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スイスアーミーナイフ一本で作るAL缶ストーブ / Alcohol Stove

空き缶ストーブ使ったトレッキングをしてて、運悪くストーブを踏みつぶしてしまったとき..目の前にポイ捨てされたビールの空き缶が1つあったとしましょう。しかも運良くスイスアーミーナイフが手元にあったとしたら、あなたはラッキー!その場でストーブを作ることができます。
作るのは五徳不要のサイドプレッシャー式。
使うのはこの武器たち
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先ずは、缶の肩の部分にナイフの針?を使ってジェットの穴を開けましょう。深く入りすぎないように指で針の先端を持ってホチポチと1.5cm間隔くらいで一周開けます。

次にブレードを使ってプルトップのフタを切り取ります。
バターナイフでバターをえぐるような動作でブレードの根元を使って切り取っていきます。
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力を入れすぎて缶を潰さないように。

次に部材を切り出します。
プルトップ面から37mmが外面(1)になります。そこから45mmがフーエルチャンバーの内筒(2)になり、下面から30mm程度が燃料缶(3)となります。
ほとんど無駄は出ません。(2)と(3)の間が5mmくらい余分が出るのではさみを突き刺し、気楽に紙を切るつもりでザクザクと切ります。紙を切るより楽です。
次に(2)を縦方向に切り込んでいきます。(1)の寸法まで達したらはさみを横にし缶を一周切ります。ここは内筒の上面になるのでキレイに切る必要があります。これで(1)は切り離し済み。2も切り取られたので、先ほどのザクザク切り部分をキレイに整えます。
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(3)の上面も切りそろえます。

切り取られた部材と不要部分たち
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左から(2)内筒、(3)燃料缶、(1)ジェットと外壁

(2)の下面から5mmくらの長さに1cm間隔で短冊状に切れ目を入れます。プルトップ面の経と燃料缶部のくびれの経が違うので、それを吸収するため。短冊部分は少し内側に折り曲げておきます。
(3)の上面は指でたくさんの縦折れ跡を付けます。これは缶の接合をしやすくするための下準備です。缶の側面にフリフリができたはずです。
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さて、これで下準備が終わったのでアッセンブリに入ります。
両手を使う作業なので写真は撮れませんでした..

(2)を丸めて筒状にし、(1)の内側に見える円周状の溝にはめ込みます。この溝は缶製造工程で側面とフタをつなぎ合わる際にできた溝です。

(3)を(1)の内側に入れるようにしてかぶせます。先ほど作ったフリフリがあるので楽に押し込めることができるはず。(3)が(1)にはまったら(2)が溝からずれないように気を付けながら徐々に押し込みます。最後はちょっと力を込めてもう一押しすることで液やガスの漏れない気密性を得ることができます。

組上がりはこんな感じ
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(3)がジェット穴をふさぐことがあるので、ふさがれているようなら穴を開け直すなり調整して下さい。
これでできあがり。
開口部からアルコールを注ぎ、マッチを近づけるとボッと点火します。10秒から20秒くらいで脇のジェットから炎が吹き出てくるので缶が暖まったところを見計らって上にコッヘルを置きます。充分に暖まらないと自分の炎で自分を暖めその熱でアルコールを気化して炎を吐いてその熱で自分を暖め...というサイクルが確立せずに炎が立ち消えてしまいます。

炎のサイズが不揃いですが、とりあえず湯を沸かすことができています。
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めでたしめでたし。
トレッキングを続けましょう。
by ulgoods | 2005-07-31 17:09 | 燃える系
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