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iPhone対応手袋

iPhone対応手袋

最近手にしたiPhoneは実に気の利いた電子ガジェットで感心した。CP/Mの衰退後はDOSからのマイクロソフト路線で彼に上納金を納め続けている私であるが、本体実質ゼロ円キャンペーンに乗っかって手にしたiPhoneは敢えて手を出さないように気をつけていたApple文化の一端を知るには良い契機となった。今更ながらだが、気が利いたアプリが集まるのはソフト開発者に愛されてきたOSの文化の蓄積なのだと感じた次第である。
さて、UIの殆どをタッチスクリーンを介して行うiPhoneは従来のマウス系のポインティングと異なり、摺ったりマルチタッチによる摘むの操作を解し、今まで以上に豊かな操作の意図を伝えることができるのだが、それも静電容量・投影型センサーが指先を感知してこそ、防寒手袋をはめてはいては思いを伝えることは叶わない。冬の手袋姿でも電話の着信や地図での位置確認、カメラでの撮影くらいは何とかしたいでしょ、と言うわけで、既にあちらこちらのblog記事でも見かける導電糸を知人から分けてもらって縫い物に勤しむことにした。
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これはLily Pad Arduinoマイコンを布地に縫いつけ配線する際に使用されるものだが、30番手相当で10cm あたり約15Ωの抵抗値らしい。試してみたが、糸を介して結線した発光ダイオードくらいは問題なく点灯させられたので、これを手袋の指先の表裏を貫通して縫いつけ、私のエレキっ気をタッチスクリーンに伝えることで手袋のままiPhoneを操ろうという算段だ。そーいう意図の手袋としてはTHE NORTH FACE Etip Gloveという手袋があるが、私としては山で使うインナー手袋に導電機能を組み込みたい。アウターを外してサッと操作できる感じで。

縫いのパターンであるが、最初はできるだけ接触面積は少ないほうがピンポイントの操作ができるかと思ったが、そうでもないらしい。試しにチタンネイルペグをペン代わりにしてみたが、尖った側では反応せず、反対側の太い部分では操作が可能だった。指での操作を想定しているから、ある程度の広さで接しないとドライバーが無視するのかもしれない。で、縫って触れてと何度か試したが、きれいに縫ったのでは縫い目が生地に埋没して十分に接触面積を得られないらしく感度が悪い&接触する箇所の調整が微妙。
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テストで糸を使ってしまったので、新たに通販で20mほど買い足して昨日テストを行ったのだが、見た目はアレだが、わざと毛羽立たてみたら各種動作で概ね満足いく結果を得られた。
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見た目は今イチだが、金属光沢のある糸はちょっと豪華な感じ。操作時は糸の丸めが指先に感じるが、小石をつま先に挟んだような不快感は無い。
裏は表面以上に無駄な結線(それこそ結んだ)を行い、電気が行き渡るようにしてある。
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ウールの手袋に仕込んだので、指先の動きが楽でメールくらいは何とか打てる。マルチタッチ摘む動作での拡大縮小の操作は片手ではうまく接触を得られないことがあるので、左手の親指にも電極を仕込んで左の親指と右の人差し指で操作すれば確実だった。
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また、滑って落とさないように下のネジを利用したストラップを取り寄せて付けたので手袋にシリコンで滑り止めパターンを描かなくてもOKで汎用性が高まっている。

糸は20mで1000円ほどであった。この調子で2、3の手袋に仕込めば元は取れるだろう。というか、導電糸を調べていてArduinoマイコンにぶち当たったが、あれは面白そうで困っている...結局高くついてしまうのか>俺

なお、自転車用の防寒手袋は手が汗ばむと電気が伝わり、細工無しでも操作可能であった。ちなみに自転車は10ヶ月で4200kmを消化。


サンタ来たりと 喜ぶ子ら見て 我もまた ... そろそろお役御免のルドルフULG詠む

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by ulgoods | 2009-12-26 18:11 | エレキ系
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