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Terra Nova Laser Ultra 1 Tent

Terra Nova Laser Ultra 1 Tentは、おそらく現時点の商用で世界最軽量な二枚壁一人用テントであろう。昨年夏に発表されたが、やっと手に入るようになった。
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前作のLaser Photon EliteSolar Eliteから更に軽量になっている。軽量化の肝はフライシートの素材をUltra Fabric(Cuben Fiberと同等)にしたこと、サイズも手持ちのLaser Photonに比べると少し小振りのようだ。
重量的には

・配達時重量 664g
内訳
・幕体 427g
フライシート 197g(w/guy lines)
インナー 200g
サポートロッド 30g
・ポール 119g
・ポールカバー 65g(w/guy lines)
・ペグ 15g
・袋類(本体、ポール、ペグ) 29g
・補修材(生地、ポール) 16g
であった。1g単位の電子秤を使っているので合計が少し合わない。
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Terra Nova社の公表するMinimum Weightは495gとなっているが、それはカーボンのサポートロッドやガイラインが含まれていないそうである。うちに来た個体はフライ+インナ+ポールで516gであり、これはTerra Nova社が省いているguy lineと小型自在を含んでいるから差し引くと500gくらいに収るかもしれないが、両端のサポートロッドが無いと足元が辛いし、自立に必須のガイラインを含まないから500gというのは全くもって実用的な構成での重量ではない。どーしても表示上で500gを切りたくて捻り出した構成だろう。あの会社も時々そういうイジマシイ表示をする。

一方、Packed Weightは 581g (or 550g excluding bags)となっており、袋類を省いた550gの方はサポートロッドと12本の針金ペグとガイライン類を含んだ重量と思われる。相変わらず一本1gというチタン製針金ペグは畳に差しただけで曲がるので役には立たず、もう少しマシなペグを持つと思うから私の手元の個体的にはフライセット427g+ポール119gの546gにペグ類合せて600gが実用パック重量と見込まれる。私は収納バッグの類は使わないし、ポールカバーも滅多に使わない。
さて600gか..前作のLaser Photon Eliteと比べてみると、幕体の合計重量が559->427gとここで130g程度軽量化されている。軽量箇所は、フライが全てCuben化でインナーの底もCubenになっている。インナーの黄色い素材自体は変更無い。また、ポールは径が細くなって長さも短く(従ってカマボコの太さが痩せた)なって28gの儲けとなっている。前回の自分の記録を見るとLaser Phtonの幕体+ポールは実測706gであったから、546gに減少し差が160gでだいたい計算が合う。尤も、私が買ったLaser PhotonはのポールはDAC Featherliteだったものが現行品ではスカンジュームの細めに置き換えられているから、若干差が縮んでいるかもしれない。
サイズ的にはLaser PhotonもUltra 1もTerra Nova社のHPでは同サイズと出ているが、そんなことはない。ポールの長さがおよそ15cm程度短くなっているから、円周だと30cmとして直径で10cmくらい細くなっていないとおかしい。スリム化も重量減に寄与しているはずだが、そーいうことは言わないようだ。今度ヒマなら並べて張って比べてみるか..
とりあえず、550g+ペグで実用となると覚えておく。
Laser Photonから160g減でお値段は..一昔前まで-100g=+$100の勘定でやってきたのだが、最近はUL化が一段落したので更なる道具の軽量化では勘定が合わなくなってきているのが辛い。

このテントはFedExのピザBoxで運ばれてきた。高々厚さ6cmくらいのLPレコードサイズの箱にテントが入ってやって来たのは驚いた。しかも、たぶんUKからUSに納められてから即JPへ。UKでは売ってるところを見つけられなかったが、何気にチェックしたUSのお店でBuyボタンが押せたので注文してしまった。お店への納品までに二週間といわれ、そこからJPへは4日で来た。取り出して最初、ポールが入っていないんじゃないかと疑ったが、ポールは折り畳み長さが短縮されたのと細身になったので、あまり存在を主張していなかったようだ。このヤル気を見せている赤いポールの、しかも憧れのスカンジュームは少し嬉しい。
など、軽量蘊蓄のbloggerなので、手にしてから張り始めるまで計量やらなんやらで時間が掛ってしまうのはしょうがない。一度張ると、土やら枯れ葉やら湿気で少し重量が変わってしまう。

で、張ってみた。張り方はLaser Photonと同じ。生地が薄々なので少し気を遣うくらい。なんだけど、最初のポールを曲げて鳩目に押し込む瞬間はいつも緊張する。
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自在が以前の素朴な二穴板から、Micro Line-Locに変更になって、サポートロッドが収納性向上のために二つ折りできるようになったくらい。内部の構造も同じ。張った感じは、やはり薄々。せっかくの二枚壁なのに中でパンツの着替えが憚られるほどにエロい。雨で濡れたらもっと透けるだろう。ここまでヌードだと人の居るところで張ってはイケナイ予感がする。
前室はサンダルが置ける程度。完全に火気厳禁!

