹の雌だけ集めたのか?は分からないが...
順位は
1位はDEET98%で6時間以上
2位はDEET34%のローションでこれも6時間クリア
3位は40% oil of lemon eucalyptusの液体が4時間
4位は30%DEETとIR3532、20%DEETで3時間
7位は15% Picardinのスプレーが2時間
...
中には0分という物もあり...日本で発売されている10%程度のDEETは試験さえされていないが、1時間保たないと思われる。
Picaridinで良いと思っていたのだが、慌てて上位3位までを追加で手に入れた。

これを見る限り、34%DEETが薄い割に効果があって良さそうだ。
さて、この中で目を引いたのがoil of lemon eucalyptus、ユーカリレモンというやつだ。ユーカリ油は、ユーカリの 木(Eucalyptus globulus Labillardière)又はその他近縁植物の葉を水蒸気蒸留した精油ということになっている。知らなかった!日本で検索すると、アロマや植木のページが引っかかる。おお、何やらナチュラル!しかも効果が強い。これを試さないことには防虫剤は語れないだろう。ということで早速、追加で手配した。
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パッケージが変わった時期らしく、eBay辺りで古いパッケージの物が投げ売りされている。

なお、これらの効果や副作用は「昆虫忌避剤について」のページで見ることができる。

その他、CHIGGAWAYという硫黄成分も最近の米軍では人気らしいく国内でも手に入る。ので、比較用に入手した。CHIGGAWAYとは分かりやすい名前だが、蚊よりはツツガムシ対策の薬らしい。というか薬でもないので効能は謳えないが、薬局でなくても販売が出来る。
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さて、肝心の効果だが、まだ本格的な蚊の季節ではないので試せていない。しかし、効果もそこそこ大事だが、わたし的には匂いや使い勝手も考慮したい。まず、DEETは敬遠してみる。プラスチックやある種の合成繊維を溶かすとのだが、今回担ぐ物で天然なのは寝袋のダウンくらい。後は合成物だ。何を溶かして何は安全でという下調べも面倒だし気も遣いたくない。
基本的には効果があればレモンユーカリを選びたい。こいつは刺激性の柑橘系の匂いがして個人的には嫌いではない。体臭も消してくれるかも!と思ったが、蚊を遠ざける効果の一方で、ホントかどうかアレだが、強い匂いは熊を引き寄せる危険性も指摘され、ちょと困っている。これの(蚊に対する)効き目に関しては名古屋のとある方に効果を確認してもらえることになっている。結果レポートが楽しみだ。ま、熊の心配がなければコレだろう。
Picaridinも使いやすいので候補だが、こいつは香りがイマイチ。最初に焦げたプラスチック臭がし、次第にバニラの匂いに変わっていく。試しにつけたが少し頭痛がした。
体にはPicalidinを使い、顔にはユーカリレモンという使い分けという手もあるかな?両者のブレンドはどうだろう?

CHIGGAWAYは硫黄が主体と聞いて、古くなって硫化硫黄臭がしたらどーしよう?と思ったが、匂いはマッチの頭程度のもので臭くない。軍隊の現場では硫黄臭の方が匂いでバレないから都合が良いかもしれないな。これは例の200匹試験に登場していないので現段階で冒険する気にはなれない。

さて、たかが数十cc程度しか持っていかないのだが、一番頭を悩ませている。というか、思ったより楽しい分野だった。
なんだか、一生分の防虫剤を買った気がする。でも彼の地では防虫剤は安価だった。


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by ulgoods | 2007-06-22 02:26 | 生活系
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