北八ツ逍遙

週末は北八ツあたりを漂ってきた。
雨っぽい予報であったが、そんなの気にしていたら何処へも行けないのであるが、本気で降り込められたら辛いので、雨に映える樹林帯ということで北八ツにした。

■行くまで
朝起きたら5時だった。どーしようかと躊躇しつつも天気予報を見ると何とかなりそうなので、パッキングに着手した。この日のお初は、
・Komperdell C3 Carbon Trekking Poles
カーボン製3節ポール。アメリカのバッタ屋で安く買ったまま使う機会がなかったので連れだし
・<a href="/5321570">Black Diamond Lightsabre Bivy</a>
Epicの頭骨、足骨入りビビ。裏庭のみで実戦投入していなかったので仕事してもらう
・防災倉庫下賜のドライカレーの具
先週末の学校行事で炊き出しに使った区の防災倉庫から下賜されたα米の具。白米、ドライカレー、五目飯と種類はあるのだが、行事ではカレーを煮たのでドライカレーと五目の具は不要になり(白米のみ使用)、頂戴した。一袋50食分と聞く。各2袋を確保。何年分か...消費しないとイカン。フリーズドライのタマネギと人参たっぷり!
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・Caldera Cone Stove
<a href="/9315885/">BPLの550ccカップ用</a>カルデラコーンストーブを固形燃料で使用することにした
・GoLite傘
銀色の、小さいのでチョイとさすとトトロおやじのようでもある

などをMLD ZIPに詰めて家を出たのが8時...いつもながらに遅い。1000円乗り放題を体感したかったので車で出たが、中央道下りは既に渋滞が起きており、途中で引き返そうかと思ったくらい。ま、行き先も決めていないから、この時間で間に合うコースをあれこれ考えながら運転していた。
北八ツと言えばピラタスの駐車場にお世話になるのが常であるが、よく考えたら麦草峠Pまで行けるのだからゴンドラ代を払うこともないなと気づき、足が向いたら雨池峠に<a href="/9302866/">冬の失せ物</a>を探しに行くとして、とりあえず麦草へ行くようカーナビをセットした。

■初日
麦草駐車場に着いたのが13時近く。既に駐車場は満車だったが、来る人あれば帰る人あり、丁度下山してきた人が車を除けてくれたので運良く車の泊まり場所が確保できた。麦草からだと、先ずは白駒池に出て乳へ登り、確か乳の突端の下辺りに平坦地があったから其処で寝ても良いか、みたいなイメージが出来上がってきたのでユルユルと歩み始めた。
白駒池も夏の装いで
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歩き始めたばかりだから白駒荘のお団子はパスして、湿原に入っていく。この辺はいつ来ても湿って暗いが、それが北八ツっぽくて好きだ。木道脇の湿原に大小ザックが二つ置かれている。テント泊の装備のよう。どこか用足しかと思ったが、小屋も近いんだし二人揃って用足しも無かろう...辺りを見渡したが人影もない。家財道具を置いてそう遠くへは行かないだろう。湿原の奥に分け入ったのだろうか?ちょっと不思議な光景だった。湿原を踏むのはやめた方がいい。と思いつつも関わっていられないので私は歩く。

稲子湯との分岐、
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ニュー中山と書いているが、田舎のレストランの名前ではない。しかしこの書き方は...突っ込みを期待しているようなので、ちょっとだけ突っ込んでみるが、にう経由で中山峠に至るという看板だから、ニュー・中山とでもすべきだろうし、カタカナでなく、ひらがなで”にう”と書けば1文字浮くのだがね。
にう、白駒池南の2351.9mの突起はニューとか、にうとか書かれるが乳のことだろう。遠くからそういうつもりで俯瞰すると小振りだが形の良い乳のようでもあり、先端に岩の突起がある。まずはそこまで行こう。白駒池からの高低差は250m足らず、1時間も掛らない暗く湿った、しかし暗すぎない濃い緑の斜面をずんずん歩く。
今回はハートレートモニターを装着して歩いている。自分のAT値を見極めるためだ。自転車運動では心拍モニターと首っ引きで走ると、思わぬ事故で心拍がゼロになる危険があるし、周囲の車の流れによっては心拍を無視して頑張らなくてはいけないが、負荷の掛った歩きなら加減ができるから好都合だ。その結果、立ち止まって呼吸を整えたくなるのは決まって心拍が155の時であった。私の体は150を越えると徐々に辛くなってきて155で立ち止まることになっていたらしい。太ももと脹ら脛は自転車で育成したお陰で大丈夫だが、心肺機能が文字通り足を引っぱっている。
なんてよそ見しながら歩いていたら、ぱっと空が開け、乳の突端の基部に出た。樹林の外は風が強い。基部には少し広い裸地があり、ビビくらいなら張れそうだ。ひとまず空荷で乳の突端に登ったが、このときは夏山の空の下を遠くまで続く緑の絨毯を見渡すことができた。
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さて、ここで一泊したものか?時計はまだ早い。夜まで時間が保ちそうにないし、他にすることもないから、とりあえず中山峠まで歩くことにした。

