Bozeman Mountain Works / Vapr Bivy Sack

ベーパービビーサック、
Bivyはビバーク時に用いる頭部までカバーする大きめのシュラフカバー様のシェルターで、それ単独で耐候性を持ち、テント無しで野営を可能とすることを前提に作られているもの..と定義できると思う。
このBozeman Mountain Works の Vapr Bivy Sack
e0024555_071656.jpgはVaporのことと思うけど、ベーバーバリアとして機能することを前提としており、単独で野営に使うには防水性が弱い。WATER-RESISTANTであるがWATERPROOFでなはい..要は湿気に対するバリア。これ単独では耐候性はないが、タープで雨風が防げる場所で羽毛のシュラフにある程度の耐候性を付加するというもの。生地はPertex Quantumという向こうが透けて見える極薄極軽量で耐水性かつ通気性のあるものを使用している。多少の耐水性はあるので、タープ下での雨の飛沫くらいは防げる。重量は厳冬期用シュラフを余裕で飲み込むサイズでありながら180gくらい。軽いでしょ。もつろん!通常のシュラフカバーとしても使える。ただし、テント内で雨が降るような状況ではなく、タープ下で風通し良く、ひどく水が垂れない状態を想定していると考えられる。メーカーページはこちら販売元はこちら、今はストックがあるみたい。私が注文したときはバックオーダーになり、発注が1月上旬で届いたのが桜の咲く頃だった。結構US方面で人気があったみたい。

Bivyのもう一つの目的は、憎っくき蚊の襲来を防ぐバリアということも挙げられる。だいたいのBivyは顔面部分に蚊帳がつけられ換気と共に蚊の仕事を邪魔するようにできている。このBivyも取り外し可能な蚊帳が付けられている。蚊帳を付けないで密閉することもできるけど、どうやって息をしたらよいか判らないから試してみようとは思わない。冬季に頭部を出してシュラフカバーとして使うなら蚊帳を取ると数グラムの軽量化はできるか。

このBivy、他の立派な野営用のBivyとは異なって頭部にフレームが入っていない。このままでは生地が顔に貼り付いて息ができない立体感に乏しい情けないふにゃふにゃサック..で、どーするかというと頭部を吊り上げることによって空間を作り出すことになる。いつも単独行だから寝ているときの写真は撮れないので、厳冬期用のシュラフで膨らませ、かつ座布団をあんこにして立体感を出して室内で撮影してみた。
e0024555_017576.jpg実際にはゴムで吊らないと無理な力が掛かるのだが、以前使った模型飛行機用の動力ゴム+クリップの伸縮ガイラインが見あたらないのでとりあえずAirCore Pro Dyneema Guylineで代用。まあ、何とか息のできる空間は生まれる。
このBivy、かなりでかい。さすが外人用。内部にあれやこれや持ち込んで蚊帳を閉じてお籠もりすることができる。
さて、Vapor Bivyであるが、魔法の袋ではないので外気に比べて内部の湿度を下げるという機能は持っていない。でしょ。内部の人間の呼気も湿気を含んでいる。ではどーやって内部を乾燥した状態に保つかというと..その動力源は人間の体温だ。体温で暖めて湿気を蒸発させてその蒸気を放出するという作戦。放出するんだからどーしたって内部は外部より湿気るよね。過度の期待をしてはいけないのである。しかし、明け方など夜露がつく状態では内部は濡れずに済むのだと思う。

活躍履歴
2005年5月 蝶ケ岳
防寒用としてISKAのAir450と一緒に使用。テントを持っていたのでシュラフカバー代わりとした。このBivyと生地が滑る。下に敷いたマットとの間で滑り、中のシュラフとの間で滑り、ズルズル2重状態。まったく夢見が悪いのである。これにはまいった。今のところ底材の外と内にゴム接着剤で多数のドットを形成して防ごうかと思っているんだけど、まだ手を入れるのがもったいない感が強くて改造に至っていない。どーしよっかな。

