定点観測2009

定点観測

クリスマス前の週末の北八ツ定点観測も昨年のソリ敗退を除いては順調に回数を重ねている。今年は星を撮りたいというBBさんと方角が重なったのでガス割り同行していただくことにした。
やっとパッキングも終え少しでも寝ておこうと眠りに就いたとき、予想を遙かに遅まわる時刻に「今起きましたー」とメールが来たが、余計に寝られるので実は嬉しかった。今日の歩く時間が短くなるだけ、どーせ北八ツのあの辺を出ないハイキングの予定なので問題ない。もう一眠りっと...
高速は諏訪南IC辺りでチェーン規制をやっていたが、事前に金曜の夜は降ってもおかしくないと情報を得ていたので前日にスタッドレスに履き替えておいて良かった!規制をさっくり通過して諏訪で下り、徐々に増える積雪の下道を通ってピラタスに着いたのは11:30くらい。2000mくらいから上がガスっているのは気がかりだが...行くしかあるまい。上がって昼過ぎからの行動になる。
今回の足ごしらえだが、積雪が少ないことも考慮してズック(montrail namche)、軽登山靴、ワンタッチアイゼン対応の冬靴とスノーシュー、Kahtoolaのアイゼンを持って来ていたが、このぶんでは上の駅を出て直ぐに積雪だろうから、ズックとオーバーブーツ、スノーシューを選択した。オーバーブーツは往年のForty Below Light Energy Overboots TR modelであるが、中間にCrescent Moon Over-Shoe Booties を持った。これは5mm厚のネオプレーンで以前までの自転車用に比べて厚くて履きやすい。
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スノーシューはMSR DENALI EVO ASCENTだが、縞枯山荘のHPに依ると以前湿った雪が降ったとのことで、下は固いだろうからフローティングテールは付けなかった。
ザックは夏の間にUSのバッタ屋で安売りしていたGoLite Odysseyを投入した。95Lで1.64kg、背が高く大容量、嵩張る寝袋や防寒着類をあまりキツく圧縮せずに放り込めるのでパッキングが楽であった。実は、この選択が我が身を助けることになるのは後述...

ほぼ100%ユルい服装のスノボの人たちに紛れて12時のゴンドラで上がった上は風も強く白くガスって雪も舞う、絶好のシーズン最初の慣らし歩行日よりであった。先ずは情報収集のために縞枯山荘に向かった。山荘までは踏まれており、ツボ足でなければ問題ない。いつもながビュンビュン回る風力発電の羽根が怖いが..暗い小屋に入りストーブ脇に座って甘酒を頼んだ。小屋はスキーの客8人くらいが出るところであったが、客に同行して出かけそうな小屋の人に尋ねたところ、雪は昨夜50cmくらい降ったと、縞枯山と雨池方面は踏み跡がないこという情報を得た。で、同行のBBさん、分散保管しているスノーシューを回収できずに今回はワカンである。新雪が深いと辛そうということで、坪庭まで戻り踏まれている五辻方面に向かうことにした。
その後は踏み跡の付いた、既に貫禄の付いたモンスターの、心配した木道もそれなりに埋まった道を快適に歩いた。適度に寒くて気持ち良い。白駒池のキャンプ場まで歩けそうであったが、気がつくと15時を回ったので平地を見つけてビバーク態勢に入ることにした。

