ヲヤヂ系ストーブのその後..
だいぶ間が空いてしまった。少し目標が絞れなかったので形にすることができなかったのだ。 ■飯炊き このストーブで飯を炊いてみた。 ヲヤヂ系の特徴として強い集中火焔が挙げられるが、これが飯炊きには不向きだった。しかも何気なく新しく買ったチタン鍋を使ったので結果は火を見るより明らか。沸騰前から焦げ臭がし、焦げが混じった茶色いおかゆ状態になってしまった。魚沼産新米コシヒカリは..ああ..お百姓さんに申し訳ない。 火勢を緩和するためにステンレスの布巾を探したのだが、整理が悪いから何処かへ行ったきり出てこないし。アルミ鍋でもこの火焔集中では似た結果になるだろうから、飯炊きはとりあえず布巾が見つかるまで保留とした。 火力調整が必要だ。 ■火力調整機構 ブラインドリベットに高さを変えた穴を複数個開け、そこからジェットを噴出させる。ネジの上下で穴を塞いだり開けたりして有効な穴の個数を調整する、という方針で工具を揃えて精密加工に挑んだ。 ブラインドリベットは柔らかいので0.5mm穴を何個か穿つことに成功。ジェットが横に噴出するのでそれを縦方向に向けなければならないので、小さな小物入れを流用してネジの周囲を覆ったものを作成した。が、これがロスが多い。酸素の乏しいところへ燃料を噴出しても燃えるのは酸素のあるところだから、ぼやっとした炎しか得られない。しかも燃焼中のネジの回転調整も安全性の問題がある。 これを組み込んだストーブは穴を利用せずに結局は普通のストーブとして利用することになった。 0.5mm径の穴を開けられたことは今後の加工の自信につながった。SVEA123のA-Jetは0.5mm程度らしいし、パイトーチに似たモノが作れるかもしれない。しかし、パイトーチのグルグルはもはや意味が薄い気がする。人からもらったデータで自分では検証していないが、どうやらヲヤヂストーブはパイトーチより早く湯を沸かせるようだから。 ■ジェット径 ジェットの径をいじってみたりした。0.7mm未満ではジェットの速度が速すぎて炎が点かないようだ。きっちり0.7mmでも炎が鋭すぎて水を入れたチタン鍋の底に高温によるスポット変色を作ってしまった。これはキャニスタストーブの火力最大でも見たことがない。 高温に出来る可能性は確認できた。でもこのときは燃費が悪かったな.. ■三つ編みゆみちゃん 夜中に三つ編みのサイトを検索し、スチールウールを三つ編みにしてみた。不細工ながら編んでみた。そして、三つ編みを組み込んだストーブを作ってみた。ゆみちゃんと言うよりはレゲエ君。 三つ編み効果はあると思う。火勢が強まるようだ。しかし毎回の三つ編みは面倒で..その後、しばらくは半田吸収線を使ったが、これはこれで比較的高価なので元の無精ヲヤヂに戻すことにした。 ほかに火勢を強める方法を思いついたし。 でもなー、火勢ばかり強くても飯も炊けないストーブじゃな..何を作っているんだか..と少しめげて、ちょいとストーブから離れてみることにした。 ■新五徳を得て JSBさんサイトへの投稿で、ジェット型をやっている人の投稿を見た。しかもJetBoilで更なる一体化を目指しているようだ。私も素材で使おうと思って目的もなく買い置きしてあった100Yen灰皿をJetBoilにセットしてみたら、おお、ぴったんこではないか。背も低く安定性も良い。かっこよい。 それで、飯は炊けなくともJetBoilとの相性を追求しても良いかな、これからは高速に効率よく湯を沸かすことに専念してもよかろ、と思えるようになり、久々に五徳とそれに合う背の低いヲヤヂを作ってみた。 この五徳は風防も兼ねる。一石二鳥だ。空気不足を起こさないよう、これまた100Yenで買った10mmのポンチで20mm間隔で打ち抜いた。100Yen恐るべし。細工が不細工だが、ま、試作なのでヨシとする。ポンチの歯の一部をヤスリで削り落としてポンチが抜けないようにすれば、そこから折り曲げてストーブ固定兼整流板に使えるかもしれない。 ストーブも背を低くし、さらにネジ加熱部の炎を変更してみた。ネジ加熱部は0.5mmを4発。外周は0.8mm径を4発。ネジ加熱部は外周で圧が抜けるのでジェットの速度下がり、0.5mm径で小さな炎が立つ。丁度、炎の先端がネジを加熱するくらい。ネジは赤熱しないが、これはよく効いているようだ。 酸欠や炎色反応のない、きれいな青の炎が得られた。我ながらうっとり.. 効率的に湯を沸かすためには派手な炎ではなく、鍋の底面で如何に炎の最高温度にするか?という事が重要だと思う。高温の条件として酸素が豊富にあることが挙げられるから、炎は出来るだけ独立して集中しすぎないのが良いだろう。従来の太いネジ加熱炎は鍋まで達して外周からの主ジェットに悪影響を及ぼしていたかもしれない。 今後、集中火焔をやめて各ジェットの独立垂直直噴も考えている。また、ヲヤヂが吐き出す炎を正面から眺めていると、当たり前だが、炎の構造は中空で酸素と接する面だけがチューブ状で輝いている。燃え切らない燃料は先送りされ、いずれ燃える。燃料が尽きたらそこが炎の先端となるわけだ。ならば炎が細ければ細いほど表面積比が高まり、短い炎で高熱を出すのではないか、炎の本数を増やせば炎の面積が増えるから一段と熱くなるだろうと思った。この考えに基づいたストーブはいずれ作成してみたい。 まだまだやることは残っていた。
by ulgoods
| 2005-11-11 08:56
| 燃える系
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doting on ultralight gears more than mountains...
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