2005年6月 北八ヶ岳某所
以前の記事にあるのだけれど、Integral Designs社のSilShelterと共に使って一夜を過ごした。事前にシュラフをセットしてザックに詰め込んで行った。はずだったが、後で気が付いたがBivyを裏返しにしていたので蚊帳の開け閉めで苦労する羽目になった。夏用のmontbell#5の羽毛シュラフではBivyはゆるゆるなので圧迫感や閉鎖感は無し、頭上もゴムで吊ったのでクリアランスは充分。衣類で高めの枕を作り、フラスコに入ったバーボンをチビチビやりながらヘッドランプで本を読むということもできたりしたっけ。
あまり高く吊ったせいか、就寝時に顔面が蚊帳より低い位置になってしまい、そのせいで二酸化炭素が貯まったか?突然に心臓の鼓動が激しくなったりしてカーっと体温が上がってとても寝苦しかった。あるいは自分が閉所恐怖症傾向があるのかしら?ガキの頃から狭いところは好きだったはずだが..幸い虫が少なかったので蚊帳を開けて頭を突き出して寝ることになった。この辺、もう少し検証しないといけない。Bivyの中で窒息していては格好悪いのだ。ま、遺体収納袋のようでもあるから、そのまま降ろしてもらえてお手間をかけないということもあるが...
夜半雨が降ったので湿度は高い状態だった。朝見たらシェルタ内部も結露だったが、VaprBivy内も内部の足下が濡れていた。サイズがでかいので体温が行き渡らない場所で結露していたんだろうな..Bivyを使うときは合成シュラフの方が濡れに強くて良いかもね。

このBivy、内部のタグを見ると製造(縫製?)はoware社になっている。
e0024555_058721.jpgoware社は同じタイプのEPIC素材のBivyを出したりしていて、これも購入時の検討対象になったのだが、EPICのテントは持っているからEPICが苦手な天気の時は二重EPICでも御利益が少なそうなので違う特性を持っている?と思われるQuantumを選んだという次第。単なるEPICのシュラフカバーBivyが要るときはBlackDiamondからWinterBivyというのが$100未満で出ているのでそちらがお安くて良いだろう。
Quantum生地であるが、MarmotやTNFが900FillPowerくらいの高級シュラフのシェルとして使用している。羽毛が透けて見えて気持ち悪い感じ。元々のシェルをQuantumにできればVapor的にはこのBivyは不要だね。合成シュラフでもEMSがQuantumを使った軽量シュラフを作っている。これは最強だ!と思い発注をと考えているのだがEMSは海外発送しないよーと断られてしまった。一瞬eBayに出ていたんだが、定価でも落札しておけば良かった..海外の輸入代行を通すと結構お高い買い物になるので思案中。あとEMSのシュラフは軽量化のためにジッパが短いので、暑いとき足の逃げ場がない。合成は羽毛ほど適温調整能力はないといわれているからね。

現在、行き倒れ野宿用に耐候性のあるBivyを入手しようとしていて、そいつらの換気方式には2種類あることが判った。一つは顔の前面にメッシュがあり、床はバスタブタイプのもの。これは上記の窒息のキケンがある。もうひとつはOR社が得意なワニ口タイプで後頭部に蚊帳がつくタイプ。OR型では蚊帳の最低位置が口や鼻より低くなるので窒息の危険性は減るのかな?と解釈している。二つ買うほどお財布が豊かではないのであれこれ空想しているのだけれど結構悩ましい。
あと、降雨時の生活をどーしようかという問題。出入りの度にずぶ濡れになる。やはりタープやポンチョで屋根を作らないとイカンよな。タープもそれなりに重量があるから雨天を考えるとトータルな重量で絶対的なアドバンテージがあるわけではないが、フットプリントが最小で済むから登山道の脇に転がって一夜を過ごすということもできるはず。それが魅力だな。Bivyでその辺に転がって一夜を過ごすのも幕営なのだろうか?幕営を禁止したい人の幕営感からは外れるような気がするのだけれど。どーなんだろう?
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by ulgoods | 2005-08-02 01:13 | 宿泊系
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