端面をたくし上げて換気を行う
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フライの生地はUltra Fabricとあるが、0.66 or 0.74 oz./sqydのCubenだろう。CT3ってのかな?CT3は耐水圧5000mmだからちょと違うかもしれないな。色はガンメタ、表面はシワシワである。縫製はけっこう普通に縫ってあり、接着などは使っていない。生地の耐水圧は3000mm。数値上は不足はないが、フロアー素材も極薄なので、Cubenも弱い素材ではないのだが、グランドシートは必携の気がする。勝負に一発を掛けるトレランの人なら底のパンチホールくらいは気にならないのかも。Cubenのグランドシートは使ったことはないのだが、耐小石突き刺し性はどうなんだろう?こーなるとTyvekとかのグランドシートの重さも相対的に無視できないので悩む。ちなみに販売予定のグランドシートは195gだって。それならTyvekの方が軽いと思う。
外からも中が見えるが、中からも外が見える。
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誰が来たのかドアを閉めたままでも顔が分かりそう。ドアのジッパーだが、手持ちのLaser Photonは一方向だったものが二方向から開け閉めできるようになっている。これは助かった。テント頂部に換気口がないのだが、ここが開けばだいぶ気流も流れる。足元もたくし上げれば風通しが得られる。とは言え、それなりの結露は覚悟しなきゃと思っている。
その他、インナー無しのFastPack用のグランドシートも使えるらしいがまだカタログには出ていない85gで£45(税込み)。ま、無くてもFastPack形態で張れる。フライとポールの300g程度で耐候性のある屋根が手に入ことになる。

現在、裏庭に張りっぱなしで雨を待っている。目止めとか、そんな重くなる無粋なことはしないのだろうが..ちょと心配。それと、縫い目にテンションを掛けた状態で風に揺られたりした結果を暫く見てみたい。Cubenを普通に縫って縫い目が切り取り線になっているものがあるし、Cubenは伸縮性がないから風で揺れると力が集中して縫い目から逝ってしまうような気もしたり。Terra Nova社で冬期に張った写真とかも公表されているから一通りのテストは済んでいると思うのだが、わたし的には接着剤やCuben Tapeで作って欲しかった。漏るようならCuben Tapeで目止めしようと思う。片面、両面のCuben Tapeは既に用意してある。
といいつつ、庭に張りっぱなしだと猫の訪問が最も怖い。もしヤツらの遊び心に火を点けて爪を立てられたら..
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夜、灯りを入れて4秒くらいのシャッターで撮ってみた。予想以上に影絵ショー

最近の同様の素材(CT3)を使ったテントとしてはBrooks-RangeのRocket-Tentがある。こちらは二名収容で620gらしい。トレッキングポールを骨格とした場合だが、とんでもなく軽い。持っている人を知っているのだが、近々それを含めて変なUL道具の見せ合いっこをするかもしれないので、並べて張る機会もありそうで楽しみ。

写真追加
ポールカバーをかぶせた
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このくらい開けばけっこう換気の役に立つ。前室の上までしか開かないので、暴風雨でなければ居住区画を濡らさないと思う。
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Laser Photon Elite のポール(blak)との長さ比較
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ハイカーによる東北地方太平洋沖地震支援

.いつもblog興味深く拝見させていただいております。少しでも力になれれば幸いです。
バイ吉さん 2011-04-04 22:49:39

・このチャレンジに寄付します!
わだっちさん 2011-04-02 12:48:47

ありがとう!


以下再掲です。

この度、東北地方太平洋沖地震の報に接し、Japan Hikers Association(仮称)の仲間であるcreep氏が募金チャレンジを始めました。
私も微力ながら募金集めの窓口となることでお役に立ちたいと願い、チャレンジに参加いたします。

ULGのチャレンジページへようこそ!

私は、『CIVIC FORCE』への寄付を集めるために、チャレンジを行います。
援先団体は先に行動を起こしたHikerたちと同調して選定しました。

【いま、知っていただきたいこと】
こういう手段を通じて気持ちを形にすることが出来る世の中です。
色濃い自然を残す地域ゆえに支援には困難が多いと思いますが、再び北の地に日の昇りますよう、お祈りしながら、思いを同じくしてくれる方のささやかな行動をお願いいたします。

【ULGの自己紹介】
青森県三沢市出身

【今回のチャレンジ内容について】
金額は問いません。東北地方を訪れるハイカーも多いでしょう。またいずれ訪れるためにも支援をお願いします。

【私の経験】
高校生の頃、フレームザックを担いでヒッチハイク&野宿で岩手県沿岸を周遊したことがああります。しかし、美しい風景の代償か、災害は過酷でした。壊滅の町の名はいずれも訪れたことがあり、その変わり様に呆然としておりました。しかし、座してTVの向こうを眺めているだけではいけません。手をさしのべましょう。

【私からのお願い】
ささやかで結構です、お気持ちを集積したいと思っています。支援してくれる皆さんは、『このチャレンジに寄付する』をクリックしてください!

応援よろしくお願いします。

募金箱http://justgiving.jp/c/2544?locale=en


Hiker達の取り組み
http://justgiving.jp/team_charity_detail?charity_id=1777
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English Quick Guide (PDF) How to donate on JustGiving
http://justgiving.jp/pdf/justgiving-english-man.pdf


去年一緒に歩いた海外のHikerからも義援金をお預かりしました!
by ulgoods | 2011-04-04 04:30 | 宿泊系
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