中山峠までは爆裂口の縁を歩くのだが、縁の底にある開けた草地、以前来たときも気になっていたのだが、あそこで眠りたい。地図では2231mの点の辺りだろう。そう思いながら降り口を探しながら歩いたが見つからなかった。標高の点があるので測量隊は行っているのだろうが...気持ちよさそうな草原に木が疎らに生えている。しかし、巨石が転がっていたりして、時々は爆裂口から岩が剥がれて転がり落ちているらしいことも想像できる。そんなことを考えながら歩いていたら、爆裂口のその底に降りてみたくなったらしい。数百メートル上の硫黄岳の頂上付近はガスで覆われているしね。

中山峠は乳、天狗岳、みどり池、黒百合・麦草と四方向に分岐する。黒百合へは降りても良いが他にすることがない。天狗へ登ってから黒百合でも良いが、明日はやることが無くなってしまう。これで麦草へ戻るのは言語道断だし。やっぱり底に降りよう。みどり池に行ってシラビソ小屋を見て、本沢温泉まで行って露天風呂に入るのは素敵な考えじゃないのかな!と思考が決まった。風呂に入るのに山を越え歩き、明日は天狗を登り返して車を止めた麦草まで戻る。本沢に行くならもっと近くに車を止めるのが楽だが、ここは無駄に歩いてみようという気になった。
中山峠からみどり池方面の初っ端はかなりの急傾斜だ。しかも一部崩落しており、直滑降を強いられた。
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こんなに降りて勿体ないと思うほど、みどり池までは一気に400mも降ろされるのだが、荒れた下降点とは異なって森の中は気持ちの良い山道であった。下って爆裂口壁を見上げると、なにやら地底のロストワールドに踏み入ったようでもあり楽しい。
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本沢温泉への分岐近くになると空間も開け小川も流れの、素敵な道だった。この辺に張るのも悪くはないなと思ったが、今日の最終を本沢温泉に定めたときに担いでいた水2Lを捨ててしまっていた。今日は浄水器も持ってきていない。水がないのは宿泊地の制約になることを悔やんだが、本来、張るべき場所じゃないから、そーいうことだと痛感するに留めておいた。
本沢への分岐からみどり池までの数百メートルは道ばたに鉄道レールが片付けられており、元々の軌道跡を歩くのであろうか?木漏れ日の広い道が続いていた。ここも素敵!来て良かったな、と思わせる道だ。
来ようと思ってなかなか来られなかったみどり池&シラビソ小屋、煙突からは薄い煙も立ち上り、なかなかの佇まいである。
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雑誌などで小屋内部の写真を見たことがあるが、時刻は既に5時近く、宿泊客が外で歓談しているが中は飯の支度で忙しいだろうから、薪ストーブ脇でお茶をご馳走になるなどと贅沢を言える状況ではないだろうと勝手に判断し、池の畔に腰を下ろした。ああ、この池の畔の草地に張れるなら今夜はここでも良いかと思ったが、そーいう場所でもないらしく、池の畔で一服して来た道を戻った。

爆裂口の底は日暮れが早い。空はまだ青いが既に日は射さずに薄暗く、白夜の空の下を歩くようだ。本沢温泉への道も泥濘ではあるが気持ちの良い開けた場所が多い。好適地だらけだな...と思いながら歩いていたが、ぽつりぽつりとおいでなさった。が、ここは慌てずに傘をさす。北八ツのこの辺は傾斜も緩やかだから傘で片手が取られても危険は少ない。
華やかな山域ではないが、自慢できるほどの標高でもないが、しかも雨だが...AT値限界を保って歩くように自らを仕向けていたので脳内物質が出てきたのだろう、ほのかな幸福感に包まれながら歩き続けた。

本沢温泉はキャンプ場を通り抜けて本館で手続きをするのだが、混んでいるかと思いきやキャンプ場には一張りあるだけ、ラッキーだ!宿の玄関は今しがた着いたと思われる団体でごった返している。聞くと今夜は50人の宿泊、まぁまぁ多いらしい。忙しい帳場には申し訳ないが、こちらはちゃんとテントの金を払うので受け取ってもらわないと困る。ついでにビールとどぶろくを調達し、水を汲んで雨のキャンプ場に戻った。途中、一張りのテントに挨拶に立ち寄った。テントの主は若い外人カップルと、まだ歩けないくらいの赤ん坊...私もものずきだが、この人達もなかなかやるもんだと感心する。こんな素敵な雨の夜を両親に挟まれてテントのなかでスヤスヤ眠る赤ん坊は幸せだ。憶えてはいないだろうが、奥深い記憶に動かされていずれは山に登る人になるのだろう。
挨拶を済ませたら自分の今宵の場所を決めねばならぬ。緩やかな傾斜で木の下が良かろう。やっぱりあそこだな...登ってきてキャンプ場入り口の大きな木の下、以前も張ったが、やはりここしかないな。

