LUCIDO / TX1、ドイツ製ヘッドライト

LUCIDO TX1、
これは10月6日の穂高登山の際に連れて行ったヘッドライトだ。単三電池3本ながら、LEDビームが120m到達するという超強力パワーを持ってる。
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LUCIDOというメーカ、日本ではあまり聞き慣れないがヨーロッパでは多数の山岳写真家、登山家やスキーチームのスポンサーとなり、彼らの活動を支援している会社のようだ。独逸のメーカーページはここ
実は、このヘッドライトは日本未公開である。今回は幸運にも縁あって輸入販売元の株式会社樫村様から借用することができた。どーいう縁かというと、とある仕事でご一緒し、その打ち上げで飲んだときに山の話になって盛り上がりムニャムニャ..だったが、忘れずに連絡してくれたのでした。
現在、正規品として日本にあるのは私が借りたこの1個体のみらしい。これは10月の18日から21日まで東京ビッグサイトで開催される危機管理産業展に出展される個体ということなので、壊さぬよう、汚さぬよう、無くさぬよう、ちょいと気を遣った。

冒頭に書いたとおり、一番のウリは120m到達する強力光で、これは3W1WのLEDとレンズから発せられる絞られたビームだ。ビームはかなり狭い。カタログによると8度。120m先で約8.5mの直径。まさにビーム。今回は穂高岳山荘のテント場でテストすることができた。
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星空だけの深夜にこのビームを試してみた。テントから頭を突き出し、このビームを振り回してみる。虚空ではどれほど届いているのかは判らないが、涸沢岳と奥穂高岳の肩のような岩峰に挟まれた低い場所のテント場から、このビームは直接涸沢岳山頂と奥穂高岳の肩に光を届けることに成功した。背景の暗闇の中に稜線の形がクッキリと浮き上がったのだ。これはタマげた。地図上では水平距離で120mを越えるている。仰角が付くから直線距離はもっとあるだろう。視力が良くないので実際の岩肌が見えたかは判らないが、光が届いたことは確認した。
実は、ビームを振りすぎで下のテントに当たったらしく、彼がすぐにテントから出て来、ビームを見て「スゲー」「何事かと思いましたよー」と。ああ、申し訳ないことをした。このビームで近くのテントを照らしたらそりゃビックリするわな。幸いにもテントの主とは夕方に顔見知りになっていたので叱られなかったが..
ビームサーベルでテントを斬ってはいけなかった。
で、この強力ビームは7時間使えるらしい。

強力ビーム以外にも
・サイドの2個のLEDで広い範囲(40度)を2段階で照らすことができる。これは足元を照らしたり、テント生活には充分な照度だ。Maxモード(21m到達)で70時間、Ecoモード(14m到達)で250時間持つというから通常の山行では電池交換は不要だろう。

・サイドLEDの各モードとビームLEDを同時に点灯することもできる(スピードライト)。

・電池ケースに点滅用の赤色LEDが3連で埋め込まれており、正面LEDと独立して点滅操作することができる。このLEDのみなら数週間は電池が持つそうだ。行き倒れになっても手がかりは発せそう。
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・ライト本体は180度回転し、搬送中はレンズを保護することができると共にスイッチが隠れるため、不意にスイッチが入りイザという時電池がないというミスを防いでいる。
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・2個のスイッチはクリックと長押しの組み合わせでモード遷移が判りやすく、すぐに自由に操作できる。

・電池抜きの重量は95g。単三3本込みで160g。同様のLED配列を持つBlackDiamondのBlack Diamond Zenix IQより若干重い。Petzlの新型LEDヘッドライトが65mで175gだから、それよりはこちらが軽いから、性能比では重すぎというわけではない。普段使っているBlackDiamondのMoonLight、これはテントを買ったらオマケで付いてきたので使っているLED4連だが、これは15mで電池込み110g、連続70時間..50gの違いでこの性能差、ああ、LEDランプは新時代に入ったんだなという感じ。

・電池ケースの仕上げが重厚。さすがドイツ製という感じ。

このライト、樫村さんはアウトドア以外にも警察、消防、警備、建設、メカニックな方々の用途を考えているとカタログに書いてある。口頭で説明を聞いた際は、消防で煙の充満する場所での使用を想定していると話してくれた。あいにく今回は天気が良く、ガスった状況ではテストできなかったが、浮遊物が多い状況でも、かなり遠くまで光が届くことは期待できる。

お山にてこんな強力なビームのライトはどーいう使い道があるのだろう。通常はこんな物騒なビームを使う機会は少ないと思われるが、何かの際は心強い。
・遠くに自分の位置を知らせることができる。
・遠くまで照らせるので暗がりの中でも進路の見通しを立てることもできるだろう。
・リアのLEDを点滅することで縦列で歩いている際に先方の人の動きを知ることができる。
など。
・自転車でもリアのLEDは後続車両に対し自分の位置を知らせるというメリットがあるだろう。
ただし、(怖いので直接ビームを目に入れていないが)ビームを対向車に向けると眩惑を招くかもしれない。洞窟屋さんにも良いかも。

この手のライト、回路の作りで低電圧時の照度がかなり変化するとBPLサイトの過去のテスト記事に出ていた。気温が下がると電池の働きも鈍るから、その辺の基礎データは知りたいところ。カタログによると最大の効率を発揮するよう、熱管理されているらしい。単に電池に強いLEDをつなげただけではないと言うことね。

ユーロ価格は74.95だから、約1万円か..超軽量でもなく安くもないけど、この爽快ビームは癖になる。作りも良い。ヨーロッパだとPetzlが有名だが、こーいうメーカーもあったのね。

50g程度の重量差でここまで性能差が出る山道具も少ない。テント泊含めて夜間の行動を伴う場合はこの性能なら50g増は許されると思う。日帰りハイキングの非常用にはオーバースペックと思うが、非常用にこそ威力を発揮しそうな頼れる一発!防災用にもイイかも。

今回は良いものを使わせてもらった。独逸製の作りの良い機械に共通する感触だった。欲を言えば、電池残量が判る仕組みがあるといい。
私、独逸モノ好きだし、1個欲しいなぁ..
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by ulgoods | 2005-10-11 02:45 | エレキ系
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