ベーパーバリア

カワサキさんに翻訳していただき、面倒で読み飛ばしていた部分も見えてきました。重ね重ね感謝。
また、既に20年も前に尾瀬で試験なさっていたオムライスさんからはご自身の貴重な体験談と、業者の書く一種の啓蒙記事に対する話半分の視点をいただき、感謝致します。

山渓記事の安東浩正さんは犬橇ではなく、自転車なのでシュラフの重量と容積に敏感に成らざるを得ず、VB技法の応用が軽量化が旅を続行させる事を可能とし、ひいては人間の極地での行動の可能性を拡大したと読みました。
私はそのような極寒での野宿経験はないのですが、VBLが有効な場所と状況というのは確かに存在するらしく、そういう時の人間の生理とコントロールの原理と技法の理解は重大な関心事でした。軽量野外道具に潜むおもしろさに傾倒している私としては興味深々。
山より道具をタイトルにしてる私ですから、実践が伴わないのは、ここのblogではご容赦下さい。山で凍えてもまだ周囲にそんな事を吹聴しているような奴だったらコテンパンにシュラフす巻き水責めにして下さって結構です。

Stephenson氏の主張する数値に対してオムライスさんが、疑問を投げかけていらっしゃいます。実践を伴わないulgoodsは検証も出来ないので傾向を示す数値として眺めていたのですが、いざやろうと思えば適用分界点として数値を吟味しなければならなくなります。NASA辺りで宇宙服や船内環境をやっている人たちの所には信頼できるデータがあるかもしれませんし、論文として出ているのかもしれない。

以下、あれこれ妄想
オムライスさんの指摘でそーいえばそーだよなという蒸し返しに過ぎないが..

1:こうした濃い汗というのがどういう濃ゆい汗なのか
汗を集めて煮込んで残った脂と塩分油で天麩羅を揚げることを考える..考えたくないが。
これは容易には蒸発させきる事は難しそう。その潜熱が純水の3倍か?といわれるとそれは判らない。、天麩羅油状態ではもっと高そうなので、水分だけ蒸発して衣類に付着した汗の濃縮された濃いところではどこかに3倍はあるかもしれない。もしそういう汗の話なら衣類に通気性が残っていれば、そいつを全て蒸発る必要性もないので、あっそうという感じだ。3倍という数値を出すからには、それがどういう汗か?をセットで言わないと不備がある。あるいは一般的な濃度の汗で3倍というのは汗学者の常識なのか?だいぶ前にバイトを募り汗を大量に採取した組織があると読んだことを思いだした。どこかに成果があるのだろう。

夏の山行で長時間の汗だくの衣類から着替えるとさわやかな感じは不感蒸泄(感じない蒸発による排泄?)が復活するからというのは良く理解できたし、そうなのだろう。その際、体が水分の蒸発を伴っているという現象は記憶に留める。
Stephenson氏がVBは不感蒸泄を有感にしてくれる技法だというのはちょいとくどいかも。

2:シュラフが20kg超
シュラフのデッドエアの体積はどのくらいなのだろう?冬シュラフを保管用のスタッフザックに入れていると20L以上はあるから、20kgに重くなったシュラフが全部氷というわけでもなさそうだ。
オムライスさんが書いた水分がしみ出るほどの合成シュラフが全部氷結すると20kg以上にはなりそうな気がする。カチカチに凍るほどの極寒地もありそうで、それでもまだロフトが残るシュラフを使用してヨシとする冒険家もいるのかもしれない。植村直己さんはどう対処していたのだろう?油分があると凍りにくい?
中に入れた衣類が乾くだけの発熱はどのくらいの食料換算にあるのだろう。やはり頼れるのは飯を食って発熱する自分の体なのだから、上手く体を機能させて利用しないとね。冬の北ア一週間でも発汗抑制無しで過ごすことは可能で、その場合でも頑張れば衣類は乾燥した状態でいられるというのは行ったこと無い人間にとっては貴重な情報でした。
共同装備の無い単独でやる場合は重量的にはどうなのだろう?
日本の冬山でもVBは有効か?部分的に取り入れることは可能か?
冬山のTipsでゴム手袋を使うというのを読んだことがあるが、完全防水以外にもVB効果もあったのかもしれない。

3:臭くならないこともできる
空気の循環を絶つことによって臭くならないというが、皮膚呼吸が失われるとヤバイというのを読んだことがある。昔、近所の温泉宿に来たが、金粉ショーのダンサーは辛いらしい。
体の大部分をそういう状態に置いて大丈夫なのだろうか?

4:GoreTexは3%
GoreTexの透湿性能が飽和蒸気の3%に留まるというのはその通りならショック大きい。低温であれば飽和蒸気圧は低いが、衣類だから体温に近い温度で議論されているべきだろうし。
BPLサイトから透湿量算出ができるExcelシートをダウンロードした。内側が20度、外気が0度(いずれもセ氏)の場合、membrane生地の水分輸送量は1時間に71g/m2/hourだと計算される。3層ゴアはウレタンなどをコーティングするので性能は下がるだろうが(eVentはコーティング無しと言っている)、3%は低すぎのような気がするなぁ。それが3%なら内部はどんな状態なの?
3%内での多寡で大騒ぎしているのか?あるいはその3%の違いが重要なのか?この辺は結構重要。それならGoreだeVentだと言っているのが悲しくなる。わたし的には道具をあれこれ悩む意味が薄れるので悲しい...
ま、Goreも蒸れるし、ベンチレーションが桁違いに湿気の放出に効くのは確かだ。熱や水分を失って良いのであれば冷えた空気は相対的に乾燥している。脇の下ジッパのハードシェルは良い。

などなど、疑問があれば
常識と良い意味での非常識(VBLの世界はある意味超常現象)の確認と、今後の調査検討の視点となるのでコメント下さるとありがたいです。私は結論は出せないが..溜まったもモノは出さないとね。

とりあえず、手足からやってみるの臭い的&失敗時の代替手段の準備可能という点でよさそう。Goreが3%ならGore手袋はVBLそのままか...下着に相当する薄手のインナー手袋ととGore手袋、上にダウンのミトン..そんな手袋見た気がする。買わねば..いや、女房が台所で使っている超薄々のビニール手袋でも試せるな。足はサロモンのシンサレートブーティの靴を持ってるが、ちょいとキツイ感じで困っているから薄手の靴下+スーパーのビニール袋でVBLというのはあるかもな!でも靴は替えを持ちづらいので慎重にしようっと。室内で蒸れ靴状態を試すか。
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by ulgoods | 2005-11-03 05:21 | 生活系
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