長くなった。
雨のビビ泊、続きは後日。
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大したネタでもないけれど、
北八ツは適度にコンパクトで変化があるので、ぶらぶら歩きも楽しいのよ
続きは後日、とりあえず場つなぎにClickなど!!<img src="http://blog.with2.net/img/banner_03.gif">
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by ulgoods | 2009-07-27 12:37 | 山行 | Comments(10)
Commented by zzz_bear at 2009-07-27 16:07
防災倉庫からのご飯の出来が気になります!
Commented by ulgoods at 2009-07-27 16:50
zzzさん、こんにちは。
飯の件は次回のネタですので。
カレー100回分、五目100回分ありますが、お分けしましょうか。なんぜ毎年放出されそうですし...

Commented by Vagabund at 2009-07-27 22:43 x
私の友人も以前 防災の部署(都職員)にいて でかいダンボールのアルファ米や毛布をもらっていました。。
アルファ米は賞味保障の問題でしょうが 廃棄するのはもったいないですよね~   
それに毛布は何で破棄するんでしょう?? (今は上水の部署に変わってもらえなくなりましたが・・)

激美味レシピの開発もよろしくお願いします~~~
Commented by ulgoods at 2009-07-28 01:39
Vagabundさん、いいお友達をお持ちで...
食料は賞味期限があるので定期的な放出は理解できます。乾パンは人気が今イチなようで、こちらでも、カレーのお代りは乾パンを受け取ることが条件です。私も3食分くらい持ってます(^^;;
毛布の放出はお目に掛ったことがありません。何か、期限があるんでしょうかね??
防災倉庫ですが、取り敢ず一通りあります。しかし、薪を作ろうとエンジンチェンソーをかけようとしても毎年動いた試しがありません。そういうメンテナンスの予算は取られていないようですね。実際の災害になったらエンジン詳しい人が地域にいるだろう位の感じでしょうか?家屋の倒壊などあればすぐにでも動かしたい道具ではあります。立派な浄水器もありますが、放置してたらパッキング系がどうなるか...
各地の総点検が望まれます。
Commented by Vagabund at 2009-07-28 12:51 x
とりあえず行政は頭数あわせなんでしょうね!
内輪話ですが。。 都の食料関係は凄いんですよ 大量のモツが出て来たり・・・生クリームがドバッと。。。 
時には縫製前の生地が何ロールも出て来たり。。。(緊急食料以外にも あらゆる所から!)
彼らは地域イベントもやっているのでその時食材購入しないで こう言った期限品を緊急時体験鍋として調理して振舞えばいいのにね~

と。。あんまり突っ込んで話すと 話の出所がばれちゃうか。。。
Commented by ulgoods at 2009-07-29 07:10
Vagabundさん、ども!
まー、私の積ん読と同じで、買っただけでは役に立たない物も多く...
しかし、モツも備蓄しているんですか?ホッピーとかもあるのかな?

緊急時体験鍋...我々のやってる学校行事もそんな感じで、炊き出しの訓練も兼ねるので地域の子供はα米馴れしております。
モツ、宇ち入りした後では備蓄物は受け容れないでしょ(笑
Commented by snowcrash67 at 2009-07-29 22:36
「ニュー中山」、ウケました。。

稲藁を積んだものを「にう」と言い、それに似てるから、という説をどこかで読んだことがあります。
Commented by ulgoods at 2009-07-30 06:24
snowcrash67さん、こんいちは。
稲藁説...え”---、最初からそう言ってくれれば、そーいうふうに見えたかもしれないのに...
でも、乳と書いているのも多いんですよね。
いずれにしても、緩やかなふくらみと先端の突起がいろいろ連想させるのでしょう。
諸説あるから漢字は止めてひらがなカタカナ表記なんですかね?
Commented by ひつじ丸 at 2009-07-30 11:17 x
あれっ、別のIDが入ってしまった..>snowcrash67
実はひつじ丸でした。

でももしかして、稲藁の方も乳に見えるから「にう」なのかも知れませんね。
Commented by ulgoods at 2009-07-30 19:27
あー、ひつじ丸さんでしたか...
いちど乳に見えてしまったので、もう稲藁には見えませんですww

裏庭ですよね?
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