ちょうどテーブルのある平地を見つけたので、テーブルの間の夏なら通路であろう場所を野営場所とした。踏み固めて設営に移ったとき、出てきた幕は...二人とも申し合わせたようにBDのOneShot、しかもカーボンポールである。これを2台並べて張る!チームBDみたいで良いかもしれないと思った。OneShotもカタログ落ちすると聞いている。小さく固くて冬場も良い幕と思うが、新作にも期待したい。
一年寝かせたOneShotであるが、カーボンポールのショックコードが伸びきっていた...カーボンは継ぎ目がキッチリ入らないで力を掛けると折れるという話しをUSの人から聞いていたので、ここは慎重に継ぎ目を確かめてから押し込んだ。少々風があったのでペグとしてスノーバスケットを外したトレッキングポールを深々と刺した。他の2箇所はMSRのスノーペグを使ったが、これも良く効いた。綱は取らなかったが大丈夫そうである。
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気温は-11度くらいである。水が凍ると厄介なので固くなる前に湯を沸かすことにした。持って来たのは、冬場には頼りなさげな空き缶の自作カーボンフェルト芯のアルコールストーブである。これをCaldera Coneと合せて使い、BPLの550cc鍋に湯を沸かすのが今回のテストのひとつ。以前10月末にテストしたとき以来、燃料を染みこませたまま放置したままであったが、中には湿り気も残り、そのままでも火が点きそうだった。チタンテルモス一杯500ccの湯が欲しかったのでとっておきのエタノールを少し足してオイルラーターで点火したが、そこそこの風の中、一発点火し、風に吹かれながらも延焼し、即座に実用強度になった。すばらしい!コーンを被せ水を張った鍋をセットしたが、コーンの内部は殆ど風の影響を受けず、炎が着実に鍋の底を外さない。カルデラコーンは空気穴が偏在しているので、穴のない側を風上に向けてある。あとは時間だけ、余計な騒音を立てずに時々ボっと言いながら、たぶん冷えて力を失ったキャニスタストーブよりは確実に湯が沸く感じだ。ストーブとカルデラコーンの最適化をしていないので蒸発しすぎか?少し不完全燃焼臭がするのでテント内では使わない方が良いと思ったが、もう少し芯の出し方とかフェルトの詰め方とかで調整が効くと思う。
とにかく野外の、どちらかというと強い風の中で湯を得ることができた。幸先がよい。テルモスに湯さえあれば飯も食えるしスープも飲める。安心だ。
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次に寝袋を広げたときに不幸の種を運んできたことに気がついた。昨年買って室内試しのみの新型ダウンマット7,しかもレギュラーサイズを膨らましているときに異変は起きた。縦に走る隔壁の一部が膨らんでいるではないか!保管中に隔壁の接着が剥離し隣と繋がってしまったらしいが、それは悪い知らせ。というのは剥離した部分は、以前の旧版の修理の経験から恐らく気密層が破れていると予想されるからだ。ともかく、凍える中、手を弁にする必要性から素手になって、いつもより長い時間掛って膨らましたマットをテント内に放り込んで寝袋を広げた。が、はやりマットは予想を超える速度で張りを失っていた。抜けながらでも一晩保てばと思ったが、どやら辛い夜を強いられる予感だ。予定では今夜はIntegral Designs VBL Hooded Vapor Barrier Liner を使ってベーパーバリアのテストであったが、底が冷えるのではスッポンポンで寝る訳にはいかない。昨年、ポリ袋でVBLをやって不評だったので、機能的にはさほど変わらないと思えるが、見栄えだけの問題で夏の間に入手しておいたVBL、ま、何のことはないシルナイロンのライナーなのだが今回はテストを見送ることにした。仕方ないのでザックを、Odysseyを潰れたマットの上に敷いた。このザックはサイズや形状的にGoLite Treckの後継であろうが、しっかりした背面パッドが付いているので少しは断熱になるだろう...
となれば、食って体温を絶やさないようにしなければならない。先ほどのストーブに燃料を継ぎ足し(コレ便利!)更に湯を沸かしてドライカレーを仕込んで、更にも一度沸かしてポタージュの粉を溶いて夕食を整えた。
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CFアルコールストーブは絶好調である。湯さえ沸かせれば何とでもなる。

食ったら寝袋を温めなければならない。寝袋はいつものMt.Fryの900gダウンの信頼を寄せている袋を持って来た。VBは寝袋を湿らせない以外に、多少の温度の付加が期待できるが、まだ自分の中で見極めができていないので現時点では温度付加を当てにして薄い袋を持つ気にはならない。だが、やはり背中が冷たい。Odysseyの場所を調整しつつ、肩と腰だけザックに乗るようにし、首は靴の甲を枕とし、足元は履いてきたネオプレーンのオーバーブーツを敷き、モモの辺りはダウンジャケットを敷く&半身で寝ることで何とかやり過ごせそうな体勢を編み出した。地面に奪われる体温より生成の方が勝っていたようで、やがて心地よくなってきた。本当にストイックなULとか指向したら次回からこのスタイルが最も軽いのだろうが、袋とマットだけは削りたくないのが本音だ。寒さに凍えて寝るのは詫び寂を通り越して惨めさが漂うからね。
寝心地は悪いがOdysseyの上に乗っかってひととき良く寝た。風が吹き、雪が舞い、只だそれだけしかない夜を味わった。ら、夜中にBBさんが起き出して...元々BBさんは星の写真が撮りたくて、D90と魚眼レンズ+UL野郎にあるまじき1kg超の三脚をGoLite Treckに詰めて担ぎ上げていたのだが、白濁した空と風に舞う雪では星は望むべくもなくテントの撮影に切り替えて活動を開始した模様だ。
私も前回奥多摩で好評を博した竹鶴12年の湯割りを啜って過ごした。凍りそうな容器の(首の細いペットボトル)の水を沸かしてしまうことにし、OneShotのドアを開けて寝そべったまま湯を作った。この時、持参したプロパン含有率を高めた再充填式ガスライターの点火性を試したがのだが着火しなかった。胸ポケットに入れて温めておいたのだが..で、ダメ元でCFに押しつけて火花を飛ばしたところ、ナンと!ライターの燃焼室内に飛ぶ圧電素子の火花だけで-13℃超まで下がった風のある環境でカーボンフェルトに一発点火したのには驚いた。炎が着実に延焼したのでコーンを被せて難なく沸騰した湯を500cc得た。完璧である。
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BBさんが、私のヘッドライトが天幕を透過して辺りを照らしている写真を長時間露光で撮ってくれた。おお、梟ほどの目の感度があればほんの僅かな光でもこんなに明るいのか...
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やがて本格的に眠りに落ちた。テント内結露を避けるためにドアの上部は開け放ってある。少し寒いが元々テントの暖かさは期待しておらず風除けのつもりなので問題ない。夜中、1、2度テントを揺すって雪を落としたが、結局明るくなってから起きて時計を見たら7時過ぎ、BBさんも活動の様子がないので寝直して8:30くらいに名残惜しい寝袋から体を抜き去った。テント内部の霜の付き方は、ポールが白くなっているが、さほど深刻ではない。大方、昨夜の湯割りの湯気のせいだろう。寝袋はカバー類は用いなかったが、濡れるほど温度が高くないのでこれもOK!
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靴を履く間にコーヒーの湯を300ccくらい沸かしたが、片足を履く前に沸騰してしまったので、片足の状態で寝起きのコーヒーと餡パンで朝飯にした。ああ、Forty Belowのオーバーブーツは薄手のモンベルのテントシューズの上に履けばトイレくらいは大丈夫で便利だった。
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いい加減9時になるのでBBさんを起こし、撤収して、山頂とか池とかは視界がないのでサッサと帰ることにして来た道を引き返した。
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今回、VBLのテストはできなかったが、CFストーブ+カルデラが予想以上に好成績で成果はあった。鍋などせずに湯だけで過ごせればバカ重い冬用の湯沸かし道具はもー持たない。その分の重量を酒と寝袋に捧げよう。着火性もアレだが、消火して燃料を再利用できるし、予熱用に燃料を垂らす必要もなく、今回は合計2Lほど沸騰させたが、燃料消費は50-60cc位だと思う。
あと、私の所に来るダウンマットは素性がよろしくないので、別のマット、信頼性の高いマットの重ね使い+ザックも動員してR値を確保する方法を考えたい。その方が不幸があってもダメージが少ない筈だ。


それにしても良い雪だった...
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BBさんのTrangiaとULGのCF Stove
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CF Stoveは予熱なしの一発炎上で、重量のみならず取り扱い的にもTrangiaを越えています。BB氏に進呈したので公園のゴミ箱で空き缶探さないと...



シーズン変わりは出かける前に細部までチェックをしないとね...

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by ulgoods | 2009-12-21 20:59 | 山行
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